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通信制高校の現実や実態は?入学前に知りたい特徴について解説します

不登校

2024/01/26

不登校のお子さまは、中学卒業後の進路選択肢の一つとして、通信制高校を検討することがあるかと思います。

しかし、通信制高校は全日制高校に比べて進学者が少ないため、なかなか進学後のイメージが掴みにくいのも事実。通信制高校の現実や実態を事前に把握できていれば、進路選択の際の助けとなり、安心して入学できることでしょう。

そこで今回は、通信制高校の現実をご紹介するとともに、入学前に知っておきたい通信制高校の特徴について解説します。

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通信制高校の現実や実態は?

通信制高校の現実や実態は?

令和2年5月時点における通信制高校の学校数は257校であり、高等学校全体のうち4.6%となっています。

全日制高校が4702校(84.0%)、定時制高校が640校(11.4%)であることを踏まえると、かなり少数であることがわかります。(出典:文部科学省「高等学校通信教育の現状について」)

とはいえ、仕事などと両立しながら学ぶことのできる通信制高校は、あらゆる年齢層から需要があり、学びへの意欲がある人には欠かすことのできない存在です。

では、具体的に通信制高校とはどのような学校なのでしょうか。入学方法や学費といった現実的な面に焦点を当て、ご紹介します。

通信制高校については、以下の記事でも詳しく解説していますので併せて参考にしてください。

通信制高校ってどんな感じの高校?どんな人が行くのかや全日制高校との違いを解説!

通信制高校に入学する方法

多くの通信制高校は、以下4つの項目を通して入学者を決定しています。

  • 書類選考
  • 学力試験
  • 面接
  • 作文

学力試験を実施している通信制高校は稀ですが、その他3つの項目は、ほとんどの学校で実施されています。

通信制高校はさまざまな事情を抱える生徒を幅広く受け入れているため、基本的に落ちることはないとされていますそのため、不登校などによって学校生活へ不安があるお子さまにも適した進路といえるでしょう。

通信制高校の入試に関しては、こちらの記事でさらに詳しくご紹介しています。

通信制高校の面接で聞かれることは?入試のポイントやマナーについて徹底解説!

通信制高校の学費

通信制高校の現実を知る上で、学費に関する情報も欠かせません。

通信制高校には、公立と私立の2種類があり、私立の通信制高校の方が学費が高くなっています。全国の平均的な学費(授業料)は以下の通りです。

  • 公立の通信制高校:年間1~2万円(1単位あたり300~500円)
  • 私立の通信制高校:年間18万円~(1単位あたり5000円~)

このように、公立の通信制高校は比較的安価な学費が設定されているのに対し、私立の通信制は費用に幅があります

また私立の場合、教科書や施設費など、授業料以外にも費用がかかる場合がほとんどです。単位取得のためにスクーリング(合宿のようなイベント)が必須である場合、それらに参加するための交通費・その他費用もかかります。

こういった点を鑑みると、公立の通信制高校の方が保護者様の負担は少なく魅力的ですが、全国的に学校数が少なく、自宅付近に学校がないというケースが多いのが現状です。

場合によっては保護者様が送迎するケースもあることを踏まえると、近距離に学校があると安心ですよね。

ただ最近では、就学支援金制度の充実により、私立であっても比較的負担なく通えるケースが増えてきています。

就学支援金がいくら支援されるかはご家庭の世帯年収により異なりますが、私立の通信制高校の場合は以下のような仕組みとなっています。

  • 世帯年収 約590万円未満:授業料は実質無料
  • 世帯年収 約590万~約910万円未満:収入に応じて減額

またこのほかにも、各都道府県の奨学金制度や、成績優秀者を対象とした特待生制度によって学費の負担を軽減できる可能性があります。支援基準や審査項目はそれぞれ異なりますので、学費面が心配な方はチェックしておくと安心でしょう。

通信制高校のメリット

通信制高校のメリット

通信制高校には、その他の高校にはない魅力や特色があります。

以下では、通信制高校の現実の中でも、メリットとされる点について詳しくご紹介します。

通信制高校のメリット・デメリットについては、以下の記事でも解説していますので併せて参考にしてください。

通信制高校「やめとけ」は本当?メリットとデメリットを徹底解説!

