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高校生の引きこもり問題を解決!親ができる7つの対処法とは?

不登校

2024/06/02

「高校生の子どもが部屋から出てこない…」と悩んでいる保護者様はいませんか。引きこもりが続けば、社会性の低下や進路選択の制限など、お子さまの将来に重大な影響を及ぼしかねません。

引きこもりを解決するには、お子さまの自己肯定感の向上や環境の改善が必要です。ただ見守り続けていても、引きこもりの状況は改善されません。適切な対応をしながらの見守りでなければ、高校生の引きこもりは長期に渡ってしまう可能性があります。

この記事では、高校生のお子さまが健やかに成長し豊かな人生を送れるように、親ができる解決に向けた7つの対処法をお伝えします。高校生のお子さまの引きこもりで悩んでいる保護者様は、ぜひ参考にしてください。

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高校生の引きこもり問題とは?

高校生の引きこもり問題とは?

お子さまが中学を卒業し、高校生になっても不登校が続くと保護者様は心配ですよね。「このまま引きこもりになってしまうのでは?」と不安になるのも無理はありません。不登校が長期化すれば、引きこもりになるリスクは高くなります。

ここでは、引きこもりの定義をお伝えするとともに高校生の引きこもりの実態を解説します。

引きこもりの定義とは

厚生労働省は、引きこもりを「様々な要因の結果として社会的参加 (義務教育を含む就学、非常勤職を含む就労、 家庭外での交遊など) を回避し、原則的には6ヵ月以上にわたって概ね家庭にとどまり続けている状態(他者と交わらない形での外出をしていてもよい)を指す現象概念である」と定義しています。

参考:ひきこもりの評価・支援に関するガイドライン

中学を卒業して高校生になっても不登校が続くと「引きこもり」になるケースがあるので、早期の対応は重要です。

高校生の引きこもりの実態

内閣府の2022年度「こども・若者の意識と生活に関する調査」によると、引きこもりの人数は、15〜39歳で2.05%、40〜64歳で2.02%で、全国の数字に当てはめると約146万人と推計されています。

理由として、15〜39歳では「中学校時代の不登校」が18.1%、「学校になじめなかったこと」が12.5%になっています。この調査結果からも、不登校から引きこもりになる可能性は十分にあるとわかるでしょう。

参考:こども・若者の意識と生活に関する調査

高校生の引きこもりの原因

高校生の引きこもりには、学校や家庭、本人の心理的な要因など多岐にわたる原因が考えられます。例えば、友人関係の問題など学校生活が上手くいかないケースや、親子関係の希薄化、家庭環境の変化などが挙げられます。

また、発達障害やメンタルヘルスの問題などの個人的要因も少なくありません。このように、引きこもりになるのは単一の原因ではなく複合的な要因が絡み合っているといえるでしょう。

引きこもりが高校生に与える影響

引きこもりが高校生に与える影響

高校生の引きこもりが長期化するとさまざまな問題が生じてきます。学業の遅れや進路選択の制限、社会的スキルの低下など、心理的・経済的に深刻な影響が出るのが想像できるでしょう。適切に対応しなければ、お子さまの成長を大きく妨げるリスクがあります。

ここでは、引きこもりが高校生の成長にどのような影響を与えるのか解説します。

社会性への影響

引きこもり状態が続けば、他者との関わりを持つ機会がなくなり、対人スキルや社会性が低下してしまいます。コミュニケーション能力や協調性が欠け、人間関係の構築が難しくなるでしょう。

また、同年代の仲間と切磋琢磨しながら成長する機会を持つなど、思春期にこそ必要な経験を逃してしまいます。他者と関わる機会が減ると、偏った価値観や考え方に陥りやすくなるかもしれません。

将来の選択肢への影響

高校生の引きこもりは、学業の遅れを招いてしまいます。大学進学の機会を失うほか、就職を考えていても基礎学力や社会性が欠如していると判断されれば、採用される職種は限られるでしょう。

さらに、就職できなければ経済的な面でも影響が出ます。いつまでも保護者様が援助できるとは限りません。引きこもり状態が続けば自立が困難になり、生活が成り立たなくなるリスクが高まります。高校生の引きこもりは、将来の選択肢が狭まり、本人の可能性を大きく阻害してしまいます。

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高校生の引きこもりに親ができる7つの対処方法

高校生の引きこもりに親ができる7つの対処方法

高校生の引きこもりは複雑な要因が絡み合っているため、対処は決して簡単ではありません。しかし、保護者様が適切な方法でお子さまとの関わりを続けていけば、解決の糸口は必ず見つかります

