学習コラム
正しく学ぶ方法や成績の伸ばし方、
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お子さまが毎日のように学校への登校をしぶる「登校しぶり」。
登校しぶりは朝だけ起こることが多く、当事者であるお子さまやその保護者様は対応に苦慮されていることでしょう。お子さまが登校をしぶるからといって、休ませていいのかどうかも悩みどころですよね。
そこで今回は、登校しぶりが起こる原因や保護者様の対応について解説します。
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もくじ
登校しぶりとは、その名の通りお子さまが登校をしぶっている状態を指します。
ほぼ毎朝、何かと理由をつけて学校に行きたがらず、登校までに時間を要する傾向にあります。そのため、保護者様も対応に困ったりついイライラしてしまいがちです。
一見、不登校に似た状態とも思える登校しぶりですが、お子さまが登校を完全に拒否しているか、実際に毎日学校を休んでいるかという点で、不登校とは異なります。
登校しぶりのお子さまは、たとえば「苦手な授業がある」「今日の給食メニューが嫌だ」などという理由で登校をしぶります。
しかし多くの場合、保護者様になんとか説得され、最終的には登校に至ることが多いのです。しかも一度登校してしまえば、保護者様の心配に反して、そして朝の登校しぶりが嘘だったかのように学校生活を楽しむお子さまが多いことも特徴です。
このように、登校しぶりは朝だけ起こることが多いため、尚更保護者様は欠席させるべきかどうかの判断に悩みやすくなります。
登校しぶりのきっかけや原因には、いくつかの特徴や傾向があります。
これらを事前に理解できていれば、お子さまを注意深く見守ることができるかもしれません。
以下では、登校しぶりが起こりやすいきっかけや原因を取り上げます。
入学間もない小1の時期は、登校しぶりが顕著に起こりやすい時期です。
というのも、登校しぶりには環境の変化が密接に関係しています。
小学校は、これまでお子さまが経験してきた幼稚園・保育園生活とは大きく異なるものです。初めての場所、先生に加え、勉強という新たな取り組みも始まります。また、幼稚園・保育園時代の友人がいない・少ない場合、新たな友人関係を構築していく必要もあります。
大人でも初めての環境はストレスを感じるものですが、幼いお子さまであればそれは尚更です。ましてや、まだまだ保護者様と離れることに不安を感じやすい時期でもあるため、環境の変化は大きなストレスとなります。
このストレスが登校への意欲を低下させ、登校しぶりに繋がりやすくなります。
時間とともに学校生活に慣れ、しぶることなく登校ができるかどうかは、お子さまの性格や保護者様との関係に大きく左右されます。
環境の変化と類似するものとして、夏休みなどの長期休み明けも登校しぶりが起こりやすくなります。
これは、長期休みの間にその生活のリズムに慣れ、学校がある日のリズムに戻すことが難しいためです。早寝早起きの生活に戻ることが難しかったり、休みの間は考える必要がなかった学校生活への悩みを避けられなくなったりすることが登校しぶりに繋がります。
また、旅行などの楽しいイベント後も長期休み明け同様に登校しぶりが起こりやすくなります。お子さまの性格やこれまでの傾向を鑑みて、注意を向けておく必要があります。
夏休み明けから不登校に発展する場合については、以下の記事でくわしく解説していますので参考にしてください。
▶夏休み明けに不登校になるのはなぜ?見逃してはいけない前兆やサインを解説します
登校しぶりの原因には、学校生活でのトラブルも考えられます。
このタイプのお子さまは、上記でご紹介したような「登校してしまえば楽しむことができる」とは言い難いかもしれません。
この場合、学校に行きたくない思いが、毎朝の登校しぶりとして表れていることが想定されますが、お子さま自身がそれを自覚できているかどうかはまちまちです。
低年齢のお子さまの場合、無意識の中にある学校への抵抗感を登校しぶりで表現している場合があります。
一方、学校に行きたくないと思いつつ、それを言葉にすると保護者様に心配をかけてしまうなどの思いから口にできないお子さまもいます。そういった我慢強さと、本心では行きたくないという思いがせめぎ合い、登校しぶりに至る場合もあります。
