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不登校の子どもが勉強しないのはなぜ?3つのポイントを解説します!

不登校

2023/04/07

お子さまが不登校になると、勉強の遅れが気になる保護者様は多いのではないでしょうか。

「これ以上休むと勉強に追いつけない」

「このままだと取り残されてしまうかも」

数日だけならすぐに授業に追いつけますが、半年、1年と長くなるほど不安になるものです。

そこでこの記事では、お子さまが勉強しないと悩んでいる保護者様のために、どうして不登校になると勉強しないのか、親としてどのように対応していけばいいのか解説していきます。

不登校の子どもが勉強しない理由

不登校になってから勉強しないお子さまを見ていると、親の立場としては子どもの将来が心配でどうしたらいいのか悩んでしまいます。

結論から言うと、勉強に対する意欲がないうちは無理に勉強する必要はありません

ここでは、勉強しないお子さまの姿を見ても悩まないように、勉強しない心理を解説していきます。

勉強する気力がない

不登校になりはじめのころは、心も身体も非常に疲れている状態です。保護者様にとってはある日突然学校へ行かなくなったように思うかもしれません。しかし、お子さまにとっては、長い時間をかけて溜まったストレスが、限界に達して動けなくなったのです。

ですので、疲れきって精神的にも余裕がなく、勉強する気力など残っていません。保護者様が勉強するように追い詰めてしまうと、ますますお子さまのエネルギーはなくなっていきます。

勉強の仕方がわからない

心と身体が少しずつ元気になってエネルギーが貯まってくると、学校の勉強がどれくらい進んでいるか気になるお子さまもいるでしょう。休んでいる間に、学校の授業は進んでいます。数学や英語のように積み上げが必要な科目は、すぐには追いつけないと焦ってしまうかもしれません。

何から手をつけたらいいのかわからない、学校の勉強に追いつくためにどうやって進めたらいいのかがわからない、という状態になっている可能性もあります。

また、そもそも不登校になる前から、授業についていけず勉強嫌いのお子さまは、勉強の仕方そのものがわからない状況でもあるでしょう。

現状維持バイアス

人間の脳は現状維持に安心して変化を嫌う性質があります。心理学では「現状維持バイアス」といい、変化することで起こるデメリットを避けるため、無意識で現状を変えない脳の働きをいいます。

不登校が続くと「とりあえずこのままでいよう」「登校してもまた嫌な思いをするに違いない」と脳内で現状維持バイアスが働き、リスクを回避しているのです。

このような脳の働きがあるため、不登校から動き出すにはかなりの勇気とエネルギーが必要なのがわかります。

勉強の必要性を感じない

不登校のお子さまは、心の中では勉強の遅れや将来のことを不安に感じています。しかし、毎日の授業や宿題になんの意味があるのか、勉強する意味もわからないお子さまも多いのではないでしょうか。

学校にいるとあたりまえのように勉強しているかもしれませんが、不登校になると勉強する意味や目的がなければ勉強する気にはなれません

必ずしも学校で勉強しなくていい理由

学校だけが勉強する場所ではなく、学校以外でも勉強できる方法はあります。生きていくうえで科目勉強だけが大切なのではありません。

「学校で勉強するのはあたりまえ」という保護者様の価値観が、不登校はよくないものだと位置付けをしているのです。

ここからは、学校で勉強しなくても心配や不安が小さくなる考え方や方法をお伝えします。

テストの点数が全てではない

学校の成績はほとんどがテストの点数で決まります。ですが、テストの点数だけで人間の価値が決まるわけではありません。そもそも、ひとりの人間を点数で評価することはできないのです。

しかし、学校では成績が基準になり、周りと比べて自分の点数が悪いと人間的にも劣っていると自己否定してしまいます保護者様は、お子さまの成績に一喜一憂せず、勉強だけの評価ではなくお子さまのいいところに意識を向けましょう。

不登校はダメなことではない

学校へ行くことがあたりまえの考え方だと、不登校はダメな行為になります。しかし、すでに不登校になっているお子さまに「あたりまえ」を押し付けても意味がありません。

グローバル化が進み発展し続けている時代に、日本の教育システムは長い期間ほぼ変化がないと言われています。生きる環境がどんどん変化しているのに、進化しない学校の教育システムが合わない子どもがいても不思議ではありません

学習を続けられる方法はある

学校へ行かなくても、学習を続けられる方法はあります。エネルギーが貯まり元気になってきたお子さまは、学校へ戻ることを考えているかもしれません。あるいは、学校へ戻らず自分がやりたいことを学べる場所を探しているのかもしれません。

保護者様は、お子さまの勉強する意欲が見られたら、どのような方法で学習が続けられるのかを一緒に考えてみてはどうでしょうか。

学校以外で勉強する方法は、以下の記事で詳しく説明していますので、併せてお読みください。

不登校中の勉強法は1つじゃない!6つの選択肢をご紹介

親が気をつけることは?

不登校でも「子どもに勉強させなければ」と焦る必要はありません。お子さまの勉強する意欲が出てきたら、遅れはすぐに取り戻せます。

しかし、親の立場で見守っていると、ついつい口出ししたくなるのではないでしょうか。ここからは、保護者様が勉強しないお子さまに対して意識しておくべきことをお伝えします。

子ども主体になるまで待つ

不登校のうえ反抗期や思春期に入ったお子さまに「勉強しなさい」は逆効果です。勉強する意味や目的が見つかれば、自主的にはじめるので焦らずに見守りましょう。

小学校高学年や中学生になると、「勉強した方がいい」と説得しても反抗するだけです。余計な口出しはせず、お子さまの主体性が出てるまで待つことが大切です。

勉強して欲しいのは誰のため?

お子さまに勉強して欲しいと思うのは、保護者様が安心したいからではありませんか。学校へ行かなくても、せめて勉強はして欲しいと思っていませんか。

学校へ行くか行かないか、勉強するかしないかは、お子さまの課題です。親のために学校へ行くのではなく、親のために勉強するのではないのです。不登校は親子ともども辛い経験ではありますが、お子さまが自分で乗り終えて人生を切りひらいていくしかありません

保護者様は、お子さまのことをなんとかしてあげようとするのではなく、お子さまが助けを求めてきたときに全力でサポートしてあげてください。

他人と比べない

お子さまが不登校になると、学校へ行っている同級生と比べて悲観的になっていませんか。「勉強に追いつけない」「取り残されてしまう」このような不安が押し寄せてきますよね。

また「子どもが不登校なんて母親失格」と自分を責めていませんか。

このような感情は、他人と自分を比較して生まれてくるものです。他人を意識しすぎるあまり、自分で勝手な思い込みをしているにすぎないのです。

ネガティブな感情が出てきたら、自分の好きなことに没頭したりリフレッシュする時間を意識して作るようにしましょう。

まとめ

  • 不登校の子どもが勉強しない理由
  • 必ずしも学校で勉強しなくていい理由
  • 親が気をつけることは?

 

この記事では、不登校のお子さまが勉強しないのはどうしてかを解説するとともに、保護者様が意識しておくべきことについてもお伝えしました。ぜひ、参考にしてください。