学習コラム

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不登校生が出席扱い制度を利用した際の内申点について解説します

不登校 中学生

2023/01/21

文部科学省により、令和元年に「家庭に引きこもりがちで十分な支援を受けられない不登校の児童生徒に対し、ICT等を活用した自宅学習で出席扱いにする」という方針が発表されました。

フリースクールや、塾等の民間施設に通わなくても自宅学習だけで「出席扱い」になることで、不登校でお悩みの生徒や保護者様の負担も軽くなったと思われます。

では、出席扱いになるとどんな良い事があるのでしょうか?

今回は、不登校を乗り切る上で出席扱い制度を利用したことによる

・内申等の学校評価

・お子さまへのメリット

・様々な方法

の3点をご紹介します。

 

1. 在宅学習で出席になった場合の評価について

不登校の生徒の出席が認められる場合、どのように内申点等に評価されるか心配な方も多いと思います。

実際に出席扱いが認められた際の学校評価について順番にご紹介します。

 

内申点とは?

学校評価についてお話しする上で、避けて通れないのが『内申点』についてです。

実際、知っているようでよく知らない生徒様や保護者様も多いと思います。

内申点とは、ずばり内申書(調査書)に記載される9教科を1~5点満点で評価し、45点満点の成績のことをいいます。

ただ、東京都では実技4教科は2倍になったり、各都道府県が定める計算方法はバラバラで、お住まいの地域の教育委員会のホームページや在籍校の担任の先生に確認する必要がありますのでご注意ください。

45点満点の点数で、行ける高校の選択肢が決まります。

内申点の点数は、お子さまが中学3年生の受験期に、在籍校から受験先の高校に提出されます。内申点と当日テストの比率としては3:7~7:3までと、各都道府県の学校ごとにかなり差がありますが、非常に重要になってきます。

内申書の実際の書類は下記のようなイメージです。

参照:一般財団法人 東京私立中学高等学校協会

 

内申点の仕組みは?

まず内申点とは、中学校で学習する教科の評定を5点満点で算出しており、

①【知能・技能】

②【思考力・判断力・表現力】

③【学習に取り組む態度(主体性・人間性)】

この3観点で評価されます。

こちらは2021年度に改正したばかりの新しい観点です。

①【知能・技能】の評価の方法

「知識・技能」の評価の考え方は、従前の評価の観点である「知識・理解」、「技能」においても重視してきたところです。具体的な評価方法としては、例えばペーパーテストにおいて、事実的な知識の習得を問う問題と、知識の概念的な理解を問う問題とのバランスに配慮するなどの工夫改善を図る等が考えられます。また、児童生徒が文章による説明をしたり、各教科等の内容の特質に応じて、観察・実験をしたり、式やグラフで表現したりするなど実際に知識や技能を用いる場面を設けるなど、多様な方法を適切に取り入れていくこと等も考えられます

②【思考力・判断力・表現力】の評価の方法

「知識・技能」の評価の考え方は、従前の評価の観点である「知識・理解」、「技能」においても重視してきたところです。具体的な評価方法としては、例えばペーパーテストにおいて、事実的な知識の習得を問う問題と、知識の概念的な理解を問う問題とのバランスに配慮するなどの工夫改善を図る等が考えられます。また、児童生徒が文章による説明をしたり、各教科等の内容の特質に応じて、観察・実験をしたり、式やグラフで表現したりするなど実際に知識や技能を用いる場面を設けるなど、多様な方法を適切に取り入れていくこと等も考えられます。

③【学習に取り組む態度】の評価方法

「思考・判断・表現」の評価の考え方は、従前の評価の観点である「思考・判断・表現」においても重視してきたところです。具体的な評価方法としては、ペーパーテストのみならず、論述やレポー卜の作成発表、グループや学級における話合い、作品の制作や表現等の多様な活動を取り入れたり、それらを集めたポートフォリオを活用したりするなど評価方法を工夫することが考えられます。

参考:文部科学省「学習評価の在り方ハンドブック」

簡単にまとめると

①【知能・技能】=定期テストの成績

②【思考力・判断力・表現力】=クラス内での発表等

【学習に取り組む態度】=宿題等の提出物や授業態度

となります。

 