登校しぶりは、保護者様との関係が原因で起こることもあります。
お子さまが保護者様に強く依存している場合や親子関係に問題がある場合、離れたくないとの思いから登校をしぶることがあるのです。これは、母子分離不安や愛着障がいと呼ばれるもので、特にお母様との関係でよく見られます。
保護者様からの愛情を満足に受けられずに育った場合、「学校に行っている間に保護者様がいなくなったらどうしよう」と不安になり、登校をしぶるようになります。
このような状態のお子さまを無理に登校させても、根本的な解決とはなりません。このケースの場合、お子さまへの対応以上に保護者様の意識・養育態度を見直す必要があります。お互いのその後の人生のためにも、お子さまとの信頼関係の構築や修復が最優先となります。
発達障がいの特性によって学校生活に適応できず、登校をしぶることもあります。
このように、発達障がいの特性によって引き起こされる新たな問題を二次障がいと呼びます。
発達障がいの二次障がいとは、具体的には以下のようなものが挙げられます。
発達障がいの特性によって、学校生活の中で失敗体験が積み重ねられ、登校に意欲が湧かなくなってしまうのです。
この場合、登校を避けたい思いから登校しぶりをするようになります。
発達障害による不登校については、以下の記事でくわしく解説していますので参考にしてください。
▶不登校児の発達障害を抱えている割合は?支援方法について解説します
では、登校しぶりはどのようにして始まるのでしょうか。
早めに気づき、対応をすることで登校しぶりの長期化や不登校に繋がる事態を回避できる可能性があります。
お子さまに以下のような言動が見られた場合、注意が必要です。
登校しぶりや不登校を予防するため対策については、以下の記事でさらにくわしく解説していますので、併せて参考にしてください
▶不登校を予防するための対策は?家庭でできる5つの不登校予防対策をご紹介
何度かご紹介してきたように、多くのお子さまは朝だけ登校しぶりをすることがあります。
朝は暗い表情で元気がなさそうだったのに、日中は機嫌よく元気というのは珍しくありません。
朝がくる度に登校をしぶるようになった場合、上記のようなしぶりたくなる原因が潜んでいる可能性があります。
お子さまの言葉や様子から、その原因を特定できるとよいでしょう。
朝だけ見られる登校しぶりの前兆として、体調不良も挙げられます。自宅を出発しなければならない時間が近づくにつれて、頭痛や腹痛を訴えるのが特徴です。
これには、欠席のために体調不良を装っているケース(いわゆる仮病)と、本当に体調が悪いケースがあります。人間の心と身体は密接に繋がっているため、学校生活へのストレスや保護者様と離れたくないという強い思いが、身体症状として表出する場合があるのです。
この場合、それほどまでにお子さまがストレスを抱えているという現状を重く受け止める必要があります。無理に登校させることは得策とは言えませんし、まずはお子さまの心身の健康回復を目指すことが最優先となります。
登校しぶりをするお子さまの中には、「学校に行きたくない」と本心をストレートにぶつけてくるケースもあります。
この場合、お子さまの思いはどの程度のものなのかをきちんと話し合う中で保護者様が見極める必要があります。
お子さまのこの言葉は、やっとの思いで勇気をふり絞って口にしたものかもしれません。軽く受け止め、流してしまうと親子の信頼関係に影響がありますし、お子さまは保護者様に悩みを相談できなくなってしまう可能性もあります。
お子さまに「学校に行きたくない」と言われた際の保護者の対応については、以下の記事でくわしく解説していますので参考にしてください。
▶中学生が学校に行きたくないと言ったらどうする?行きたくない理由と親の対応法を解説
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登校しぶりによって引き起こされる問題は何でしょうか。
登校しぶりは長期化すると問題が複雑になったり登校がより困難になったりするため、早めに手を打つ必要があります。
ここでは、登校しぶりによって起こりやすい問題についてご紹介します。
登校しぶりが長引くと、五月雨登校になる可能性が高まります。
