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不登校でも就職することはできる?就職活動のポイントや対策をご紹介

不登校

2023/03/12

不登校になるとその後の人生はどうなってしまうのか、就職はできるのか不安になってしまいますよね。不登校経験は就職をする上で不利になってしまうと考える保護者様、お子さまも多いのではないでしょうか。

今回は、不登校後の就職について詳しくご紹介します。

 

不登校経験があっても就職できる?

一般的に、「不登校」と聞くとマイナスなイメージがあり、就職にも影響を与えてしまうのではないかと心配になりますよね。

結論から申し上げますと、不登校後に就職することは十分可能ですし、不登校経験が就職の合否に直接影響を与えることはありません。後述しますが、さらに不登校後の就職活動では不登校経験で得た経験や考え」という他者にはない強みをアピールできる場合もあります。

とはいえ、不登校によって学力やコミュニケーション能力などの社会スキルに支障が出ている場合、就職試験を突破することが難しくなってしまうことがあります。不登校後の就職では、この不登校によって支障が出た能力・スキルの獲得や補填が鍵となりそうです。

 

不登校後の就職で意識したいポイント

不登校後に就職をするにあたっては、いくつか意識しておきたいポイントがあります。

以下では、就職活動を成功させ、不登校後に仕事に就くための対策についてご紹介します。

 

学歴・資格の取得を目指す

不登校でも就職は可能、とはいえ学歴や就職に役立つ資格がある方が有利であることはたしかです。学歴や資格があると、就職の際に選択肢が広がり、お子さまが望む就職ができる可能性も高まります。

そこで以下の2つの場合から、学歴・資格の取得方法をご紹介します。

 

中学校卒業後に就職を考えている場合

中学校の卒業と同時に就職を考えているお子さまもいらっしゃるでしょう。しかし、その選択は一度立ち止まって考え直してみることをおすすめします。

というのも、中学校卒業後に就ける職業、就職先はかなり限定的なのです。お子さまがやりたいと思う仕事でもないのに安易に就職すると、結局長続きせず挫折を味わってしまうことも想定されます。また、賃金も決して高くはないのが現状です。

中学校での不登校による学力などへの懸念から高校進学を避けようとするお子さまもおられますが、通信制高校など進学先は多様に存在します。就職は、高校進学によってさまざまなスキルを身に着け、「高卒」という肩書を得てからでも遅くはありません。

 

高校中退後に就職を考えている場合

不登校により高校を中退した場合、学歴としては「中卒」という扱いになります。この場合も上記と同様で、就職の選択肢の幅は狭まってしまうでしょう。求人を見てみると、応募条件に「18歳以上」「高卒以上」と記載されている職は意外と多いものです。

就職の選択肢を広げるためには、通信制高校や定時制高校への編入を検討するのも手です。学校という場所に抵抗がある場合には「高卒認定試験」に合格し、高校卒業と同等以上の学力があることを証明するのも有効です。

 

基礎学力を身につける

不登校の期間やその間に勉強をしていたかによっては、基礎学力が身についているかが懸念されるでしょう。学力が就職に直結するとは限りませんが、就職試験突破を考えると、やはりある程度の学力は備わっていた方が安心です。

近年では、サブスタのような自宅でできる勉強法が充実しているほか、家庭教師や塾の利用など、不登校中でも学習する手段は多様に存在します。お子さまに合った勉強法で基礎学力を身に着けておくと、就職の際に役立ちます。

不登校中の勉強法については、こちらの記事でさらに詳しくご紹介しています。

不登校中の勉強法は1つじゃない!6つの選択肢をご紹介

生活習慣を正す

不登校中、昼夜逆転生活になっていたり時間にルーズな生活を送っていたお子さまは多いですよね。

しかし、就職するとなるとそのような生活習慣では困ってしまいます。また、不登校中の運動不足によって体力が低下していることも予想されます。

就職を検討するのであれば、規則正しい生活を送り、体力を養っておけるとよいですね。

不登校中の昼夜逆転生活をはじめとした生活習慣については、こちらの記事でさらに詳しくご紹介しています。

不登校中に昼夜逆転生活となりやすい原因は?親子でできる対応方法をご紹介

コミュニケーション能力を養う

就職試験を突破したり、就職後に実際に仕事をしたりする上で、コミュニケーション能力は必須です。

対人関係が原因で不登校になったお子さまや、不登校期間が長く家族以外と関わる機会が少なかったお子さまは、コミュニケーションに不安を抱いているのではないでしょうか。

就職をするにあたって、まずは身近な家族・親しい友人などを相手に徐々に会話に慣れていけるとよいですね。学校に在籍している場合、学校の先生と交流を持ったり面接の練習相手になってもらったりするのも有効でしょう。

 

不登校経験を前向きに捉える

不登校経験のあるお子さまは、その経験をマイナスに捉えてしまいがちです。不登校の経験なく就職できている同級生に比べて、自分が劣っていると感じてしまうこともあります。

しかし、不登校になった自分を冷静に分析したり、不登校という挫折体験を乗り越えられたという事実は、ときに「武器」となります。不登校だったからこそ得られた体験・考えをアピールすることで、就職活動が軌道に乗ることもあります。

 

焦らずゆっくり社会経験を積む

不登校経験が長かった場合や社会経験がない場合、いきなり就職というのはなかなか勇気がいりますよね。そのときは勢いでどうにかなったとしても、「就職後、ちゃんと仕事を続けられるんだろうか」という不安を感じてしまってもおかしくありません。

そのようなときは、焦らずゆっくりと社会経験を積んでいくという方法もあります。たとえば、前項でご紹介したような通信制高校に通いながら、まずはアルバイトをしてみるのも手です。

アルバイトで興味のある職種にトライして自信をつけたり、接客業でコミュニケーション能力を養って就職活動に活かしたりするのも有効でしょう。不登校から就職へ、急激に環境を変えるのは誰しも難しいものです。お子さまのペースに合わせ、少しずつ経験を積んでいけるとよいですね。

 

不登校後の就職活動

就職にあたって、前項に挙げたような準備はしたものの、実際の就職活動は何からどうやって始めていけばよいのか疑問だらけですよね。

以下では、不登校後に就職活動をする際の主な方法についてご紹介します。

 

学校で就職相談をする

学校に在籍している場合、まずは学校側に就職の意思を伝え相談してみましょう就職にあたって何をするべきか具体的なアドバイスをもらえる可能性がありますし、何より、高校の場合は学校に求人票がきていることもあります。

また、通信制高校に通っている場合、「不登校後の就職活動」に学校側も慣れていたり、他では得られない就職のノウハウを教えてもらえたりするケースがあります。身近な先生に相談にのってもらうことで気持ちが楽になることもあるので、積極的に相談してみることをおすすめします。

 

就職活動のサービスを利用する

不登校後の就職活動に不安がある場合、ハローワークや就職エージェントといった就職に関する専門機関を利用するという方法もあります。就職活動を始めるにあたって何から手をつけてよいのか分からない場合でも、プロに相談できれば安心ですよね。

また、実際に就職活動を進める中で履歴書を添削してもらったり、面接練習をしてもらえたりすることもあります。さまざまな求人の中から、お子さまに適したものを見つけてくれることもあります。

 

まとめ

今回は、不登校後の就職にあたって意識したいポイントや、実際の就職活動の進め方についてご紹介しました。

不登校という経験があっても社会に出て就職をしようと思えただけでも十分に素晴らしいことです。お子さまのペースで、少しずつ着実に就職の準備を進めていけるとよいですね。