サポート体制が充実している

通信制高校は、サポート体制が充実していることが特徴です。

これは、不登校などで心に傷を負ったお子さまを多く受け入れていることも関係しています。学校生活に良いイメージを持つお子さまばかりではないため、実際に学校生活を送る中で心身の不調を感じた場合、すぐにサポートできる環境が整っているのです。

具体的には、カウンセラーが常駐してるなど、即座に専門家と繋がることのできる体制が整えられている学校が多くあります

通信制高校にはサポート校と同時に入学するタイプが増えてきています。以下の記事では、通信制高校とサポート校の関係について解説していますので参考にしてください。

通信制高校とサポート校の違いは何?それぞれのメリットや相違点を解説します!

校則が比較的緩い

通信制高校は、校則が比較的緩いことも特徴です。

服装や髪色など、全日制高校では制限されることの多い部分に自由度が高く、ありのままの自分の姿で学ぶことができます。お子さまによっては、個性を発揮しても認められるという環境に居心地の良さを感じ、モチベーションに繋がるケースもあるでしょう。

学び方を選べる

通信制高校は単位制を採用している学校が多く、毎日通学する必要がありません。

必要な日数だけ通学して他の日は自宅学習にしたり、そもそも3年で卒業する必要がないため、お子さまの意向に沿ってゆったりとした学習ペースを組むことも可能です

全日制高校ほど「〜しなければならない」という考えに左右されることなく、お子さまに合った学び方を選ぶことができます。

学業以外にも取り組みやすい

学習ペースが個別に設定可能で、時間の融通も効きやすいため、学業以外の活動にも取り組みやすいというメリットもあります。

たとえばアルバイトや趣味など、自分の好きなことと学びを無理なく両立させることが可能です。貴重な10代という時間に、さまざまな経験を積むことができるのも通信制高校の魅力の一つです。

専門的な勉強ができる

最近では、専門的な勉強ができる通信制高校も多く目立ちます。

たとえば、通常の学習と並行して美容師や調理師などになるための専門的なカリキュラムが用意されている学校もあります。卒業後は資格取得を目指せるため、卒業後の進路に迷ったり悩んだりする必要がありません。

中学校までの学習は何のためにするのか、将来それが役立つイメージが持てずやる気が出なかったお子さまも、具体的かつ夢を実現するための学びであれば意欲的に取り組むことが期待できるでしょう。

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通信制高校のデメリット

通信制高校のデメリット

魅力的な特徴やメリットが多い通信制高校ですが、進学するにあたってはデメリットも押さえておけると安心です。入学前のイメージが良すぎると、かえって現実とのギャップに苦しんでしまうことがあります。

以下では、通信制高校のデメリットとされる点について解説します。

普通の子と違うと言われやすい

上記でもご紹介したように、中学校卒業後、約8割のお子さまは全日制高校に進学するため、通信制高校進学者は少数派です。いわゆる「一般的ではない進路」を選択したことに対して、特に多感な思春期の同級生たちからは「変わった子」と見られることがあるかもしれません。

しかし、進学するお子さま自身が自信を持って選択した進路であれば何ら問題はありませんし、通信制高校でしか味わえないメリットを考えると、進路の優劣をつけるのは適切とは言えません。

近年では、不登校や全日制に通えない理由がない、いわゆる「普通の子」も通信制高校に通うケースが増えています。以下の記事でくわしく解説していますので、参考にしてください。

普通の子も通信制高校に通ってる?不登校の子だけじゃない通信制高校とは

学校行事が盛んでない場合がある

通信制高校はさまざまな生徒が、さまざまな学習スタイルで通ったり在宅で学んだりする学校であるため、在籍中の生徒が一堂に会するという機会は少ないかもしれません。

よって、多くの方がイメージするような体育祭・文化祭といった行事は実施されていないケースがあります。

また、単位取得のために年に一度のスクーリング(合宿形式の学び)が必須である通信制高校は多いですが、こちらも生徒によって実施時期がさまざまであるため、全日制高校の修学旅行などとはやや異なります。

多くの友人と盛り上がるといった思い出作りを楽しみにしているお子さまにとっては、やや物足りない学校生活となってしまう可能性があるでしょう

友人が作りにくい

前項と重複する部分がありますが、通学日数などの自由度が高い通信制高校では、友人を作りにくい場合があります。これは、自宅学習をメインとしているお子さまであれば尚更です。

また通信制高校では、過去の不登校などによって心に傷を抱えているお子さまが多く、新たな人間関係を築くのに慎重なケースも目立ちます。そもそも積極的な友人作りを求めていないお子さまもいるため、同級生との交流はやや困難であると予想されます。

大学進学が難しい

文部科学省が公表する令和元年度の調査結果によると、通信制高校卒業後の進学率は18%です(大学・専門学校含む)。全日制高校卒業後の進学率が57%であることを考えると、顕著に低いと言えるでしょう。(出典:文部科学省「高等学校通信教育の現状について」

ただしこれは、通信制高校だから進学が難しいのではなく、そもそも進学を希望したかどうかの違いと考えるのが適切です。

特に進学校と呼ばれる全日制高校では、早い段階から大学進学を見据えた学びが進められていることも多く、通信制高校とはスタンスが異なることも珍しくありません。

通信制高校であっても、きちんと学びながら単位を取得し、高校卒業資格を得れば大学進学は十分可能です

通信制高校卒業後について不安がある方は、卒業の後の進路について以下の記事でくわしく解説していますので参考にしてください。

通信制高校に行くと人生終わり?進学後の過ごし方や心構えをご紹介!