特に、学校生活に問題があって登校をしぶっている場合、次第に学校を休みがちになり、行ったり行かなかったりする五月雨登校の状態になることがあります。五月雨登校がさらに悪化すると、完全に登校できなくなる不登校へと至ります。
登校しぶりは不登校への入口であるケースも多いため、この時点での対応が鍵となります。
五月雨登校については、以下の記事でさらにくわしくご紹介しています。
▶五月雨登校への対応は?完全不登校を回避するためのポイントをご紹介
登校しぶりによって登校への意欲が下がることで、生活リズムが乱れやすくなります。
学校へ行こうという意識が低いため、そのために必要な早寝早起きへの意欲も下がってしまうのです。だんだんと生活リズムが乱れると、今度は朝起きるのがつらいという理由で登校をしぶることにも繋がりかねません。
登校しぶりによって遅刻したり、登校しぶりが悪化して実際に欠席したりするようになると、学習にも支障をきたします。お子さまのそのような事情に関係なく授業は進んでいくため、学習に遅れていることへの焦りや苦手意識からますます学校を遠ざけるようになってしまいます。
保護者様がお子さまの様子を見て登校は難しいと判断する場合でも、自宅で学習時間を設けることが理想です。
学校に行けないことで遅れた学習を取り戻す方法については、以下の記事でくわしく解説していますので参考にしてください。
▶不登校中の勉強遅れを取り戻す方法は?追い付くために親ができるサポート法も解説!
登校しぶりには早めの対応が鍵となりますが、実際にはどのような対応が求められるのか、保護者様は悩んでしまいますよね。
以下では、登校しぶりのお子さまに必要な対応を解説します。
お子さまの様子から登校しぶりに重大な理由があると考えられる場合、登校を強要することは逆効果です。お子さまにとってつらいことしかない登校は心身の負担となり、かえって問題が複雑化・長期化しやすくなります。
また、保護者様から突き放されたと感じてしまうと、お子さまは一番身近な人に頼るという決断ができなくなってしまいます。
保護者様がお子さまの安全基地であり続けるためにも、無理な登校は勧めないようにしましょう。
親子の会話から登校しぶりの理由を特定することで、解決に繋がるケースもあります。
このとき、保護者様がお子さまに対して妙に気を遣った態度でいると、お子さまは身構えてしまうので注意が必要です。
普段の何気ない会話からお子さまの悩みを探ったり、お子さまが置かれている状況を整理したりすることで理由が見えてくる場合もあります。
お子さまの登校しぶりに重大な理由がないと判断できる場合、登校の必要性をきちんと説明してみるのも手です。
ただ「面倒くさい」といった理由でしぶっているお子さまには、登校のメリットや学校に行くことで得られる将来の可能性を“人生の先輩”として話してみるのもよいかもしれません。
登校することで実現できる明るい未来を想像できれば、登校に意欲を示す可能性があります。
お子さまが学校生活にトラブルや悩みを抱えている場合、学校との連携は必須です。
勉強に関することや友人間でのトラブルは、家庭内だけで対処することは難しく、保護者様もストレスを抱えてしまいます。
適切に第三者である学校(教員)を頼り、多方面からの対応に努めましょう。
親子関係が原因で登校しぶりに至っていると考えられる場合、お子さまとの距離感を見直す必要があります。
お子さまが自立できるよう、身の回りのことはお子さま自身にやらせたり、保護者様が何でも先回りしてやってあげるのを控えたりするよう心がけましょう。しかし、急に突き放すような態度をとるとお子さまは混乱し、不安になってしまいます。お子さまの様子を見ながら、何事も徐々に、少しずつが大切です。
保護者様がお子さまに与える影響については、以下の記事でもくわしくご紹介しています。
▶不登校は母親が原因?親の特徴が子どもの性格に与える影響を詳しく解説
今回は、登校しぶりについて原因や対応を詳しく解説しました。
登校しぶりの背景にはいくつかの原因があり、それによってお子さまを休ませるべきか、登校を促すべきかは異なります。しかしいずれも、放置したり長期間の様子見をしたりすると不登校に繋がってしまう可能性があるため、注意が必要です。
お子さまの様子や前兆に注意し、判断に迷う場合は学校とも連携しながら適切な対応を心がけましょう。
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