出席扱い制度利用の場合の評価について

出席扱い制度利用の場合の評価は、通常の評価とは異なってきます。

不登校の生徒にとっては、在宅での学習が出席扱いが認められた場合、①【知能・技能】の評価が付くことになります。

出席と認められない場合は「評定不能」となりますが、こちらが「内申1」となります。

①【知能・技能】の評価で「内申2・3」を取るためには、定期テストを受ける必要があります。こちらも保健室や別室で受けることができるよう配慮している中学校も増えてきているので、「内申3」も取りやすくなってきています。

「4・5」を取るためには②【思考力・判断力・表現力】③【学習に取り組む態度】の評価を受ける必要があるため、学校への再登校が必要となります。

したがって、出席扱い制度を利用したうえで定期テストを受けることができれば、「内申オール3」を狙えるということになります。

内申オール3あれば、受験時の高校選びの際に選択しも増えてきますので、定期テストを受ける意思のある不登校生は出席扱い制度を絶対に利用すべきと言えるでしょう。

参考:ICTを用いた在宅学習における出席・学習評価のガイドライン

 

その他のメリットについて

自宅学習に対しての『やる気』が上がります。

出席扱い制度を利用する上で、学習した成果(証拠)を在籍校の先生に確認していただく必要が出てきますので、自宅でのお子さまの頑張りが『出席』という形で評価されることになります。

自分の頑張りが評価されることで気持ちが「前向き」となり、自己肯定感が上がり様々な心境の変化が起きます。

・気持ちが前向きとなり登校意欲が上がる

・学習習慣が身に付き、毎日の勉強が楽しくなる

・学力が身に付くことで、勉強に対する自信がつく

実際に出席扱い制度を利用したことが「きっかけ」となり、毎日の勉強習慣が身に付いたことで欠席日数がゼロになった生徒様もいらっしゃいます。

 

2. 不登校の生徒が出席扱いとなる4つの方法

続いて不登校の子が出席扱いとなるケースについてご紹介します。

①保健室やカウンセリングルームなどの別室登校

京都府教育委員会(2011)では、別室登校について「不登校傾向の児童生徒が学校に登校している間、定められた通常の教育活動から離れて、常時もしくは特定の時間帯に相談室や保健室などの校内の別室(や他の場所)で、個別もしくは小集団で活動している状態」と定義しています。保健室や相談室などで、授業自体は受けられないものの、出席することで、条件付きで出席扱いとなる場合があります。

※こちらは学校長の判断や自治体の方針にもよるところがあるので、不登校になったお子さまの状況に合わせて在籍校の担任の先生やカウンセラーさんに相談するとよいでしょう。

参考:京都府教育委員会(2011).平成 22 年度「別室登校」研究Ⅰ-実態把握と支援の在り方-

 

②教育支援センター(適応指導教室)

適応指導教室とは、「不登校児童生徒等に対する指導を行うために教育委員会及び首長部局(以下「教育委員会等」という。)が、教育センター等学校以外の場所や学校の余裕教室等において、学校生活への復帰を支援するため、児童生徒の在籍校と連携をとりつつ、個別カウンセリング、集団での指導、教科指導等を組織的、計画的に行う組織として設置したもの」を言います。学校復帰を前提としているため、この施設を利用する場合、最終的には不登校状態から抜け出し学校に復帰できるように学習面、生活面心理面をサポートします。

こちらも多くの自治体が活動に参加していれば出席扱いにしてくれます。

参考:「教育支援センター(適応指導教室)に関する実態調査」結果

 

③民間のフリースクール・民間の不登校児を支援している塾

民間の不登校児を支援しているフリースクールや塾があります。お子さまのペースに合わせて支援してくれる施設が多くあります。

民間のフリースクールや民間の不登校児を支援している塾も条件がそろえば学校に通えなくても出席扱いとなる可能性があります。

以下文部科学省で発表されている条件を明記します。

【民間の施設の活動に参加することで出席扱いとなることについて】

学校外の施設における相談・指導が不登校児童生徒の社会的な自立を目指すものであり、かつ、不登校児童生徒が現在において登校を希望しているか否かにかかわらず、不登校児童生徒が自ら登校を希望した際に、円滑な学校復帰が可能となるような個別指導等の適切な支援を実施していると評価できる場合、下記の要件を満たせば、校長は指導要録上出席扱いとすることができる。

【要件等】

★保護者と学校との間に十分な連携・協力関係が保たれていること

★民間施設における相談・指導が適切であるかどうかは、「民間施設についてのガイドライン」を参考に、校長が教育委員会と連携して判断すること

★当該施設に通所又は入所して相談・指導を受けること

★学習成果を評価に反映する場合には、当該施設における学習内容等が学校の教育課程に照らし適切であると判断できること

このように学校長が認めてくれ、学校と保護者様が連携でき、通う可能性のあるフリースクールと学校長と教員委員会とが連携できる場合、出席扱いと認めてくれる可能性があります。

