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不登校児の家での過ごし方は?1日のスケジュールを3つの段階に分けて解説します!

不登校

2023/06/26

お子さまが不登校になると、家での一日の過ごし方に悩む保護者様は多くいらっしゃいます。

生活習慣が整わないお子さまにイライラしたり、勉強をせずに一日中ゲームしている姿を見て、不安になっていませんか。

そこでこの記事では、不登校の時期の家での過ごし方を3つの段階に分けて解説していきます。

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不登校の前期の過ごし方

不登校になり始めのころは、ほとんどのお子さまはエネルギーが全くなく、元気がない状態です。心身ともに疲れ果てて無気力なときに、保護者様が追い詰めるような言動をするのは逆効果ですので気をつけましょう。

お子さまの家での過ごし方は、スケジュールを立てて行動するのではなく、まずは心と身体をゆっくり休ませることです。

前期によく見られる様子

  • 朝起きれない
  • 食欲がない
  • 幼児返り
  • 暴言を吐く

不登校の前期は、お子さまの不規則な生活に振り回されて、保護者様にとって辛い時期かもしれません。学校へ行ってるときの生活と比べ、家で無気力に過ごす様子は、甘えや怠けのように感じることもあるでしょう。

しかし、お子さまの生活を無理に正そうとするのはよくありません。様子を見て体調や気分を聞き、不安を受け止めてあげるといいでしょう。

なぜ無気力なのか

神経生理学の分野に「ポリヴェーガル理論」というものがあります。人間の自立神経は常に自分が安全かどうかを感じ取り、危険に遭って追い詰められると、防御システムが自動的に反応すると言われています。その代表的な反応が「不動化(フリーズ)」です。

不登校のお子さまが、無気力で動けないのは、ポリヴェーガル理論でいうところのフリーズ状態だということです。

不登校のお子さまに、なぜ学校へ行けないのか、なぜ起きられないのか、と聞いても説明できません。なぜなら、極限まで追い詰められることで、最後の非常手段である防御システムが自動的に反応したからです。本人が意識してコントロールしているわけではないので、無気力で動けないのは、甘えや怠けではありません。

参考:ポリヴェーガル理論入門: 心身に変革をおこす「安全」と「絆」

親の関わり方

多くの保護者様は、お子さまを早く学校へ戻さなければと焦り、不登校の期間を短くしようと解決を急ぎます。

しかし、ストレスが溜まり極限に追い詰められ不登校になったお子さまを、もとの環境に急いで戻すことで解決したと言えるでしょうか。想像以上にお子さまがストレスや悩みを抱えていたことに共感し、保護者様は焦らず気持ちを整えていきましょう。

この時期は、学校へ戻そうとする関わり方はせず、まずはお子さまの生理的欲求を満たすように意識してください。生理的欲求が満たされれば、自然と次の欲求を満たそうと行動していきます。

以下の記事では、不登校生の精神状態を「マズローの5段階欲求」を参考に解説していますので参考にしてください。

なぜ不登校の子どもに「居場所」が必要なの?大切な3つの理由を知ろう!

不登校の中期の過ごし方

不登校の最初の頃に比べると精神的に落ち着く時期で、ここからの期間が長いか短いかは人それぞれです。保護者様や周りの大人が適切な対応をすることで、徐々にお子さまのエネルギーが貯まり元気になりますので、焦らないように気をつけましょう。

お子さまの家での過ごし方は、不登校中は学校に縛られない自由な時間だと割り切って、好きなことを好きなだけさせてあげることです。

中期によく見られる様子

  • 昼夜逆転
  • お風呂に入らない
  • 少しずつ話し始める
  • 手伝いをする

不登校の中期は、精神的な不安定さは徐々に落ち着きはじめますが、外から見れば大きな変化はないように見えます。 外に出るエネルギーが貯まるまではまだ時間がかかるので、焦らず見守り続けましょう。

部屋にこもって出てこなかったり、昼夜逆転の生活になっているお子さまは、保護者様との生活時間帯がずれてしまいます。姿を見たときは挨拶をしたり、返事を求めない声かけをするといいかもしれません。

また、少しづつ家族とコミュニケーションを取り始めるお子さまもいます。好きなことに没頭したり、家事を手伝い始めるお子さまもいるでしょう。

昼夜逆転してしまう原因について以下の記事で解説していますので併せてお読みください。

不登校中に昼夜逆転生活となりやすい原因は?親子でできる対応方法をご紹介

不登校の時期に正論は不要

部屋にこもったり、昼夜逆転の生活を心配して、保護者様がお子さまに正論を述べても意味がありません。また、コミュニケーションが取れるお子さまにも、保護者様が正しと思う意見を言うことは控えましょう。

