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不登校の中学生には何をさせるべき?自宅での過ごし方や家族の対応は?

不登校

2024/08/02

中学生のお子さまが不登校になると、「家にいる間どのように過ごさせたらいいんだろう?」「何をさせるべき?」と悩んでしまうことがあるかもしれません。

お子さまが学校を休んでいる間も授業は進み、同級生たちは勉強や部活に励んでいると思うと、つい焦りの気持ちが湧いてくることもあるのではないでしょうか。

また、不登校のお子さまが自宅で過ごす際、家族はどのように対応するのが正解か悩んでしまいますよね。

そこで今回は、不登校の中学生には自宅で何をさせるべきかをご紹介するとともに、家族の対応についても解説します。

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不登校の中学生には何をさせるべき?過ごし方は?

不登校の中学生には何をさせるべき?過ごし方は?

中学生のお子さまが不登校の間、自宅で何をさせるべきか、どのように過ごさせるべきか悩んでしまいますよね。

中学生ともなると、常に保護者の方と過ごすのはお子さまにとっても保護者様にとっても負担となる可能性があります。難しい年頃でもありますので、保護者様が何かやることを提示しても、素直に聞き入れてくれるばかりではないでしょう。

実は、不登校になってからの期間や段階によって過ごし方はやや異なります。お子さまの心身の様子をみながら、調子に合った過ごし方ができるとよいですね。

ここでは、不登校になってから登校再開までの過ごし方を順にご紹介します。

心身をゆっくり休ませる

中学生のお子さまが不登校になると、日中自宅にいる間に何をさせるべきか、何かさせた方がよいのではないかと考えるのは至って自然なことです。

しかし、お子さまが不登校になるということは、心も体も相当疲弊している状態といえます。「つらい」「やる気が出ない」という思いの中で、「それでもなんとか登校してみよう」という気力が湧かなくなっているのです。

そのような状態のお子さまに、無理に何かをさせるのは逆効果となるでしょう。

特に不登校になって間もないお子さまは、何よりも心身のエネルギーの回復に努めることが重要です。

できるだけストレスのかからない状態で、自宅でのんびり過ごせるとよいですね。

興味のあることをする

自宅での生活によって心身の調子が回復してくると、少しずつ活動への意欲が芽生えてくることがあります。

その場合、無理のない程度に出かけたり趣味に励んだりすることをおすすめします。

まだまだ元気いっぱいとはいえない状態の中で、お子さまの気が進まないことを無理に提案したり強要したりすると、負担となりかねません。

ときには、お子さまの興味のあること、やりたいと思ったことを尊重して見守ることも必要です。

規則正しい生活を送る

中学生のお子さまが不登校の間、「自宅で何をさせるか」はもちろん大切ですが、まずは登校時と変わらない規則正しい生活を送り続けることを心がけましょう。

登校による時間の縛りがなくなると、ついつい夜更かししてしまったり、それによって朝起きられなくなったりするお子さまは珍しくありません。

一度身についた遅寝遅起きの習慣を改善するのは容易ではなく、食事の時間なども乱れることによってメリハリのない生活となってしまいます。

いずれ登校再開を目指す際に困らないよう、不登校の間も規則正しい生活を送れるとよいでしょう。

ただし、不登校のお子さまの中には本人の意に反して朝起きられなかったり、心身に不調をきたしていたりするケースもあります。

中学生のお子さまが朝起きられない原因として代表的なものに「起立性調節障害」があるため、可能性が疑われる場合は病院を受診しましょう。

起立性調節障害については、こちらの記事でさらに詳しくご紹介しています。

▶ 中学生が朝起きられないのは病気?起立性調節障害の原因や治し方は?

体を動かす

自宅で規則正しい生活を送る中で徐々に意欲や活力が湧いてきたら、体を動かす習慣をつけておけると安心です。

不登校が長くなり、自宅で過ごす日々が続くとどうしても体力は落ちやすくなります。

いざ学校復帰をしようと思っても、朝から夕方まで学校で過ごせるだけの体力がなくては登校は続きません。

まずは自宅でできる簡単なストレッチから始めるのもよいでしょう。

外出することに抵抗がないお子さまであれば、ときどき散歩に出かけたりできると気分転換にもなるのでおすすめです。

保護者の方も一緒に取り組むことができれば、コミュニケーションのきっかけにも繋がるかもしれません。

外出する

不登校中は自宅で過ごすというイメージがあるかもしれませんが、必ずしもそうである必要はありません。自宅だけで過ごし、家族以外との交流が絶たれてしまうことの方が引きこもりの可能性も高まるため、危険と言えるケースもあります。

