
学習コラム
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お子さまが不登校になると、多くの保護者様はお子さまの将来が不安になります。
不登校のお子さまの将来を心配することなく見守るには、保護者様の正しい知識とサポートが必要です。しかし、どのように見守っていけばいいのか、わからないことも多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、不登校の小中学生の保護者様に4つのポイントを解説していきます。
もくじ
不登校の小中学生の進路
学校へ行かないとどうなるのか?毎日お子さまが家にいると心配になりますが、お子さまが不登校でも進学できます。ここでは小学生と中学生の進路について説明します。
小学生の選択肢
- 公立中学へ進学
- 私立中学へ進学
小学校で不登校が続いても、公立中学へは進学できます。中学からは学校へ行くという意欲が見られる場合は、お子さまに合った私立中学を探すという選択肢もあります。
不登校だった児童を受け入れる体制が整っている学校や、不登校児専門の学校もありますので考えてみてはどうでしょうか。
中学生の選択肢
- 全日制高校へ進学
- 定時制高校へ進学
- 通信制高校へ進学
- 高等専修学校へ進学
- 高等専門学校へ進学
- 高卒認定を取得
高校へ進学する場合は、全日制・定時制・通信制があります。それぞれ特徴がありますので、どれがお子さまに適しているかを検討する必要があります。
また、高等専修学校や高等専門学校への進学も可能です。大学や専門学校へ行く意思がある場合は、高卒認定を取るという選択肢がありますし、中卒でも就職先はあります。
不登校の小中学生の気持ち
進路の選択肢があるとわかったところで、お子さま本人が動き出さないとどうにもなりません。不登校の小中学生の多くは、勉強せずに好きなことばかりをして過ごしたり、昼夜逆転の生活をしているのが現実ではないでしょうか。
お子様の将来を心配するあまり、生活面を厳しく正したり勉強させるのは逆効果です。ただ見守るというのではなく、不登校のお子様の気持ちに共感する姿勢で見守ることが大切です。では、お子さまはどのような気持ちでいるのでしょうか。
学校へ行った方がいいのはわかっている
不登校になるきっかけはそれぞれですが、お子さまにとって学校が安心安全な場所になっていないという理由が挙げられます。
朝、学校へ行く準備をして行こうとすると、身体の不調が生じて動けないことがあります。身体に症状が出ているときは、無理に登校させずゆっくり休ませてあげましょう。お子さまは仮病を使っている訳ではありません。頭では学校へ行った方がいいと思っているから準備をするのです。
勉強をする意味がわからない
小学校低学年のときは勉強につまづくことはなかったのに、進級するにつれて学習内容が難しくなり勉強嫌いになる場合があります。勉強嫌いになると授業についていくことができず、勉強する意味がわからなくなり、学校へ行く意欲が低下していきます。
学校という場所に疲れた
いわゆる優等生で協調性があるお子さまは、急にスイッチが切れたように学校へ行けなくなる場合があります。学校という環境の中で、先生や友達に合わせてその場にふさわしいと思う行動をし続けた結果、ストレスが溜まって動けなくなります。
周りの目が気になり、周りの人に気を遣い、常に完璧でいようと過剰適応してきたので、自分の本当の気持ちがわからなくなります。
不登校状態になったお子さまの心理状態については、以下の記事でさらに詳しくご紹介しています。
不登校のお子さまとの関わり方
お子さまの気持ちに共感する姿勢で見守ると、多くのお子さまは自己肯定感が上がり徐々に元気を取り戻していきます。
学校へ行っていないという罪悪感を潜在意識の中に持ち、自己否定感でいっぱいの状態から、どのように関わることで状態が良くなっていくのでしょうか。
安心できる居場所を作る
最初にするべきことは、お子さまが安心して安全に生活できる場所を作ることです。ずっと家にいて好きなことだけをして過ごしている姿を見ると、怠けているように見えるかもしれません。
しかし、お子さまは学校へ行かないことへの罪悪感を潜在的に持っていますので、保護者様は追い詰めるような言動を取らないようにしましょう。
家が安心安全な場所になりエネルギーが貯まると、お子さまは家以外の場所を求めるようになります。学校へ戻ることもありますし、フリースクールなど学校以外の場所に興味を持ち始めるお子さまもいるでしょう。
お子さまが自ら外に出たいという気持ちになるのは、いつでも戻って来ることができて、自分を無条件に受け止めてくれる安心安全な場所があるからです。
自己肯定感を育てる
保護者様はありのままのお子さまを受け止め、他者と比べないように気をつけましょう。
なぜなら、どんな自分でも認めてくれる人がいるというだけで安心感が生まれるからです。不登校のお子さまは、学校へ行けない自分はダメ、勉強ができない自分はダメ、周りの人と同じようにできない自分はダメ、とお友達や兄弟と比べて劣等感を持ち自己否定をしています。保護者様は、学校へ行っても行かなくても、勉強ができてもできなくても、どんなお子さまでも無条件に存在を認めることです。
それが保護者様の態度や言葉に現れてくるだけでお子さまの自己肯定感は育まれます。
お子さまのペースで勉強させる
自己肯定感が上がるとお子さまは自主的に動き出します。
お子さまが、自ら外に出たいという気持ちになり、何をしたいのか、どうしたいのかということを話し始めたら、保護者さまはしっかり聴いてあげてください。
保護者様の望む方向でなくても、お子さまの考えを否定するのではなく、一旦受け止めるようにしましょう。話を聴いた上で、どうすればいいかを一緒に考えていくと、お子さまが一歩踏み出すヒントを見つけることができるのではないでしょうか。
気を付けなければならないのは、保護者様がお子さまの考えを否定したり、先回りをしないということです。
また、お子さまが動き出すと、勉強の遅れを取り戻そうと急かしてしまいがちですが、勉強意欲が出てきたら必ず遅れは取り戻せます。家庭教師やオンラインで在宅学習する方法もありますので、お子さまのペースに合わせて勉強できる環境を考えておくのもいいかもしれません。
不登校中の学習方法については以下の記事で詳しく解説しています。
不登校のお子さまの将来
不登校の時期があっても、将来の心配をする必要はありません。
なぜなら、保護者様や周りの大人が正しい知識を持ち、適切な対応をすることで、多くのお子さまは自ら考え動き出し自立していくからです。
誰の将来かを考える
お子さまの人生はお子さまのものです。どんなに辛い経験をしても保護者様が変わってあげることはできません。不登校はお子さまにとっても辛い経験ではありますが、なんとかしてあげようという姿勢ではなく、そのままのお子さまを受け止めるようにしましょう。
お子さまの将来は、お子さまが自ら考え行動していくことで成り立ちます。保護者様の人生の中にお子さまはいても、お子さまの将来までもが保護者様のものではありません。
子どもを信じる
保護者様は、自分の知らない道をお子さまが選択しようとすると、失敗するのではないかと不安になってその方向へ行かないようにコントロールしていませんか?
失敗したり落ちこんだときこそ、どうしたらいいのかを考えて、お子さまは成長していきます。
人は、自分を信じてくれる味方がいることで、自信を持って未来を切り開いていけるのです。保護者様は、心配や不安は小脇に抱えて、お子さま自身が選択する未来を信じてあげましょう。
まとめ
- 不登校の小中学生の進路
- 不登校の小中学生の気持ち
- 不登校のお子さまとの関わり方
- 不登校のお子さまの将来
不登校のお子さまの将来が不安になったとき、保護者様がどのように対応していけばいいのか4つのポイントを解説しました。
不登校の時期があっても、保護者様の正しい知識とサポートがあれば、お子様の将来は大丈夫です!