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不登校中の勉強法は1つじゃない!6つの選択肢をご紹介

不登校

2023/05/28

お子さまが不登校中の悩みの一つは、自宅での勉強法ではないでしょうか。

不登校により勉強に遅れが出ると、親子ともにストレスになってしまいますよね。とはいえ、不登校中にお子さまが独学で勉強法を見出したり、保護者様が常に勉強のサポートをするのは難しく、限界を感じる部分があるかもしれません。

また、不登校の背景やお子さまの特性によっても適した勉強法は異なります。今回は、不登校中に可能な勉強法について、6つの選択肢をご紹介します。

不登校と勉強との関係

お子さまが不登校に至る経緯は十人十色といっても過言ではなく、その背景にはさまざまな要因が複雑に絡み合っていることがほとんどです。しかしいかなる場合であれ、不登校によって学びの機会が失われることに保護者様は焦りや危機感を感じますよね。

保護者様の中には、お子さまの不登校中の勉強をサポートしなくてはとプレッシャーに感じておられる方もいらっしゃるのではないでしょうかしかし、保護者様の不登校への焦りは、無意識のうちにお子さまにも伝わるもの。それに、不登校による勉強への焦りはお子さまご自身も感じているケースが多いのです。

しかし、こういった不登校中のストレスやプレッシャーは、お子さまにとっても、保護者様にとってもよいものとは言えません。同時に、不登校中のお子さまにとって重要な居場所となる家庭が、居心地の悪い場所になることは避けたいところです。

これらの悩みを解決するために、不登校中にできる勉強法はいくつか存在します。しかし、不登校に至った背景やお子さまの特性によって求める勉強法は異なります。そこで今回は、不登校中にできる6つの勉強法をご紹介します。

勉強法によって場所や人数が異なりますので、お子さまにぴったりなものを見つけてみてくださいね。

不登校中の6つの勉強法

不登校中の勉強法について、自宅・自宅外、個別・集団などさまざまな選択肢をご紹介します。

1. 自主学習

自主学習は、主に自宅や図書館で学校の教科や参考書をもとに学習する勉強法です。自宅であれば、家の外に出たり集団の場に適応したりすることが難しい場合でも、お子さまの心地よいペースで勉強を進めることができますよね。

不登校になってまだ日が浅く、お子さまにとってまだまだ心の休息が必要な場合でも、勉強の量や時間が決まっているわけではないのでプレッシャーを感じることなく取り組むことができます。

しかし自宅学習は、自由度が高く高額な費用もかからない反面、分からない問題で躓いてしまったときの対処が難しいという特徴があります。また、なかなか学習が進まないお子さまの姿に保護者様が焦ってしまうというケースも少なくありません。

2. オンライン学習(通信教育)

通信教育は、自宅に届くテキストや動画配信によって学習する勉強法であり、サービスによってその特徴はさまざまです。

担当の指導員がつくものであれば、自主学習だけでは解決が難しい疑問点に的確に答えてもらうことも可能です。しかし、郵送でやり取りするサービスの場合、疑問点をすぐに解決することが難しいという特徴もあります。

そんな中、最近では動画学習ができるオンライン学習や、不登校中でも出席扱いになる制度の利用をサポートしてくれるサービスも。

動画によって分からないところを繰り返し学習できたり、追加費用を気にすることなく勉強に専念できるのはお子さまにとっても保護者さまにとっても安心ポイントですよね。

また、不登校中のお子さまが中学生の場合、高校進学を見据えた出席日数の確保というのは悩みの種かと思います。しかし、不登校中でも学校出席扱いとなる場合がある、フリースクールや教育支援センター(適応指導教室)への通所は、集団の場に通うことが難しいお子さまにとってハードルが高いですよね。

そんなとき、不登校中でも出席扱いになる制度を取り扱っている通信教育サービスであれば、お子さまの勉強法の選択肢を広げることが可能になります。

3. 家庭教師

家庭教師は、自宅に教師を招いて一対一で指導をしてもらう勉強法です。最近では、オンラインによる指導を実施しているところもあります。自主学習や通信教育は、自由度が高い分、継続にはお子さまのモチベーションが問われますよね。

しかし、家庭教師であれば指導の日時が明確に決まっているため、メリハリを持って取り組むことができます。

また、いずれ学校復帰を目指す上で、家族以外の人とかかわりを持ち、信頼関係を築くという経験はお子さまにとってきっとプラスになるはず。保護者様にとっても、勉強のプロにお任せすることで安心を得られる部分もあるかと思います。

4. 塾

自宅ではモチベーションが保ちにくい、外出する機会がほしいといった場合、塾も有効な勉強法の1つです。

塾と一口に言っても、個別指導形式や授業形式、授業形式でも少人数や大人数・・・といったようにさまざまな選択肢があります。

かかる費用は、通塾の日数や指導してもらう教科の数によって異なってきます。しかし塾には選択肢が多いので、「不登校中でも外出はしてみたいけれどまだ大人数の中に加わるのは不安…」という場合でも、お子さまに合ったスタイルを選ぶことができます。

5. フリースクール

フリースクールは、不登校などの事情により通学が難しいお子さまのための居場所となる民間施設です。

必要な費用は施設によって異なりますが、決して安くない場合がほとんどです。

しかし、お子さまに合った自由度の高いプログラムで学習できるほか、社会見学など勉強以外の体験ができるのは魅力的。同年代のお子さまが複数在籍しているため、少しずつ集団の場に慣れる練習の機会としても役立ちます。

また、決まった時間に出席したり規則正しい生活をしたりすることは、いずれ学校復帰を目指す上で重要となってきますよね。さらに、多くはないもののフリースクール通所が学校の出席扱いになるケースもあります。

下記の記事でフリースクールのメリットやデメリットについて詳しく解説していますので、検討されている方は併せてご確認ください。

参考記事:フリースクールの問題点は?不登校児が後悔しないためにデメリットを調査!

6. 教育支援センター(適応指導教室)

教育支援センターは(適応指導教室)は、主に不登校のお子さまのために市町村の教育委員会が設置・運営している教育機関です。公的機関であるため、費用は無料もしくは少額となっています。

学習以外にも集団でさまざまな活動ができるという点はフリースクールと似ていますが、公的機関であるため市町村の学校との連携が密であり、通所が学校出席扱いとなるケースがほとんどという特徴を持っています。

しかし、教育支援センターの方針として学校への復帰を強く促されるケースもあり、不登校中のお子さまによってはプレッシャーとなってしまうことも少なくありません。

不登校中の勉強法に正解はない

ここまで、不登校中にできる6つの勉強法をご紹介しました。

これらの勉強法は、どれか1つがお子さまにとって最適な場合もあれば、組み合わせることでさらに役立つ場合もあります。たとえば、「自宅で自分のペースに合わせてじっくり勉強しつつ、徐々に集団の場にも慣れていきたい」といった場合、自宅では通信教育を、週に何日かはフリースクールへ、といった方法もありますよね。

不登校の期間によって求める勉強法も変わってくるでしょうし、お子さまの特性以外にも、費用や送迎などといった事情もご家庭それぞれかと思います。どの選択が正しいとは一概に言えない、不登校中の勉強法。

ぜひ、今回ご紹介した勉強法の選択肢を参考にしてみてください。