学習コラム
正しく学ぶ方法や成績の伸ばし方、
不登校に悩まれている方のための
情報を発信しています。
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お子さまの不登校に悩んだとき、どのような相談先があるかご存知でしょうか。
不登校の相談と一口に言っても、話を聴いてもらってストレスを発散させたい場合や具体的な対応策を知りたい場合など、人によって相談の目的はさまざまでしょう。
そこで今回は、不登校の相談についてその特徴を解説するとともに、相談するメリットや相談先の選び方まで幅広くご紹介します。
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もくじ
不登校の相談先として真っ先に思いつくのは「学校」という方が多いのではないでしょうか。
もちろん学校も相談先の一つではありますが、実はそれ以外にも不登校の問題に向き合い、相談に乗ってくれる機関や施設は多々あります。
以下では、不登校の相談先について種類ごとに詳しく解説します。
学校は、不登校の相談先として最も身近であり、お子さま・保護者様にとって頼りやすい場所です。不登校の問題に限らず、困りごとに関してはまずは担任教諭に相談しようと考える方は多いかと思います。
特に、学校生活のトラブルなどが原因で不登校になっていることが明確である場合、学校に相談することで根本的な解決を目指すことができます。学校側は、トラブルを解決できるよう関係している児童生徒に働きかけてくれますし、そういった物事の解決だけでなく、心のケアが必要である場合はスクールカウンセリングの利用を勧めてくれるケースもあります。
スクールカウンセリングは、利用したことのないお子さま・保護者様にとってはやや敷居が高いと感じられることも珍しくありません。そういったとき、学校側がスムーズに利用に繋げてくれると心強いでしょう。
スクールカウンセリングについては、以下の記事でさらに詳しくご紹介しています。
▶ スクールカウンセラーとは?よくある相談内容と相談する4つのメリット
不登校の相談は、医療機関でも可能です。
お子さまの場合は、心療内科、児童精神科などを受診することで専門的な知識を持つ医師と繋がることができます。
不登校のお子さまや学校を休みがちなお子さまの中には、身体症状を訴えるケースがあります。代表的なものとしては、頭痛、腹痛、朝起きられないなどが挙げられますが、これは心が感じているストレスが身体に表れているサインである可能性もあるのです。また、気分の落ち込みや無気力感によって日常生活を楽しめなくなるお子さまもいます。
このようなときは学校への相談だけでなく、早めに医療機関を受診することが理想です。
「心療内科」や「精神科」と聞くと身構えてしまう保護者様もいらっしゃるかもしれませんが、適切な診察・治療がお子さまの生きやすさに繋がるケースもあります。
国や地方自治体が設置する公的機関でも不登校の相談が可能です。
公的機関は基本的に無料で相談に応じてもらえるため、継続的な相談を必要とするお子さま・保護者様も負担なく利用できるのが特徴です。
不登校の相談ができる公的機関はいくつか種類があるため、以下では一つずつ詳しくご紹介します。
教育支援センターでは、学習支援のほかカウンセリングなどの心理支援を受けることができます。
不登校のお子さまが学校復帰を難しいと感じる理由の一つは、「勉強の遅れ」です。つまり、はじめは何かしらのトラブルがきっかけで学校を休んだものの、それが長期化するにつれて今度は「登校を再開しても勉強についていけず、つらい思いをするのではないか」という懸念が生まれ、ますます登校が億劫になってしまうのです。
このようなとき、教育支援センターでは不登校の相談と並行してお子さまのペースに合わせて個別で学習支援が受けられるため、登校再開のための準備をすることが可能です。
また多くの場合、教育支援センターの利用が学校出席扱いとみなされるため、出席日数を確保できるという安心感もあります。特に中学生のお子さまが不登校である場合、高校受験を見据えて出席日数の確保に頭を悩ませるケースも多いため、教育支援センターの利用は有効といえるでしょう。
教育支援センターについては、以下の記事でさらに詳しくご紹介しています。
▶ 教育支援センター(適応指導教室)はどんな場所?文部科学省の情報をもとに解説!
