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不登校特例校について徹底解説!5つの特徴やフリースクールとの違いを知ろう!

不登校

2023/12/22

不登校の特例校とは、文部科学省の学習指導要領にとらわれず、不登校の生徒に配慮した教育課程を編成できる学校です。

さまざまな理由を抱えて不登校になった子どもたちは、年々増加しています。不登校の子どもたちの状況に合わせて特別なカリキュラムを組む特例校を、文部科学省は日本全国に設置できるよう目指しています。

しかし、具体的にどのような学校かわからなければ、お子さまを通わせるかどうか悩む保護者様は多いのではないでしょうか。

そこでこの記事では、特例校の特徴やメリットを詳しくお伝えします。お子さまを不登校の特例校に通わせるか検討している保護者様は、ぜひ参考にしてください。

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不登校の特例校について

不登校の特例校の授業風景

不登校の特例校とは、不登校児童生徒を対象とする特別の教育課程を編成して教育を実施する学校です。通常より始業時間を遅らせたり、授業時間が短かったり、児童生徒の学習ペースに合わせた指導をし、一人ひとりに向き合った支援をしています。

ここでは、特例校が創られた経緯や、特例校の設置を推進するCOCOLOプランについてくわしく説明します。

不登校特例校とは?

不登校児童生徒の実態に配慮した特別の教育課程を編成して教育を実施する必要があると認められる場合、文部科学大臣が、学校教育法施行規則第56条に基づき(第79条(中学校)、第79条の6(義務教育学校)、第86条(高等学校)、第108条(中等教育学校)において準用)、学校を指定し、特定の学校において教育課程の基準によらずに特別の教育課程を編成して教育を実施することができます。

出所:文部科学省 不登校児童生徒の実態に配慮して特別に編成された教育課程に基づく教育を行う学校の概要

不登校特例校は、年々増え続ける不登校生に対応すべく平成17年法改正が行われ作られた学校です。指導要領に沿った普通の公立中学校の教育カリキュラムではなく、一人ひとりの学力の遅れに対応した特別なカリキュラムで編成されています。

全国の不登校児童数については以下の記事で詳しく解説していますので参考にしてください。

不登校になる原因は?文科省の情報から増加の背景や対応法を解説!

なぜ特例校が創られたのか?

不登校の特例校は、文部科学大臣が指定する学校です。構造改革特区での規制緩和の一環として、平成16年に東京都八王子市の高尾山学園に初めて導入されました。平成17年に学校教育法施行規則改正で制度化され、その後全国に広まります。

不登校の子どもたちが、家から出て人と関わりを持ち、基礎学力と社会性を獲得できるようにと設立されました。

不登校の生徒でも教育が受けられるのを目的とし、国や自治体が不登校特例校の整備を実施するように、努力義務を課しています。

全国に特例校は何校ある?

令和5年4月時点では、全国に24校設置されています。不登校の特例校のカリキュラムは、一般的な学校のように一律ではありません。

学校によってそれぞれ特徴があるので、お子さまの入学を検討している場合は、各特例校の教育課程を比較する必要があります。

参考:不登校特例校の設置者一覧 :文部科学省

不登校対策「COCOLOプラン」とは?

不登校の児童生徒は、年々増加の傾向にあります。そのため文部科学省は、全都道府県に特例校の早期設置を目指しています。

同省は「誰一人取り残されない学びの保証に向けた不登校対策」(COCOLOプラン)をまとめ、全国の教育委員会教育長に通知しました

「学びたいときに学べる環境」の整備を進めるCOCOLOプランの主な取り組みは、以下の通りです。

COCOLOプランの主な取り組み

参考:文部科学省 COCOLOプラン

不登校の特例校の5つの特徴

不登校の特例校の授業風景

不登校の特例校は、不登校生徒のために、独自の教育課程を設けている学校です。そのため、一般的な学校とはいくつかの違いがあります。

しかし、教育内容が大幅に異なるわけではありません。ここでは、具体的にどのような特徴があるのか説明します。

特長①:学校独自のカリキュラムがある

不登校の特例校は、公立と私立があり、それぞれの学校で独自のカリキュラムを設けています。不登校の生徒に合わせて、学校が個別に寄り添いサポートできるのが特徴と言えるでしょう。

星槎中学校では「共感理解教育」を掲げています。さまざまな才能や個性を持った生徒に「特別な支援」を提供し、社会で生きる力を育てる取り組みをしています。「共感理解教育」を通して、自分自身の行動や心のあり方を見つめ、人との関わりから社会性を養う「ソーシャルスキルトレーニング」などの授業があるのも特徴の1つでしょう。