外出する意欲があったり、外で得られる刺激を求めたりする場合、積極的に出かけてみましょう。前述したように、散歩など無理のない程度で構いません。

ただし、不登校のお子さまは「外出することで学校の人に会いたくない」「学校に行けていないのに遊ぶことはできると思われたくない」と考えているケースもあります。

お子さまが外出に意欲的でない場合、保護者様が無理に誘うのは避けておくのがよいでしょう。お子さまの意に反した対応をとると、「親は自分をわかってくれなかった」という不信感に繋がりかねません。

家のことを手伝う

お子さまに活動する気力があり、何をさせるべきか悩む場合は家のことを積極的に手伝ってもらうのも一つの手です。

親子間の会話のきっかけになる上、お子さまも役割を与えられることで生活にメリハリが生まれることが期待できます。

また、不登校のお子さまは学校を休んで自宅で過ごすことに罪悪感を抱いているケースも珍しくありません。そのようなとき、手伝いを任せることが「自宅にいてもいい」という安心感を与えることにも繋がります。

「手伝い」という手段を通して、お子さまに少しでも自信をつけさせてあげることが大切です。

勉強する

自宅で過ごす中で暇を持て余していたり、お子さまの気持ちが少しずつ登校再開に向かっているなと感じられたりする場合、少しでも勉強ができると安心です。

不登校が長期化すると次第に、授業を受けられないことや周囲の学力を知る機会がないことによって、学力の低下や勉強の遅れが懸念されるようになります。

実際、不登校経験のあるお子さまを対象とした調査では、「不登校になった最初のきっかけとは別の理由で登校再開が難しい理由」として「勉強の遅れ」が挙げられており、軽視できない課題であることは否定できません。

学校を休んでいるうちに、同級生に比べて勉強に遅れていることへの不安が大きくなり、登校再開への勇気が出なくなってしまうのです。特に中学生のお子さまの場合、高校受験を控えているケースも多いため、受験問題を現実逃避するかの如く登校再開を躊躇ってしまうことも想定されます。

登校再開時の不安を一つでも減らすためにも、不登校中に勉強をしておけると安心です。

不登校支援の施設を利用する

自宅で過ごすうちに登校への意欲が湧いてきたものの、いきなり学校に行くのは難しいと感じることがあるかもしれません。

そのようなときは、不登校のお子さまを支援することを目的とした施設を利用しながら登校再開に向けた心の準備をするという方法もあります。

代表的な物には、教育支援センターフリースクールがあり、勉強やレクリエーションをして過ごす他、カウンセリングを受けられるなどの不登校のお子様向けの支援が実施されています。特に教育支援センターは、利用することが学校出席と同等にみなされるため、内申を心配するお子さまにもおすすめです。

登校再開を検討してみる

自宅で過ごしたり外の世界に触れたりする中で心の準備が整ってきたら、登校再開を検討してみましょう。

このとき、急に教室に入るのが負担に感じられるようであれば、学校側に相談することで保健室登校や別室登校からはじめることもできます。まずは午前だけ、慣れてきたら昼食をとるところまで、といったように、スモールステップで進んでいくことが大切なケースもあるでしょう。

登校再開を目指す上で、学校・担任教諭との連携は欠かせません。

不登校が長期化すると、学校から見放されたように感じたり、親子で孤立感を味わいやすくなったりするため注意が必要です。お子さまの現状を適宜学校に知ってもらうこと、現状を少しでも良くするための多方面からのサポートは必要不可欠です。

保護者様にとっても、相談先や頼り先があるということで心の負担を軽くなることが期待できます。

登校再開を検討する際は学校に相談しながら、焦りすぎず無理のないペースで少しずつ進んでいけるとよいでしょう。

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不登校の中学生への家族の対応は?

不登校の中学生への家族の対応は?