ここでは、高校生の引きこもりに保護者様ができる対処方法をお伝えします。

①コミュニケーションの取り方を見直す

思春期にいる高校生の子どもとコミュニケーションを取るには、引きこもりでなくても配慮と工夫が必要です。否定したり非難したりせず、お子さまの気持ちに寄り添い共感の姿勢を心がけたコミュニケーションが大切です。

保護者様から一方的に話すばかりでなく、お子さまの話すタイミングを待たなければなりません。お子さまのペースで話しかけてきたら、たとえ自分と違う考えであっても話をさえぎらず最後まで聴き切りましょう。

②親子の信頼関係を構築する

高校生の引きこもりは、親子関係の希薄化が一因となっているケースもあります。適切なコミュニケーションを通して、親子の信頼関係を深めていく必要があるでしょう。

高校生のお子さまに対して、いつまでも過干渉が続くと望ましくない親子関係になってしまいます。お子さまは「親から信用してもらえない」接し方にストレスを抱えてしまうでしょう。お子さまのありのままを受け入れ、対等な立場で話を聞き意見を尊重する姿勢が大切です。

③通信制高校の検討

不登校が長く続く場合は、通信制高校への転学を検討するのもいいかもしれません。在籍する高校への通学が難しくても、通信制高校なら通学の負担は減らせます。オンラインで授業が受けられる通信制高校は、不登校や引きこもりの生徒にとってメリットといえるでしょう。

サポート校を併設している通信制高校では、必要に応じて学習指導や精神的なフォローを受けられます。

④担任やスクールカウンセラーに相談する

学校側と情報を共有し、お子さまのサポートに関して連携を図るのも重要です。担任の先生やスクールカウンセラーに現状を丁寧に説明し、相談したり助言を受けたりなどは保護者様の心の支えにもなります

スクールカウンセラーは、引きこもりに関する専門知識もあり対処経験が豊富な場合も多いため、有益なアドバイスが期待できます。

⑤生活リズムを見直す

引きこもり状態が長く続くと、生活リズムが著しく乱れてしまいます。昼夜逆転の生活は、健全とはいえません。睡眠時間を確保しつつ食事の時間を決めたり軽く運動する時間を意識して作ったりして生活リズムを立て直しましょう。

⑥専門の支援機関に相談する

引きこもりが長期化している場合は、保護者様は1人で抱え込まず専門機関の支援を求めることをおすすめします。地域の適応指導教室や保健福祉センター、医療機関などに相談を検討してください。家族だけで引きこもりを解決するのは限界があります。プロの専門家に相談してみると、新たな視点や対処法が見つかるでしょう。

⑦親自身の人生を充実させる

「自分の子育てを間違えていた」「自分がもっとしっかりしていれば」など、お子さまの引きこもりを自分のせいにしていませんか。子育ては決して容易なものではなく、正解もありません。

お子さまが引きこもりになるのは、保護者様のせいだけではありません。ですから、引きこもりのお子さまに気を取られ過ぎて、自分の人生を置き去りにしないように気をつけましょう。保護者様自身の人生が充実していなければ、お子さまの引きこもりも改善されません。

高校生の引きこもり解決策とは?

高校生の引きこもり解決策とは?

高校生の引きこもりを解決するには、本人の自己肯定感を高める取り組みと並行して、適切な専門機関の支援を受けるのも重要です。ここでは、具体的な解決策をお伝えします。

自己肯定感の向上

不登校や引きこもりの背景には、自己肯定感の低さが挙げられます。自己肯定感を高めるためには、保護者様からの働きかけが効果的でしょう。子どもは親から承認を強く求めるものです。そのため、些細な出来事であってもしっかりと評価し自尊心を高めてあげる必要があります。

また、結果ばかりを褒めるのではなく、努力した過程を認めるようにしましょう。何ができてもできなくても、お子さまのありのままの存在を認め受け容れてあげると、自己肯定感は徐々に高まっていくはずです。

適切な専門機関との連携

高校生の引きこもりが長期化している場合、専門家の力を借りるのは不可欠かもしれません。親子の信頼関係の構築やお子さまの心理的ケアなど、保護者様にとっても心強いサポートが受けられます。