参考:共感理解教育 | 横浜市の星槎中学校 文部科学省指定校

特長②:理解のある人材が多く在籍

不登校の特例校は、通常の公立校と同じく、正規教員の数は生徒数に応じて決められています。しかし、生徒一人ひとりに寄り添うためには、人材を増やさなければなりません。誰でもいいわけではなく、不登校の生徒に対して関わり方を考えられる教員が必要不可欠といえるでしょう。

高尾山学園では、不登校の知識があり、適切な対応ができる人材が多く在籍していますその理由として、教員以外の職員や市採用の教員の人件費を、学校がある東京都八王子市が負担しているからです。

学校に関わる人材が多いということは、個別指導の時間が一般的な学校よりも多くあてられます。そのため、教師と生徒との関係が密になり、信頼関係が築きやすくなります。先生との相性がきっかけで不登校になったお子さまには、安心できる学校かもしれません。

学校のプレイルームには、児童厚生員が数人在籍し、ゲームなどを通して生徒たちと関わっています。また、相談室には市の臨床心理士のほか、スクールカウンセラーが派遣されており、相談室にふらりと来た生徒と雑談したり、相談に乗ったりしています。

参考:八王子市立高尾山学園

特長③:授業時間数が少ない

学習指導要領に定められている「標準授業時数」は、通常1015時間です。一方で、特例校は4分の3程度の学校が多いようです。

京都洛友中学校は、特色のある教育課程を独自で編成し、年間総授業時数は770時間に設定されています。緩やかでゆとりのある学習環境を実現しているといえるでしょう。

参考:京都市立洛友中学校

特長④:学習ペースは生徒主体

学校らしくない学校をコンセプトにしている草潤中学校では、不登校を経験した生徒がそれぞれの状況に合った学び方を選択できます。生徒たちは、自分が決めたコースに沿って学習を進められるという特徴があります。

  • 家庭での学習を基本とするコース
  • 家庭学習の日と登校日があるコース
  • 毎日登校するコース

このように、草潤中学校では柔軟に教育課程を編成し、生徒主体で選択できるようにしています。

学校という枠組みのなかで生徒を育てる考え方ではなく、生徒自ら積極的に学ぼうとする姿勢を重要視している学校といえるでしょう。また、登校時間、時間割、担任の先生、規則などを、生徒が決めるのも草潤中学校の特徴です。

参考:岐阜市立草潤中学校 学校案内

特長⑤:体験学習を重視している

不登校の特例校では、体験学習が多いのが特徴です。職業技術科目などによる実習・体験型の学習で経験の積み重ね、生徒の社会性や自立性の育成、活動意欲や学習意欲の向上を促しています

一般的な教育課程のように座学ばかりではなく、体験授業を通して、生徒の自信につながる体験をさせるのを重視しているといえるでしょう。

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不登校の特例校とフリースクールの違い

不登校特例校の授業風景

不登校の特例校は、学校に通えなくなった生徒に対して、教育を提供するための特別な学校です。一方、フリースクールは、通常の学校に馴染めなかったり、個別の理由によって学校に通うのが難しかったりする生徒に対して、居場所の提供を目的としています。

このように、不登校の子どもに対応するという点では共通しているものの、異なる点もいくつか存在します。ここでは、不登校特例校とフリースクールの違いについてお伝えします。

フリースクールの問題点については下記の記事で詳しく解説しています。

フリースクールの問題点は?不登校児が後悔しないためにデメリットを調査!

違い①:転校できる

不登校の特例校は、在籍校から転校が可能である点が大きな違いといえるでしょう。フリースクールは、所属する中学校から転校する手続きは不可能です。

なぜなら、フリースクールは法律上の学校ではないからです。通常は、中学校に在籍しながらフリースクールに通うことになります。

違い②:出席扱いになる

転校が可能である点のほかに、出席扱いになるかどうかも大きな違いでしょう。不登校の特例校は学校と同じですので、出席すれば出席扱いになります。ですので、進学を考えている場合は、出席日数の心配はなく卒業も認められます。

フリースクールは、出席扱いになるかどうかはそれぞれのスクールによって異なるでしょう。また、進学する場合に必要となる書類等の発行はしてもらえません。

現在ではICT教材を使った家庭学習を行うことで出席扱い認定を受けることが可能となり、年々利用者も増えています。以下の記事でくわしく解説していますので参考にしてください。

不登校生が出席扱い制度を利用すると内申点はどうなる?メリットについて徹底解説します!

