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引きこもりの中学生の特徴は?引きこもる原因と親ができるサポートを解説!

不登校

2024/09/07

思春期にいる中学生の不登校や引きこもりは、本人だけでなく保護者様にとっても大きな不安を抱かせる問題です。お子さまが引きこもってしまうと、保護者様自身も精神的に追い詰められて辛い状況に陥ってしまいます。しかし、引きこもりの中学生に対する理解と適切なサポートがあれば、お子さまも保護者様も必ず乗り越えられるでしょう

この記事では、中学生がなぜ引きこもりになるのかを解説するとともに、引きこもりの中学生の特徴と進学先を紹介します。また、保護者様ができるサポートについても説明しますのでぜひ参考にしてください。

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引きこもりの中学生の現状

引きこもりの中学生の現状

近年、引きこもりの人数は増加の傾向にあり深刻な問題となっています。引きこもりは、誰もが何かのきっかけで起こり得るものかもしれません。思春期にいる中学生は「学校に行きたくない」「友達がいない」「将来が見えない」など、さまざまな悩みを持っています。

それらの悩みといくつかの要因が絡みあって不登校から引きこもりになるケースもあるでしょう。ここでは、引きこもりの定義や家から一歩も出られなくなってしまった中学生の現状をお伝えします。

引きこもりの定義

厚生労働省の「ひきこもり」の定義は「様々な要因の結果として社会的参加(就学、就労、家庭外での交遊など)を回避し、原則的には6ヵ月以上にわたって概ね家庭にとどまり続けている状態を指す現象概念(他者と交わらない形での外出をしていてもよい)」とあります。

不登校との大きな違いは、日数や年齢層です。不登校は年間30日以上学校に登校していない小中高校生の児童生徒であると定義されています。一方、引きこもりは、6ヶ月以上学校や会社に行っていない状態で年齢層が幅広くなります。

中学生がなぜ引きこもるのか?

引きこもりは、思春期の心の発達と深い関連があるといわれています。思春期は心と身体が大きく変化する時期です。自我が芽生え、周囲からの評価を気にするようになり、将来への不安も抱え始めるでしょう。

特に、学校生活や人間関係でうまくいかない場合は自分自身を否定的に捉え自己肯定感が大きく低下してしまう可能性があります。自己肯定感が低いと、将来への希望も持てなくなり、社会とのつながりを感じられず引きこもりにつながるケースも少なくありません。

多くの中学生は、現代社会において過度なプレッシャーを感じています。学業面でストレスが大きくなっている中学生も多いでしょう。まわりの期待に応えようとする気持ちが強い一方で、勉強がうまくいかず精神的に追い詰められてしまう場合もあります。

思春期の中学生は、精神的な疲労や不安感が大きくなり引きこもりになる可能性があります。

中学生が引きこもりになる原因

中学生が引きこもりになる原因

個人差はあるものの、多くの中学生は思春期の時期にいます。この時期の中学生は自分の変化にとまどいを感じると同時に、自分自身と向き合い始めます。悩みを抱えたり反抗したり、心が不安定な状況になる中学生も多いでしょう。

こうした心の変化は、引きこもりと密接な関係にあります。ここからは中学生が引きこもりになる5つの原因を解説します。

①人間関係

中学生は、友達との関係が非常に重要です。ですので、人間関係がうまくいかず悩みを抱えてしまうと、引きこもりになる可能性があるでしょう。中学生の人間関係の悩みには、以下のようなものが挙げられます。

  • 友達とのコミュニケーションに悩む
  • いじめや仲間外れ
  • 恋愛の悩み
  • 先生や先輩との関係性

これらの悩みが大きくなると、孤独感や孤立感が生まれ社会とのつながりを感じられなくなります

②親子関係

親子関係は、子どもの成長に大きな影響を与えるのはいうまでもありません。親との信頼関係を感じられない子どもは、引きこもりになるリスクが高くなります。中学生の親子関係の悩みには、以下のようなものが挙げられます。