児童相談所では、お子さまだけでなく保護者様も相談をすることが可能です。相談内容は不登校問題をはじめ、お子さまに関することであれば基本的に何でも受け付けています。
児童福祉司や児童心理司など、お子さまに関する専門的な知識と経験を持つ職員が相談にあたっており、内容によっては医師や保健師に繋いでもらえることもあります。
児童相談所は公的機関であるため相談に費用はかかりませんが、多くの場合、事前に電話などで予約をすることが求められます。
引きこもり地域支援センターは、お子さまの引きこもりや不登校に関して無料で相談ができる機関です。各都道府県に設置されており、社会福祉士や臨床心理士などの資格を持つ職員が在籍しています。
ただし引きこもり地域支援センターは、不登校解決に向けて具体的なアプローチをするというよりも、それらを行う団体を紹介するという役割を担っていることが特徴です。
引きこもり地域支援センターに相談をすれば即日対応してもらえるという認識で相談をすると期待に沿わない可能性があるため、注意が必要です。
公的機関だけでなく、民間施設でも不登校の相談は可能です。
民間施設での相談は公的機関と異なり費用がかかるケースがほとんどですが、きめ細やかで充実した対応がとられていることが特徴といえます。自宅付近にお子さまと保護者様が納得して利用できる施設があるのであれば、それを活用することで問題の改善が見込めるでしょう。
以下では、不登校の相談ができる主な民間施設についてご紹介します。
フリースクールは、不登校などで悩むお子さまの居場所づくりを目的とした民間施設です。
主に小学生から高校生までのお子さまが、勉強をしたり友人を作ったりするために利用しており、施設自体に不登校への理解があることが特徴です。自分のペースで活動でき、カウンセリングを受けられるなど、支援方法やサービスは施設によってさまざまです。
フリースクールは、学習やカウンセリングという点では、上記でご紹介した教育支援センターと似た役割を持つ施設です。
しかし、利用しても学校出席扱いとならないケースがあったり、高校卒業資格を得られないなどいう点が教育支援センターとは異なります。それぞれの特徴を理解して、何を求めて利用するのかを明確にしておけるとよいでしょう。
フリースクールについては、以下の記事でさらに詳しくご紹介しています。
▶ フリースクールの問題点は?不登校児が後悔しないためにデメリットを調査!
学習塾の中には、不登校のお子さまに特化し、お子さまの心情を理解しながら学習をサポートしてくれる場所もあります。
塾である以上、「相談」よりは「勉強」がメインとなりますが、不登校による勉強の遅れや不安感などに理解があり、お子さまのペースで指導してくれるのは安心ですよね。
不登校から登校を再開させるにあたって、勉強の遅れは軽視できない課題です。進路選択を控えた中学生のお子さまであれば、それは尚更でしょう。
不登校に理解がある学習塾で相談をしながら学習をすることで、登校再開への不安を軽減できる可能性があります。
不登校の相談の中でお子さまの心のケアを強く求める場合、カウンセリング施設の利用が有効です。
公認心理師、臨床心理士などの資格を持つ心の専門家が、カウンセリングを通してお子さまが自分の気持ちに向き合う機会を作り、それを受容したり乗り越えたりする過程をサポートします。
カウンセリングは不登校解決に向けて具体的にアドバイスしたり直接的な介入をしたりするものではありません。継続的な利用が何よりも大切であるため、即効性が期待できるとは言い難いものでもあります。
しかし、お子さまがこれから長い人生を歩んでいく中で、不登校の自分を受け入れたりストレスを軽減させたりすることは決して無駄なものではありません。
ただし継続的な利用が経済的な負担となる可能性もあるため、ご家庭の状況に応じて検討が必要です。
不登校こころの相談室では、国家資格を持った不登校支援専門の心理士によるカウンセリングをオンラインで受けることが可能です。不登校について相談したい方は、ぜひ利用してみてください。
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上記では不登校の具体的な相談先についてご紹介しましたが、相談をすることでどんなメリットや変化が期待できるのでしょうか。
