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不登校は子どもの「甘え」?甘え依存型の原因や周囲の対応を解説します

不登校

2023/12/26

不登校に対して「甘え」というイメージを持たれることがあります。

実際、甘えによって不登校になっているお子さまもいることでしょう。そのようなお子さまに対し、保護者様はどのように対応するべきか悩んでしまいますよね。

そこで今回は、不登校と甘えの関係性を詳しくご紹介するとともに、そもそも「甘え」はいけないことなのか、甘えの心理をもとに解説していきます。

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不登校は子どもの「甘え」?

不登校は子どもの「甘え」?

不登校は甘えかというと、決して「甘えである」と言い切ることはできません。しかし、「不登校は甘えではない」と言い切ることもまた、難しいものです。

どうしてそのように曖昧な表現なのかというと、前提として不登校はさまざまな要因が複雑に絡ま合って起こるものということを押さえておく必要があります。

したがって、不登校の原因を甘えだけに決めつけることは望ましくありません。

つまり、少し歯切れの悪い表現にはなってしまいますが、お子さまの甘えも不登校の要因の一つとして考えられる、ということになります。

そもそも、ネガティブなイメージを持ちがちな「甘え」という言葉ですが、誰かに対して甘えるということ自体は、悪いことではありません。

お子さまにとって、つらいことや困ったことがあったときに甘えられる人がいるということは、むしろ望ましい環境です。また、相手のことを信頼していないと甘えることはできません。

お子さまが不登校に悩んだとき、保護者様に甘えることがあるでしょう。

そのようなとき、ついつい不登校への心配で頭がいっぱいになってしまいがちですが、お子さまが保護者様に甘えてくれたこと、甘えられる関係を築けていることに自信を持ってください

不登校が甘えだと言われる理由は?

不登校が甘えだと言われる理由は?

「不登校は甘え」「不登校は怠け」

こういった言葉を耳にしたことはないでしょうか。

前項で、不登校を甘えと言い切るのは難しいとお伝えしましたが、世間からは「甘えだ」と決めつけられてしまうことも珍しくありません。

では、不登校が甘えだといわれるのはなぜでしょうか。ここでは、不登校が甘えだといわれるのはなぜなのか、その背景や原因についてご紹介します。

理由①:本人の頑張りが足りないから

不登校が甘えだといわれる原因の一つは、不登校はお子さま本人の頑張りや頑張ろうという気持ちが欠けていることによって起こるものだと考えられていることです。

たとえば、病気によって学校に行くことができないとなると、それは多くの人が納得するでしょうし、病気によって登校できない状態を甘えだと言う人は少ないでしょう。しかし、そういった特別な事情がなく登校できないのは、お子さま本人の問題だと捉えられがちです。

お子さまの裁量によって登校するかしないかが決められる状況にあること、それを「甘え」だと感じる人は少なからず存在します。

しかし一番大切なのは、お子さまの不登校が甘えかどうかはっきりさせることではなく、お子さまが甘えているのはなぜなのか?なぜ甘える必要があるのか?を考えることです

お子さまが「登校したくない」と甘えるに至った原因を探り、取り除くことが最優先といえます。

理由②:保護者が過保護だから

不登校が甘えだといわれる原因には、保護者様が過保護さが影響していることもあります。

たとえば、不登校のお子さまをもつ保護者様の中には、細かいことに何でも気が付き、お子さまに起こり得るトラブルを事前に先回りして解決できる方がいます。これは、可愛い我が子に不必要な苦労をさせたくないという親心や愛情からくるものでしょう。

しかし、なんでも保護者様がやってくれる、保護者様が守りすぎる環境は、ときにお子さまの主体性の成長を妨げてしまうことがあります。

困ったことがあればすぐに保護者様が解決してくれるという状況にあるお子さまは、学校に行きたくないと思ったときも、自分がどうするべきなのか、自分で判断することができません。「保護者様に甘えていればなんとかなる」と思ってしまうのです。

保護者様の過保護さによるお子さまのこういった姿勢が、「不登校は甘え」といわれてしまう原因になることがあります。

お子さまが不登校になりにくい家庭の作り方は、以下の記事で詳しく解説していますので参考にしてください。

不登校になりやすい家庭の特徴は?不登校にならない家庭に改善する方法

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甘え依存型の不登校について

甘え依存型の不登校について

不登校にはいくつかのタイプが存在しますが、その中でもお子さまの甘えが深くかかわっているものを「甘え依存型タイプ」と呼びます。その背景には、小さい頃から甘やかされたり過保護な環境で育ったりしたことが大きく影響しています。