通信制高校での生活を充実させるには?

通信制高校での生活を充実させるには?

いざ入学して通信制高校の現実を知ったあと、がっかりしたり後悔したりしないためにはどのようにすればよいでしょうか。

せっかく進学したのであれば、通信制高校での日々を充実したものにしたいですよね。

そこで以下では、通信制高校で充実した生活を送るためのポイントをご紹介します。

事前に通信制高校について知っておく

上記でご紹介したような、通信制高校の事前にリサーチできる情報はきちんと調べておきましょう。入学したあと通信制高校の現実を知って理想とのギャップを感じると、その後の学校生活がつらくなってしまいます。

通信制高校を選択するお子さまは不登校など、それまでの学校生活に良い思い出がない場合が多く、通信制高校入学時点で学校生活そのものに前向きなイメージを持てていないこともあります。

そのようなお子さまが、入学後のギャップによってさらに学校生活に負のイメージを持つと、そこでもまた不登校・引きこもり気味になる可能性が高まってしまいます

資料やインターネットなどによって事前に知ることのできる情報はきちんと把握しておき、親子で共通の認識を持てるとよいですね。

目標を決めて生活する

通信制高校に限らず学校生活を送る上では、目標を決めておく方が充実した日々を過ごすことができます。

具体的には、卒業後の進路や、どのような大人になりたいかというビジョンが見えていると、毎日の勉強を意欲的に取り組めるようになるでしょう。

ただダラダラと、目の前に置かれた課題やテストをするのは苦痛に感じてしまうでしょうし、単位が取得できず、卒業が先延ばしになってしまうことも懸念されます。そういった虚無感や失敗体験はお子さまの自己肯定感を下げてしまうことに繋がります。

どんな目標を設定するかはそれぞれのお子さまの自由であり、どんな些細なことでも構いません。まずは遅刻しないよう起床する、課題を溜め込まないなど、自力で達成できそうな目標から設定できるとよいですね。

卒業する

通信制高校に通う上で最も重要といえるのは、きちんと卒業することです。

お子さまそれぞれの通学ペースややりたいことが異なるため、何年かけて卒業するかは自由です。ただし、できるだけ最初に目標設定した年数で、きちんと卒業できるよう努めましょう。

卒業できたという達成感はお子さまの自信に繋がりますし、その後の人生を豊かにできる可能性も高まります。

具体的には、通信制高校を卒業すれば高卒資格が取得できるため、進学や就職の幅が広がります大学や専門学校への進学も可能ですし、就職する際も中卒よりも高卒の方が応募できる会社が多いのが現状です。

また、お子さまの将来を心配する保護者様にとっても、お子さまが通信制高校を卒業してくれると安心ですよね。

在学中に通学ペースがつらいと感じるようであれば柔軟に変更もできるため、無理なく卒業することを目指しましょう。

通信制高校の現実に関するまとめ

通信制高校の現実に関するまとめ

今回は、通信制高校の現実や実態についてご紹介しました。

通信制高校は少数なためかネガティブなイメージを持たれやすく、なかなか実態や入学後の現実を知る機会も少ないかと思います。

しかし実際には、他の高校にはない魅力やメリットも多々あり、お子さまが納得した上で入学するのであればむしろ充実した生活を送ることができる場所です。

デメリットも事前に知った上で、入学を検討できるとよいですね。

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監修

サブスタ代表

森岡峻平

もりおか・しゅんぺい。株式会社lean earns代表取締役。学習アドバイザー、不登校カウンセラー。
2011年、家庭教師派遣事業を展開する教育系グループの営業責任者に就任し、3年間従事。2015年に教育ベンチャーを起業して以来、一貫して小・中学生向けICT教材の企画・開発に携わり、無学年式のオンライン学習教材「サブスタ」を開発。
また、昨今不登校生が増え続ける中、全国の通信制高校と連携し、サブスタを通じて出席扱い制度普及の活動を行っている。

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