なぜなら、お子さまは学校へ行っていないという罪悪感を潜在意識の中に持ち、自己否定感でいっぱいの状態だからです。正論を言われることで自己否定感は強くなり、逆効果になります。不登校のお子さまには、常に共感する姿勢でいることが大切です。

不登校の後期の過ごし方

家が安心安全の場所になると、お子さまは家以外の場所に興味を持ち始めます。学校へ戻ることや学校以外の居場所を考えているかもしれません。

ポジティブな変化が出てくる時期ですが、保護者様は、遅れを取り戻さなければと前のめりにならず、お子さまのペースに任せましょう。

お子さまの家での過ごし方は、外に出ることの不安が大きくならないように準備をしていくことです。たとえば、学校へ戻る意思があるようでしたら、勉強に追いつくために家庭教師を探してみるのもいいでしょう。オンラインで在宅学習する方法もあります。

また、フリースクールへ行くことや習い事を考えている場合は、資料を取り寄せたり、体験や見学を考えるのもいいでしょう。

保護者様は、先回りせずにお子さまの主体性を大切にして、話を聴きサポートすることです。

後期によく見られる様子

  • 自分の考えを話し始める
  • ポジティブな発言が出る
  • 勉強を始める

何らかのきっかけで不登校になったお子さまも、できることなら学校へ行きたいと思い始めているかもしれません。また、勉強以外の学びを求めていることもあるでしょう。

不登校の後期は、前向きに考えられるようになる時期ではありますが、頑張ってしまうことで状況が戻ることもあります。行ったり来たりを繰り返しながら成長していきますので、落ち込んでいても想定内だという気持ちでいましょう。

将来のことをじっくり考える

しっかりエネルギーが貯まると、お子さまは徐々に元気を取り戻し将来のことを考え始めます。不登校の時期があっても将来の選択肢はいくつもありますので、お子さまと一緒に考えてみてはどうでしょうか。

ただし、保護者様の望む方向へお子さまをコントロールしないように気をつけなければなりません。どの道を選択しても、お子さまを信頼することです。

目標が設定できれば、それに向けて何をするべきか、お子さま自身がじっくり考えて行動していかなければなりません。保護者様は、お子さまが話しかけてきたら、否定せず、話題をすり替えず、共感する姿勢で聴くようにしましょう。

学校の勉強の遅れについて心配が出てきているお子さまの場合は、定期テストだけでも受けてみてもいいかもしれません。学校の教室に入れなくても別室や保健室で受けることが可能です。

定期テストの学習方法については、以下のぺージで詳しく解説していますので参考にしてください。

不登校中にできる定期テストの勉強法は?受けないと高校受験に影響する?

不登校の親の過ごし方

お子さまが不登校になると、保護者様の不安や心配は計り知れないものです。しかし、その不安や心配を取り除くために、お子さまに正論をぶつけたり、良かれと思う言葉かけをしてもお子さまの心には響きません。

なぜなら、お子さまは、言葉ではなく態度や様子で保護者様の状態を読み取るからです。保護者様が不安や心配を持ち続けていると、家の中は安心安全の場所にはなりません。

お子さまが自ら外に出たいという気持ちになるのは、いつでも戻って来ることができて、自分を無条件に受け止めてくれる安心安全な場所があるからです。

ですので、保護者様は不安や心配は小脇に抱えて、自分の機嫌を整えるようにしましょう。趣味の時間を増やしたり、週末の家事はお休みして一人時間を確保するのもいいかもしれません。お子さまのことばかりを考える時間を少なくして過ごすといいでしょう。

まとめ

不登校のお子さまの家での過ごし方を、3つの段階に分けて解説しました。

家を安心安全の場所にし、保護者様が適切に関わることで、お子さまのエネルギーは貯まり元気になります。

不登校の時期の保護者様の過ごし方も解説しましたので、ぜひ参考にしてください!

サブスタは無学年式のオンライン教材を、プロが作成する学習計画にそって進めていく新世代の勉強法です。自宅で行えば「出席扱い」にもなるため、内申点対策や自己肯定感UPにもつながります。不登校中の学習のお悩みをサブスタが徹底サポートします!

監修

サブスタ代表

森岡峻平

もりおか・しゅんぺい。株式会社lean earns代表取締役。学習アドバイザー、不登校カウンセラー。
2011年、家庭教師派遣事業を展開する教育系グループの営業責任者に就任し、3年間従事。2015年に教育ベンチャーを起業して以来、一貫して小・中学生向けICT教材の企画・開発に携わり、無学年式のオンライン学習教材「サブスタ」を開発。
また、昨今不登校生が増え続ける中、全国の通信制高校と連携し、サブスタを通じて出席扱い制度普及の活動を行っている。

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