参照:不登校児童生徒への支援について

 

④ICTを用いたオンラインスクールやオンライン教材を使った学習支援

こちらは弊社サービス「サブスタ」が該当します。

近年ではフリースクールもオンライン化が進んでおり、自宅に居ながらICT(インターネットやコンピュータ)教材を使った学習を行うことで、出席扱いになる事例が増えてきています。

文部科学省は令和元年の通知で、不登校生徒に対する多様な教育機会の確保の一環として、ICTを活用した在宅学習で、要件を満たすなら出席扱いにするとしています。

『我が国の義務教育制度を前提としつつ、一定の要件を満たした上で、自宅において教育委員会、学校、学校外の公的機関又は民間事業者が提供するICT等を活用した学習活動を行った場合、校長は、指導要録上出席扱いとすること及びその成果を評価に反映することができる。』

『義務教育段階における不登校児童生徒が自宅においてICT等を活用した学習活動を行うとき、当該児童生徒が在籍する学校の長は、下記の要件を満たすとともに、その学習活動が、当該児童生徒が現在において登校を希望しているか否かにかかわらず、自ら登校を希望した際に、円滑な学校復帰が可能となるような学習活動であり、かつ、当該児童生徒の自立を助けるうえで有効・適切であると判断する場合に、指導要録上出席扱いとすること及びその成果を評価に反映することができる。』

このように明記されていますので、下記の7つの要項を満たしており、ICTを使った学習を学校とのお約束を元に行った際に、出席扱いとして認められます。

文部科学省が定めた出席扱いとするための要件は全部で7項目あり、それらの条件をクリアしていれば出席扱いになります。

(1) 保護者と学校との間に十分な連携・協力関係が保たれていること。

(2) ICT等を活用した学習活動とは、ICT(コンピュータやインターネット、遠隔教育システムなど)や郵送、FAXなどを活用して提供される学習活動であること。

(3) 訪問等による対面指導が適切に行われることを前提とすること。対面指導は、当該児童生徒に対する学習支援や将来の自立に向けた支援などが定期的かつ継続的に行われるものであること。

(4) 学習活動は、当該児童生徒の学習の理解の程度を踏まえた計画的な学習プログラムであること。なお、学習活動を提供するのが民間事業者である場合には、「民間施設についてのガイドライン(試案)」(別添3)を参考として、当該児童生徒にとって適切であるかどうか判断すること。(「学習活動を提供する」とは、教材等の作成者ではなく、当該児童生徒に対し学習活動を行わせる主体者を指す。)

(5) 校長は、当該児童生徒に対する対面指導や学習活動の状況等について、例えば、対面指導に当たっている者から定期的な報告を受けたり、学級担任等の教職員や保護者などを含めた連絡会を実施したりするなどして、その状況を十分に把握すること。

(6) ICT等を活用した学習活動を出席扱いとするのは、基本的に当該児童生徒が学校外の公的機関や民間施設において相談・指導を受けられないような場合に行う学習活動であること。なお、上記(3)のとおり、対面指導が適切に行われていることを前提とすること。

(7) 学習活動の成果を評価に反映する場合には、学校が把握した当該学習の計画や内容がその学校の教育課程に照らし適切と判断される場合であること。

サブスタは在宅学習プログラムとして不登校生徒の出席扱いを満たしているので、制度を利用することができます。

参照:不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)

 

3.まとめ

出席扱い制度は、日本の不登校生の100人に1人しか利用されていないということが実状です
 
令和2年度から利用者数も増えてきていますが、元々令和元年までは日本全国で年間200人程度しか利用していない制度でした。
したがって前例がない中学校もあり、制度の存在自体知らない学校の先生もいらっしゃいます。
しかし、再登校することを希望されていないお子さまでも、出席扱い制度の利用はメリットしかありませんので、この機会に活用することをご検討ください。
 
サブスタを利用して在宅学習をお考えの場合は、専門のアドバイザーが利用できるまで優しくていねいにサポートいたします。
在籍校の先生がご存じなく、制度利用がスムーズに進まない場合、サブスタから在籍校の先生へご説明することも可能です。
 
お子さまの不登校でお悩みがございましたら、サブスタにお気軽にご相談ください。