不登校のお子さまが自宅で過ごしていると、保護者様をはじめとしたご家族は接し方や対応に迷ってしまいますよね。不登校の間は、学校に行かずにダラダラと過ごしているように見えることもあるため、焦りや苛立ちを感じてしまうこともあるでしょう。

ここでは、中学生のお子さまが不登校になり何をさせるか悩んだときはどうすればよいのか、家族はどのような対応をとるべきかについて解説します。

不登校を理解する

まずは、お子さまの現在の状況や不登校というもの自体を理解することが大切です。

お子さまがなぜ学校に行けないのか、ついつい原因究明や解決に向けて舵を切ってしまいがちですが、保護者様が前のめりで対応する様子はお子さまの負担となりかねません。

簡単なことではありませんが、「学校に行けない・行きたくないと感じるほど元気がない状態だ」と理解し、それを認めることからはじめてみましょう。

不登校のお子さまにとって、一番の味方であり頼れる存在となるのは保護者様です。

保護者様が自分のことを理解してくれている、理解してくれようとしていることがお子さまに安心感をもたらします。

登校再開を焦らない

不登校が長期化するにつれて、保護者様が登校再開を焦ってしまうのは自然なことです。

学校に通えていないことによる将来への心配はもちろんのこと、周りと違う道を歩むことの苦労を知っているからこそ焦ってしまいますよね。

しかし、その焦りはときに逆効果となることがあります。

前項でもご紹介したように、保護者様が焦ったりイライラしたりしている様子はお子さまにとってつらいものです。

不登校の問題は、親子が歩幅を合わせて過ごしていけることが重要です。

周囲との比較は避ける

中学生のお子さまが不登校になると、定期テストが受けられなかったり高校受験の際に不利になってしまうのではないかとの焦りから、つい登校できているお子さまと比較してしまうことがあるかもしれません。元気に勉強や部活に励んでいる同級生を見ると落ち込んでしまうこともありますよね。

もちろん、そのような思いが芽生えることはおかしなことではありませんが、お子さまの前ではできるだけその素振りを見せないようにできると安心です。それは、周りとの違いや焦りは、不登校になっているお子さま自身が一番痛感していることもあるためです。

保護者様は、お子さまがその不安や悩みを吐露したときに受け止め共感してあげられるとよいでしょう。

コミュニケーションをとる

自宅で過ごしているお子さまと、積極的にコミュニケーションをとるよう心がけましょう。

中学生のお子さまは難しい年頃でもありますので、自分からはなかなか話をしたがらなかったり自室に籠りがちになったりすることもあるでしょう。

そのようなときでもせめて挨拶はする、食事はできるだけ一緒にとるといった行動を通して、いざというとき何かを相談しやすい関係を作っておけると安心です。

また、日常的なコミュニケーションを通してお子さまが不登校になった原因が垣間見えることもあります。無理に聞き出すのではなく、自然な会話から知ることができれば双方の負担も少なく済むでしょう。

お子さまの話や様子から学校と連携したり対応を検討できたりする可能性もあります。

相談機関を利用する

不登校のお子さまとの接し方がわからない、自宅でどう過ごさせたらよいかわからないと悩むとき、何も家庭内だけでその悩みを解決しようとする必要はありません。

ときには、第三者である外部機関に相談することが有効な場合もあります。

身近な相談相手は、学校のスクールカウンセラー担任教諭などが挙げられます。

そのほか、自宅で相談したい、お子さま自身も相談を希望しているという場合、オンラインカウンセリングを受けるという方法もあります。

不登校こころの相談室では、不登校のお子さまはもちろん、そのご家族の相談にも対応しています。話すだけでも心が軽くなるため、積極的に相談機関を利用してみましょう。

不登校への対応については、こちらの記事でも詳しくご紹介しています。

▶ 不登校にはどう対応する?再登校するまでに親子でできる対応方法をご紹介

不登校の中学生が勉強したいときは?

不登校の中学生が勉強したいときは?