違い③:費用が異なる

不登校の特例校は、公立だと授業料はかかりません。しかし、フリースクールは民間団体が運営しているので費用がかかります

金額はスクールによって異なります。場合によっては、家庭の経済的負担が大きく通うのが難しいケースもあるでしょう。

フリースクールの費用については以下の記事でくわしく解説していますので参考にしてください。

フリースクールの学費は高い?補助金の現状について詳しく解説します

違い④:首都圏に集中している

不登校の特例校は、首都圏に集中しており、全国的には数が少ないのが現状です。したがって、誰でも通えるわけではありません

一方、フリースクールは、不登校の特例校よりは数多く存在します。不登校特例校もフリースクールも居住地域にない場合は、家庭教師やオンラインで受けられる学習システムを利用するなども選択肢の1つかもしれません。高校受験を検討している場合は、出席扱いになる場合もあるので受験対策にもなるでしょう。

違い⑤:公的な卒業証書が発行される

不登校の特例校は、文部科学省が認定する教育施設のため、高校への進学や就職活動で必要な卒業証書や進路書類を発行できます

一方、フリースクールは、教育委員会の許可を得て個人や団体が運営する学校なので、進学や就職のための書類を発行できないケースがあります。

これは、不登校の特例校が学校教育法に基づく教育施設であるのに対し、フリースクールは非公式な教育施設であるという違いがあるからです。

それぞれの特徴を把握して、お子さまにあった教育施設を選ぶのが大切でしょう。

新しく開校した不登校の特例校

不登校特例校

前述した文部科学省COCOLOプランもあり、不登校の特例校はこれから増えていくと予想されます。ここでは、2023年以降に開校または開校予定の特例校を紹介します。

①市立白石南小学校・白石南中学校(通称 白石きぼう学園)

市立白石南小学校・白石南中学校(通称 白石きぼう学園)

2023年4月に開校の「学校らしくない学校」を基本姿勢とした小中一貫の不登校の特例校です。個々の学び残しやつまずきに重点をおいて指導する「白石タイム」や、自らの得意や興味・関心に基づいて課題を設定して学ぶ「夢スタジオ」などがあります。

参考:新たな学びの場「白石きぼう学園」開校

②ろりぽっぷ学園小学校

ろりぽっぷ学園小学校

2023年4月に開校の「明日また行きたくなる学校」を目指す不登校の特例校です。一人ひとりの学習時間を充実させ、進度に合わせた学習をしていきます。また、協働的な学びの時間も確保しています。

個別最適化した学びを提供する工夫がされており、コミュニケーション能力の向上が期待できる学校といえるでしょう。

参考:学校法人 ろりぽっぷ学園 ろりぽっぷ小学校

③大和郡山市立郡山北小学校・郡山中学校 分教室「ASU」

大和郡山市立郡山北小学校・郡山中学校 分教室「ASU

2023年4月に開校の不登校の特例校です。安心できる居場所の提供、体験活動を基軸にしたコミュニケーション力や社会性の育成、一人ひとりの実情に応じたカリキュラムの3つの柱を掲げている学校です。

学年を超えた習熟度別指導、児童生徒の興味・関心に応じた多様な体験活動などが行われています。

参考:郡山北小学校・郡山中学校分教室「ASU」のご案内 分教室「ASU」

④東京みらい中学校

東京みらい中学校

2024年4月開校の不登校の特例校です。生徒一人ひとりの心の状態や学習状況に合わせて、教員と職員が生徒に寄り添い、保護者とも密に情報を共有して成長をサポートします。

文化祭やスポーツ大会、修学旅行など学校生活を楽しむイベントが多く開催されるでしょう。また、多種多様なジャンルの専門学校が姉妹校として連携するので、キャリア教育の実践が期待されます。

参考:東京みらい中学校

まとめ

この記事では、不登校の特例校についてくわしく解説しました。不登校の子どもたちの状況に合わせた教育課程を編成できる不登校の特例校は、今後も全国に設置されていくでしょう。

不登校の特例校にお子さまを通わせようと考えている保護者様は、それぞれの学校の特徴を踏まえ、お子さまと一緒に検討してください。

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監修

サブスタ代表

森岡峻平

もりおか・しゅんぺい。株式会社lean earns代表取締役。学習アドバイザー、不登校カウンセラー。
2011年、家庭教師派遣事業を展開する教育系グループの営業責任者に就任し、3年間従事。2015年に教育ベンチャーを起業して以来、一貫して小・中学生向けICT教材の企画・開発に携わり、無学年式のオンライン学習教材「サブスタ」を開発。
また、昨今不登校生が増え続ける中、全国の通信制高校と連携し、サブスタを通じて出席扱い制度普及の活動を行っている。

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