甘え依存型の不登校の特徴は、以下の通りです。

  1. 友人との些細なトラブルや小さな失敗が原因で、学校に行きたがらなくなる。
  2. 内面的に未熟で、自立心や主体性に欠ける。
  3. 我慢に弱く、目標を最後まで達成できた経験が少ない。
  4. 社会のルールや学校の校則での倫理観に欠けている部分がある。
  5. 生活習慣が確立されておらず、生活リズムが乱れやすい。

保護者様の過保護さゆえに、自分で困難に立ち向かう必要なく育った甘え依存型のお子さまは自己解決能力に乏しく、甘えることで問題を対処しようと考えがちです。

年齢相応の自立心や主体性が乏しいことが不登校に繋がっているため、一人の人間として、いずれは保護者様の力に頼らずとも生きていける力を身に着ける必要があります。

「甘え依存型」以外の不登校のタイプについては下記の記事で解説していますので併せてご確認ください。

不登校の6つのタイプとは?それぞれの正しい対応の仕方を解説します!

甘え依存型不登校の段階別対応

甘え依存型不登校の段階別対応

甘え依存型の不登校は、4つの段階をたどって解決に向かっていくと言われています。

それぞれの段階におけるお子さまの様子や、周囲の具体的な対応についてご紹介します。

段階①:前駆期

前駆期のお子さまには、このような特徴がみられます。

  • 体調不良を理由に登校を拒否したり、きまった曜日に休んだりする。
  • 前日は明日の登校を決意するものの、当日になると起きることができない。
  • 出発時間を過ぎ、欠席が確定すると元気になる。
  • 習い事や友人との遊びなど、学校以外の活動には積極的。
  • 登校を促そうとする人を嫌い、欠席を肯定してくれる人には多弁でよく甘える。

保護者様にできる対応は、以下の通りです。

  • お子さまに異変を感じたら、しっかりと会話の時間を確保する。お子さまの話に共感し、気持ちを受け止める。
  • お子さまが今できていることやお子さまの頑張りを褒め、自信をつけさせる。

段階②:進行期

進行期のお子さまには、このような特徴がみられます。

  • 生活リズムが乱れ、昼夜逆転生活に近づく。
  • 軽く落ち込む様子を見せるが、悩みを解決するために自分で行動を起こすことはない。
  • 勉強など、都合の悪い話題になると自室に籠る。
  • 昼間に出かけることには消極的だが、休日はよく外出する。

保護者様にできる対応は、以下の通りです。

  • 生活リズムが保てるよう、起床の声かけは行うが、無理強いはしない。
  • お子さまが身体症状を訴える場合、無理に登校する必要はないと伝えて安心させる。
  • お子さまの話や気持ちを聞き、親子で問題を整理する。

段階③:混乱期

混乱期のお子さまには、このような特徴がみられます。

  • 生活リズムが元に戻り始め、朝起きられるようになる。
  • 家族と積極的に会話ができ、明るい様子になる。
  • 自宅では問題なく穏やかに過ごせるが、その状態に慣れてしまい、登校への焦りが薄くなる。

保護者様にできる対応は、以下の通りです。

  • 登校再開に向けて生活リズムが整うよう、出来ることからお子さまに取り組ませる。
  • お子さまの落ち着いた様子に安堵して静観してしまうと状況に変化が生まれないため、お子さまの自己肯定感が高まるような声かけをする。

段階④:回復期

回復期のお子さまには、このような特徴がみられます。

  • 学校や登校に関する話題を避けることなく話せるようになる。
  • 別室登校など、お子さまにとって負担の少ない方法で登校できるようになる。
  • 始業時間には間に合わなくても、少しずつ授業を受けられるようになる。

保護者様にできる対応は、以下の通りです。

  • お子さまの気持ちに常に寄り添いながら、お子さまにとって安心できる登校を一緒に計画する。
  • 得意なことや好きなことを通してお子さまが自信を持てるようサポートしていく。

不登校の回復期については、以下の記事で詳しく解説していますので参考にしてください。

不登校の回復期はどのような特長がある?逆戻りも想定内な理由と親の接し方を解説

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甘え依存型不登校の対応での留意点

甘え依存型不登校の対応での留意点

甘え依存型の不登校対応において、各段階で共通している重要なポイントは、お子さまに自信をつけさせるということです。

お子さまの甘えは、「問題に直面したときに自分ではどうしたらよいかわからない」、「失敗が怖い」といった自信の無さからきているケースが多くあります。

保護者様には、過保護さを捨て、お子さまが自力で困難に立ち向かっていけるようにサポートしていくことが求められているのです。

サポートをしていく上での留意点は、以下の2点です。

留意点①:甘えを責めない

保護者様が不登校のお子さまに対して「甘えている」と決めつけてしまうことは、あってはなりません。

特に、厳しく真面目な性格の保護者様は、お子さまの甘えが怠けに感じられて危機感を抱いたり、きちんと正さなければならないと余裕がなくなったりしてしまいがちです。そのような思いから、お子さまに強い口調で登校を急かしたり、登校できないのはお子さまの頑張りが足りないせいだと叱ったりすることがあるでしょう。