  • 過度なプレッシャー
  • 親子のコミュニケーション不足
  • 虐待や暴力
  • 親の過干渉
  • 親子の価値観の違い

こうした問題を抱える子どもは、家庭に居場所がなくなり外の世界とつながる意欲が低下してしまうでしょう。

③勉強

勉強は、中学生にとって大きなストレスです。授業についていけなかったり、がんばって勉強しても成績があがらなかったりすると、自分だけ取り残された気分になってしまいます。

まわりと比較して、自分の置かれた状況に不安を持ち引きこりになるリスクが高まります。

  • 勉強に対する苦手意識
  • 学習障害
  • 授業についていけない
  • 進路の不安
  • 親からのプレッシャー

これらの悩みは、自信喪失や将来への絶望感となり、引きこもりにつながる可能性があります。

④起立性調節障害

起立性調節障害は、自律神経の機能が低下し、朝起きられない、立ちくらみ、頭痛や腹痛などの症状が現れる病気です。起立性調節障害によって学校生活に支障をきたし、不登校になるケースがあります。

不登校が長期化すると、引きこもりになるリスクも高くなるでしょう。起立性調節障害については以下の記事でくわしく解説していますので、併せて読んでください。

参考:起立性調節障害で不登校になったらどうする?関連性と親ができるサポートについて

⑤コンプレックスがある

中学生にもなると、自分の外見を気にする子が多くなります。まわりと比較して、自分の容姿にコンプレックスを抱えてしまう子も多いのではないでしょう。中学生が持つコンプレックスには、以下のようなものが挙げられます。

  • 外見に関するコンプレックス
  • 能力に関するコンプレックス
  • 性格に関するコンプレックス

コンプレックスがあると自己肯定感は低下します。他人からの評価を過度に気にしてしまう原因となり、まわりの目が気になって引きこもりにつながる可能性があります。

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引きこもりの中学生の特徴

引きこもりの中学生の特徴

引きこもりの中学生は、将来への不安や孤立感など複雑な問題を抱えているケースが多いといわれています。ここでは、引きこもりの中学生に多くみられる6つの特徴を解説します。

①真面目

真面目な性格には、責任感や勤勉さなど多くの長所があります。しかし、場合によっては以下のようなマイナスポイントになる場合もあるでしょう。

完璧主義になり過ぎる

真面目な人は、物事を完璧にしようと努力する傾向があります。しかし、完璧主義になり過ぎると必要以上に自分を追い込んでしまい、ストレスや体調不良の原因になる場合があります。

融通がきかなくなる

ルールや規律を重視する性格は、融通がきかなくなる傾向があります。周囲との協調性が悪かったり新しい挑戦ができなくなったりする場合もあるでしょう。

自己犠牲をしやすい

真面目な人は、まわりのために自分を犠牲にしやすい傾向があります。自分の意見や想いを後回しにして他人を優先してしまいます。周囲から頼りにされる存在である一方、我慢し続けてストレスを抱えてしまう場合があります。

②人目を気にする

人目を気にする中学生は、常に他人からの評価を気にしているためストレスが貯まりやすいでしょう。以下のようなマイナスポイントが挙げられます。

自分の意見を主張できない

消極的でまわりの意見に合わせることが多くなります。そのため、自分の意見を主張できず周囲に流されやすいでしょう。

行動が制限される

他人からどう見られるかを常に意識するため、行動が制限されてしまいます。失敗を恐れてチャレンジできなかったり、自ら進んで行動したりするのが難しくなります

③親の言いなり

親が過干渉な育て方をしていると、子どもは親の意見に逆らえません。自己主張が抑制されるほか、以下のマイナスポイントがあります。

自主性が育ちにくい

親の言いなりになっていると、自分で考えたり判断したりする機会を持てません。そのため、自ら進んで取り組む力が低い可能性があります。

社会に出てから苦労する

社会に出ると、常に自分で考え判断して行動していかなければなりません。いつまでも親の言いなりになっていると、責任感や主体性に欠け、社会に出てから苦労するケースもあるでしょう。