不登校は相談をすることで即座に解決が見込めるような容易い問題ではありませんが、少なくとも以下の点では意義のあるものといえるでしょう。
第三者に不登校の相談をして話を聴いてもらうと、それまで家庭内で煮詰まりながら感じていたストレスを軽減させることができます。ただ話を聴いてもらうだけでも、自分の中にある気持ちを整理したり吐き出したりすることで心が軽くなるケースがあります。
これは、不登校であるお子さまはもちろん、それをサポートする保護者様にもあてはまります。なかなか人には話しづらい悩みを専門家に聴いてもらえること、具体的なアドバイスをもらえることで日常生活を前向きに送れるようになるでしょう。
不登校の相談をすることが、同時に居場所づくりにも繋がります。
不登校が長期化すると、お子さまの世界は家庭がすべてになってしまいがちです。他者との交流が絶たれた環境は、お子さまの将来を思えば、改善したいと考える保護者様が多いでしょう。
そのようなとき、上記のような機関に相談したりフリースクールなどに在籍したりすると、家庭外の居場所を作ることができます。登校再開への予行練習にもなり、お子さまが社会と繋がるという点でも安心感を得ることができるでしょう。
不登校の裏には、お子さまが抱える特性や病気が潜んでいるケースもあります。
家庭内ではなかなか発見できなかった不登校の原因が、専門的な知識を持つ職員に相談することで明確になり、具体的な支援を考えていけるようになる可能性もあります。
不登に関する知識や経験を持つ職員の意見を取り入れられるという面でも、相談は有効です。
不登校の相談にはメリットがあり、その相談先についても解説しましたが、相談先の種類が多くどこが適切か悩んでしまうという方もいるのではないでしょうか。
そこで以下では、目的別に相談先をご紹介します。
不登校において、早急な解決よりもまずはゆっくり話を聴いてもらいたいと思う場合、カウンセリングを受けるのがおすすめです。
その際、まずは学校のスクールカウンセラーへの相談が最も身近で心理的ハードルも低いといえます。スクールカウンセリングは、担任教諭や養護教諭に伝えることで予約をとることが可能です。
ただし、スクールカウンセラーの来校日は限定的であり、1人あたりの相談時間が十分ではない場合もあります。そのようなケースでは、民間のカウンセリング施設の利用を検討してもよいでしょう。
具体的に不登校解決を目指す場合、学校への相談は欠かせません。保護者様と学校が連携しながら不登校の根本的な原因を取り除き、問題解決に取り組む必要があります。
また不登校の原因に勉強が絡んでいる場合、教育支援センターやフリースクールを利用することで学習面の不安を減らしながら不登校解決を目指すことができます。
不登校のお子さまは、卒業後の進路に悩みやすいものです。進学しても通えるのか、そもそも受験を突破できるのかなど不安は尽きないでしょう。
そのようなときは、教育支援センターを利用することで相談と同時に受験に備えることができます。学力の維持・向上はもちろん、出席日数も確保できるため、受験の際に内申点の低さで不利になる可能性を下げることができます。また、お子さまのペースで学習支援にあたってくれるため、進路に悩む不登校のお子さまに適した施設だといえます。
教育支援センターについては、以下の記事でくわしく解説していますので参考にしてください。
▶ 教育支援センター(適応指導教室)はどんな場所?文部科学省の情報をもとに解説!
今回は不登校の相談に関して、相談先や相談のメリットをご紹介しました。
不登校の悩みは決して家庭内だけで抱えるものではなく、無理のない範囲で学校や相談機関を利用することが重要です。お子さまの不登校が長引くと保護者様も疲弊してしまう可能性があるため、早めに相談したりストレス発散の場を設けられるとよいですね。
相談をする中で具体的な対応法が見つかるケースもあるため、まずは相談しやすい人・場所を頼ってみるとよいでしょう。
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