状態にあわせた適切な心理療法を受ければ、お子さまの不安や自己否定的な感情は改善され、元気を取り戻していくでしょう。

学習環境の改善

高校生の引きこもりの場合、学習環境の改善は必須です。勉強を中断していても、本人に活動意欲が出てきたら遅れた勉強はいつからでも取り戻せます。しかし、お子さまの習熟度にあわせて学び直しをしていかなければ勉強に対するモチベーションは維持できません。

進級や進学を検討している場合は、家庭教師やオンライン学習が有効です。オンライン学習アプリのサブスタは、担当の学習アドバイザーがつくのでお子さまの意欲を導きながら計画して学習が進められるでしょう。

家庭環境と高校生の引きこもりの関連性

家庭環境と高校生の引きこもりの関連性

高校生の引きこもりは、保護者様が子育てを間違えたせいではありません。前述の通り、引きこもりの原因は、学校や本人の心理的な要因などが多岐にわたっています。しかし、家庭環境が大きく関係しているケースも考えられます

ここでは、どのような特徴のある家庭がお子さまの引きこもりを引き起こすのかお伝えしていきます。

過干渉な育て方

保護者様の過度な干渉は、お子さまに大きなストレスを与えかねません。細かいことまで口を出すのは、子どもの行動を制限し自由を奪っています。「子どものためを思って…」と、常に先回りしたり助け舟を出したりしてばかりいるのは、お子さまが自分で考えて行動する機会を奪っているのと同じです。

そうした過干渉な保護者様の態度が、お子さまに反発心を抱かせているといってもいいでしょう。お子さまが自立心を持てるようになるには、ある程度お子さま自身に任せる配慮も必要です。

子どもを叱責する

必要以上にお子さまを叱責し続けるのもよくありません。度を超すと言葉の暴力になってしまいます。過剰な叱責は、子どもを追い詰め自尊心を傷つけてしまいかねません。

特に高校生は思春期まっただ中でもあり、心身ともに非常にデリケートな時期です。過剰な叱責を受け続ければ、心的外傷後ストレス障害(PTSD)を引き起こす可能性もあるでしょう。心に深刻な傷が残ると、お子さまは人間不信になり外の世界を遠ざけるようになります。結果として引きこもりの状態に陥ってしまうでしょう。

子どもの性格に影響を与える親の特徴についてはこちらの記事でもくわしくお伝えしています。

▶︎不登校は母親が原因?親の特徴が子どもの性格に与える影響を詳しく解説

見守りではなく子育て放置

子どもの成長を見守り続けるのと、放置するのはまったく意味が異なります。「放置」とは、親が子どもの状況に全く関心を示さず、適切に対処しない場合を指します。子育ての責任を放棄したとも取れる態度では、子どもは親からの愛情を感じ取れません。孤独感や無力感に襲われて引きこもりが深刻化する恐れがあります。

一方「見守る」とは、子どもの自立を尊重し、過剰な干渉は控えつつも寄り添い続ける姿勢を指します。つまり、子どもへの愛情を持ち続け、適切な距離感を保ちながら成長を見守り支援する姿勢なのです。保護者様がお子さまに寄り添いつつ見守る姿勢を貫けば、お子さまは安心して外の世界に踏み出せるでしょう。

まとめ

高校生の引きこもりは決して簡単な問題ではありません。しかし、保護者様が適切に対応すれば必ず解決の糸口は見つかります。まずはお子さまとのとのコミュニケーションを大切にし、寄り添う姿勢で接しながら信頼関係を築いていきましょう。過干渉にならず、子どもの自立を尊重する姿勢も忘れてはなりません。

引きこもりが長期化した場合は、保護者様が1人で悩みを抱え込まず専門機関の支援を求めることをおすすめします。カウンセリングなどのメンタルケアと併せて、高校生のお子さまの生活リズムや学習環境の改善も必要です。

不登校こころの相談室

不登校のお子さまの接し方に迷っていませんか?

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  • 見守り続けることに不安を感じてきた
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監修

サブスタ代表

森岡峻平

もりおか・しゅんぺい。株式会社lean earns代表取締役。学習アドバイザー、不登校カウンセラー。
2011年、家庭教師派遣事業を展開する教育系グループの営業責任者に就任し、3年間従事。2015年に教育ベンチャーを起業して以来、一貫して小・中学生向けICT教材の企画・開発に携わり、無学年式のオンライン学習教材「サブスタ」を開発。
また、昨今不登校生が増え続ける中、全国の通信制高校と連携し、サブスタを通じて出席扱い制度普及の活動を行っている。

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