④コミュニケーションが苦手

過去にいじめ体験などがあると、コミュニケーションスキルが不足してしまう傾向があります。人と話すのが苦手な中学生は、以下の点で苦労するケースがあるでしょう。

友達づくりが難しい

コミュニケーションが苦手だと、友達を作るのもハードルが高くなります。自ら話しかけたり、会話に参加したりするのが難しいと友達を作る機会は減ってしまいます。

学校生活が辛い

学校生活は、グループワークなどコミュニケーションが必要な場面が多くあります。コミュニケーションが苦手な中学生は、これらの場面でうまく立ち回れず学校生活が辛いと感じてしまうでしょう。

将来の選択肢が狭まる

社会に出て活躍するには、コミュニケーション能力は必須スキルです。コミュニケーションが苦手だと、就職や転職などで将来の選択肢が狭くなる可能性があります。

⑤プライドが高い

プライドが高いと、自分の弱音を他人に吐き出せません。そのため、周囲に助けを求めるのも苦手です。1人で悩みや不安を抱え込んでしまうほか、以下のようなマイナス面があります。

挫折に弱い

傷つくような出来事があると、精神的に深く落ち込んでしまい立ち直るのに時間がかかります。失敗はよくないものとし、挑戦することを避けてしまいます。

孤立しやすい

プライドが高い人は、自分より能力のある人に嫉妬してしまいます。また、プライドを傷つけられたと感じた相手を敵対視したりしてしまうため、友達が少なく孤立しやすいでしょう。

⑥自己肯定感が低い

過去の失敗体験を周囲から否定的に評価された経験があると、自分自身を否定的に捉えてしまいます。自己肯定感が低い中学生は、以下のようなマイナスポイントがあるでしょう。

いじめを受けやすい

自己肯定感が低いと、自分に自信が持てないため自己主張ができません。自己主張が苦手だと、いじめのターゲットになりやすい側面があります。

学力の低下

自分に自信がないと、課題や困難に直面した時すぐに諦めてしまいます。授業についていけなくなると、ますます勉強する意欲は低下し「自分はダメな人間だ」と自分責めをしてしまいます。

引きこもりの中学生の進学先

引きこもりの中学生の進学先

引きこもりの中学生を持つ保護者様は、お子さまの将来に対する不安が大きいのではないでしょうか。しかし、引きこもりの経験があっても進学先にはいくつかの選択肢があります。ここでは、引きこもりの中学生が検討できる5つの進学先を解説します。

私立全日制高校

引きこもりで全く勉強していない中学生は、一般的には全日制高校への進学が難しいかもしれません。しかし、私立の場合は多様なカリキュラムやコースが用意されており、不登校や引きこもりでも受け入れ態勢が整っている学校はあります。学費の負担は大きくなるものの、充実した設備や施設があり学習支援やカウンセリング体制も整っています。

定時制高校

自分のペースで学習でき、多様な年齢層との交流が期待できます。アルバイトなど働きながら学ぶことも可能でしょう。進路指導や就職支援サポートもあります。

通信制高校

通信制の大きなメリットは、時間や場所を選ばずに自分のペースで学習できることです。個別指導やサポート体制が整っており、多様なカリキュラムが用意されているのも通信制の特徴といえるでしょう。

高等専修学校

高等専修学校では、専門的な知識や技術が習得できます。実践的な学習が多く就職率が高いのが特徴です。学習期間が5年間と長いものの、興味や適正にあった学科を選択すれば充実した学校生活を送れるでしょう。

フリースクール

フリースクールの大きな役割は、子どもたちの居場所です。スクールによって理念や特徴はさまざまで、体験活動が多いところもあれば学校復帰を目指して個別指導やサポートを重視しているところもあります。