しかしそのような状態が続くと、お子さまは登校できない自分を責めるようになってしまいます。「学校に行けない自分は甘えている」、「甘えは弱くていけないこと」という思考になり、ますます自分に自信を持つことが難しくなってしまうのです。

自己肯定感の低下は、不登校問題を深刻化させやすいといわれています。

お子さまが不必要に自信を無くしてしまわないよう、保護者様が甘えを責めることは避けた方がよいでしょう。

留意点②:他の原因も常に探る

お子さまの不登校問題については、甘え依存型タイプであるという可能性を念頭に置きつつ、その他の原因を常に探るようにしましょう。

前述しましたが、不登校はさまざまな原因が複雑に絡まりあって起こるもの。甘え依存型タイプに隠れて、実は他の原因が潜んでいるということもあります。

たとえば、発達障がいの「物事の見通しを立てることが難しい」という特性が、行き当たりばったりで常に誰かを頼りにしているという印象を与えることがあります。

このようなケースの場合、親子だけで解決を図ることは困難です。きちんと医療機関を受診し、お子さまに合った迅速で的確な対応が求められます。

言動だけを見ると甘えだと感じられる場合でも、その裏ではお子さまにはどうにもできないような事情が潜んでいることがあるため、常にさまざまな原因を模索し続ける必要があります

不登校になってしまう様々原因ついては、以下の記事で詳しく解説をしていますので参考にしてください。

不登校になる原因は?文科省の情報から増加の背景や対応法を解説!

子どもが甘えるのはいけないこと?

子どもが甘えるのはいけないこと?

ここまで、甘えによる不登校について詳しくお伝えしてきましたが、お子さまが甘える行為自体がよくないことだと感じてしまった方がいるかもしれませんね。

しかし、お子さまが甘えるのはいけないことではありません。適切に甘えられているのであれば、むしろそれは健全な成長の証ともいえます

甘えるという行為は一見簡単そうに見えますが、誰になら甘えてもいいかをよく見極めなければ、甘えてもかえって傷ついてしまう可能性があるものです。お子さまが保護者様に甘えるということは、裏を返せば「保護者様であれば甘えても自分のことを拒絶せず、受け止めてくれるだろう」と確信していることを意味します。それだけ保護者様を信頼し、自分を守ってくれる存在だと認識している表れでもあるのです。

お子さまが保護者様に甘えられない状態にある場合、お子さまは悩みや心配事を一人で抱え込むことになります。これはお子さまにとって非常にストレスとなるのはもちろんのこと、最悪の場合、他者との交流を拒み、引きこもってしまうケースもあります。

適切に甘えられないことは、不登校問題の悪化や長期化に繋がりかねません。ですので、お子さまが保護者様に甘えること自体は、何の問題もないのです。

問題は、甘えが度を過ぎて保護者様に依存している状態になってしまうこと加えて、保護者様もお子さまに甘えられ、依存されることに心地良さを感じ、「親である自分が守ってあげなければ」と張り切りすぎてしまうことです。お子さまに求められすぎることで、保護者様もお子さまに対して依存状態になり、互いの自立を妨げてしまうことは避けたいものです。

お子さまが保護者様に適切に甘えられる距離感を維持することで、お子さまは安心して次のステップに進んでいくことができます。

不登校になってしまった原因が保護者様にあると感じる方は、以下の記事もご参考にしてみてください。

不登校は母親が原因?親の特徴が子どもの性格に与える影響を詳しく解説

まとめ

不登校は甘え

今回は、不登校は甘えであるのかという問題をはじめ、甘え依存型タイプの不登校について詳しくご紹介しました。

不登校の原因の一つに「甘え」が挙げられることはありますが、甘えだけが不登校の原因とはなりません。不登校の背景には、常に複雑な原因が潜んでいます。

お子さまが保護者様に甘えられる環境作りを維持しつつ、それが過度にならないよう、適切にお子さまの自立をサポートしていけるとよいですね。

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監修

サブスタ代表

森岡峻平

もりおか・しゅんぺい。株式会社lean earns代表取締役。学習アドバイザー、不登校カウンセラー。
2011年、家庭教師派遣事業を展開する教育系グループの営業責任者に就任し、3年間従事。2015年に教育ベンチャーを起業して以来、一貫して小・中学生向けICT教材の企画・開発に携わり、無学年式のオンライン学習教材「サブスタ」を開発。
また、昨今不登校生が増え続ける中、全国の通信制高校と連携し、サブスタを通じて出席扱い制度普及の活動を行っている。

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