不登校中の自宅での過ごし方でも触れたように、中学生のお子さまの場合は不登校による勉強の遅れが新たな悩みの種となる可能性が高まります。

お子さまに勉強の意欲があったとしても、自宅でどのように遅れをカバーしたり登校再開時の負担を減らせるだろうかと悩んでしまいますよね。

ここでは、不登校中のお子さまが勉強したいときの対処法について代表的なものをご紹介します。

家庭教師を呼ぶ

不登校により外出が難しい、自宅で勉強したいお子さまの場合、家庭教師を呼ぶことで苦手な分野でもプロに教えてもらいながら学ぶことができます。

対面によるマンツーマンの指導であれば、お子さまのペースに合わせて即座に疑問を解決することが期待できます。

ただし、慣れない相手による指導にプレッシャーや強い緊張を感じるお子さまも少なくありません。極度に気を遣ってしまったり、他者との関わりはまだ負担になってしまうお子さまの場合、家庭教師による指導に集中できず勉強すること自体がつらいものになってしまうケースも想定されます。

利用の際は、お子さまの様子をみながら検討できるとよいでしょう。

塾に通う

外出することに抵抗がないお子さまの場合、塾に通うという方法もあります。

塾には個別指導、集団による一斉指導などさまざまな形態があるため、お子さまの希望に合わせて選べると安心です。同じ年頃のお子さまと学ぶことがよい刺激となるケースもあります。

また、勉強の遅れや受験に向けた対策をとりたいと思う場合、模試を受けることで自分の今の実力や必要な勉強を知ることができます。

教育支援センターに通う

上記でも少しご紹介しましたが、教育支援センターに通うことで勉強をすることが可能です。

教育支援センターは不登校のお子さまを対象とした施設であるため、お子さまへの理解や対応が他の学習施設・サービスとは異なります。勉強だけでなく、カウンセリングを受けられたりと不登校になるまでに疲弊した心のケアを受けることもできます。

また公的機関であるため、利用にあたって料金がかからないという点も、保護者様にとっては安心ではないでしょうか。

教育支援センターではお子さまの通う学校と連携がとられており、施設利用が学校出席としてみなされるため、出席日数を確保したいお子さまにもおすすめです。

教育支援センターについては、こちらの記事でさらに詳しくご紹介しています。

▶ 教育支援センター(適応指導教室)はどんな場所?文部科学省の情報をもとに解説!

通信教育を利用する

不登校中の勉強方法としておすすめなものに、通信教育があります。

通信教育であれば自宅で学習できるため、外出が難しいお子さまも無理なく取り組むことができます。また既に塾などを利用しているお子さまが、苦手な教科を重点的に学習したい、何度でも復習したいといった場合にも有効です。

通信教育にはさまざまなサービスがあり迷ってしまうこともあるかと思いますが、不登校のお子さまであれば不登校向けのサービスが充実しているものを選ぶのがおすすめです。

サブスタでは、不登校のお子さまが学習することで学校への出席と同様にみなされる「出席扱い制度」があるため、自宅にいながら出席日数を確保することが可能です。

また、「無学年式」と呼ばれる学習方法により、学年に関係なく学びたい教科・単元を学習できるため、不登校によって勉強の遅れが気になる場合も、過去の単元をさかのぼって学ぶことができます。有名講師による授業動画が何度でも観られる「サブスク制」を取り入れているのも魅力の一つです。

塾や家庭教師の利用はメリットもある反面、何かと費用がかかりがちになるのが保護者様の悩みどころとなる場合もあるでしょう。そのようなとき、サブスタであれば定額で納得のいくまで学べるため、保護者様としても安心して利用していただくことができます。

不登校の中学生の過ごし方に関するまとめ

不登校の中学生の過ごし方に関するまとめ

今回は、中学生のお子さまが不登校になったときに何をさせるべきか、自宅での過ごし方についてご紹介しました。

お子さまを近くで見守る保護者様は、「何かをさせなくては」と焦ってしまうこともあるかと思いますが、お子さまの様子によってはまずはゆっくり休息をすることから始める必要があるケースもあります。ご家族は、それを理解しながら一番の味方としてサポートしていけるとよいでしょう。

また、中学生で不登校のお子さまが自宅で過ごす中で課題となるのは、「勉強の遅れ」です。

お子さまにとって無理のないペースでの学習方法を検討し、通信教育などを上手く活用していけるとよいですね。

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監修

サブスタ代表

森岡峻平

もりおか・しゅんぺい。株式会社lean earns代表取締役。学習アドバイザー、不登校カウンセラー。
2011年、家庭教師派遣事業を展開する教育系グループの営業責任者に就任し、3年間従事。2015年に教育ベンチャーを起業して以来、一貫して小・中学生向けICT教材の企画・開発に携わり、無学年式のオンライン学習教材「サブスタ」を開発。
また、昨今不登校生が増え続ける中、全国の通信制高校と連携し、サブスタを通じて出席扱い制度普及の活動を行っている。

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