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親のできるサポート

親のができるサポート

中学生のお子さまが引きこもりになったとき、保護者様の不安や心配は大きくなり精神的に追い詰められてしまうのも無理はありません。しかし、まわりの中学生と比べて焦ったり、お子さまを責めたりするのは逆効果です。大切なのは、お子さまを尊重し安心安全な場所を提供することです。

ここからは、保護者様が引きこもりのお子さまに対してどのようなサポートができるのか考えていきたいと思います。

子どもを責めない・尊重する

引きこもりのお子さまは、さまざまな要因が絡みあって社会的参加を拒否し動けなくなっています。保護者様が無理に学校へ行かせようとすれば、さらにお子さまはプレッシャーやストレスを感じ状況が悪化するケースもあるでしょう。

まずは、学校へ行けない理由を理解しようと努めなければなりません。お子さまの話に耳を傾け共感し、お子さま自身が自分の気持ちを整理できるようにサポートするのが大切です。

安心安全の場所づくり

家のなかでお子さまがリラックスできる環境を整え、安心安全の場所を確保しましょう。お子さまが自分のペースで過ごせるようにしたり、保護者様が一緒に過ごせる時間を増やすのもいいかもしれません。ただし、勉強を促すなど干渉しすぎないように注意してください。

自宅学習の環境を整える

引きこもっていても、学習意欲があれば自宅で学習できる環境を整えるのは大切です。その際、モチベーションを維持するためにお子さまにあった学習方法を取り入れるといいでしょう。高校進学を検討している場合は、家庭教師やインターネット上で配信されるオンライン学習が有効です。

サブスタでは、担当の学習アドバイザーがつくのでお子さまの意欲を導きながら計画して学習が進められます。無理なく学校の勉強に追いつくことも可能です。

参考:【サブスタ】オンライン学習のサブスク|不登校のお子さま向け

親が1人で悩まない

中学生の引きこもり問題は、保護者様だけで解決するのは困難です。保護者様は1人で悩みを抱え込まず、専門家に相談するなど自身のケアも重要です。

スクールカウンセラーや教育相談機関など、専門家のサポートを受けると問題解決の糸口が見つかるかもしれません。話を聞いてもらうだけでも、精神的に追い詰められた保護者様の心が軽くなる場合もあります。

焦らずゆったり過ごす

中学生の引きこもり問題は、すぐに解決できるものではありません。お子さまのペースにあわせて、焦らずゆったり過ごすようにしましょう。外からは何も変化がないように見えるかもしれません。しかし、お子さまは悩みながらも自分自身を見つめ直してゆっくり進んでいるものです。

周囲の理解を得る

まわりの理解を得るのも、お子さまと保護者様にとっては大きな心の支えになるでしょう。学校や地域の方たちからの理解があれば、引きこもりの中学生がいる家庭の孤立は防げます。

まとめ

引きこもりになる中学生は、真面目で責任感が強い子が多い一方で、人目が気になりコミュニケーションが苦手な子もいます。引きこもりになってしまうと、多くの保護者様はお子さまの進路に悩み不安を抱えてしまうでしょう。

しかし、保護者様が焦らず長期的な視点で適切にサポートすれば、お子さまはエネルギーを貯めて自ら動き出します。中学生の引きこもりの問題はすぐに解決できるものではありません。スクールカウンセラーや専門家のサポートを受けるなど、お子さまとともに保護者様自身のケアも忘れないようにしてください。

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監修

サブスタ代表

森岡峻平

もりおか・しゅんぺい。株式会社lean earns代表取締役。学習アドバイザー、不登校カウンセラー。
2011年、家庭教師派遣事業を展開する教育系グループの営業責任者に就任し、3年間従事。2015年に教育ベンチャーを起業して以来、一貫して小・中学生向けICT教材の企画・開発に携わり、無学年式のオンライン学習教材「サブスタ」を開発。
また、昨今不登校生が増え続ける中、全国の通信制高校と連携し、サブスタを通じて出席扱い制度普及の活動を行っている。

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