学習コラム

正しく学ぶ方法や成績の伸ばし方、
不登校に悩まれている方のための
情報を発信しています。

PR

勉強中に音楽を聴くメリットを紹介!学習効果を高めるコツも解説

家庭学習方法

2025/04/10

お子さまが音楽を聴きながら勉強している様子を見たことがある保護者様は多いのではないでしょうか。ながら勉強でちゃんと集中できるものなのか、気になってしまいますよね。実は、音楽の種類や聴き方によって、学習効果が変わることがわかっているのです。

この記事では、勉強中に音楽を聴くメリットや、学習をサポートする音楽の選び方を紹介します。

お子さまの学習効果を高めるヒントが多く得られるので、ぜひ参考にしてみてください。

勉強中に音楽を聴く4つのメリット

勉強中に音楽を聴く4つのメリット

勉強中に音楽を聴くことは、お子さまの学習環境に良い影響を与えることがあります。とはいえ、音楽を聞きながら勉強して本当に効果があるのか疑問に感じる方もいることでしょう。

音楽には雑音を遮断したり気持ちを落ち着かせたりする働きがあるため、学習にプラスな影響を与える効果があるのです。ここからは具体的な効果について紹介していきます。

①周りの音を遮断できる

勉強中に音楽を聴くことで、周りの音を遮断して集中しやすい環境を作ることが可能です。

自宅や外出先では、生活音や話し声が気になり、勉強の妨げになることがあります。音楽を流すことで、気になる周囲の雑音を打ち消すことができるため、勉強に没頭しやすくなるのです。

また、環境音やクラシック音楽は雑音を消すだけでなく、集中力を高めるのに役立ちます。さらに、一定のリズムの音楽を流すことで、勉強のペースを整えることも期待できるため効果的です。

②リラックスしながら取り組める

音楽にはリラックス効果があり、緊張を和らげる働きがあります。自分の好きな音楽を聴くことは、心を落ち着かせてストレスを軽減するのに役立つでしょう。

リラックス状態で学習を進めることで、より集中してスムーズに知識を吸収できます。特に、テスト勉強や宿題などでプレッシャーを感じやすいお子さまにとっては効果的です。

音楽をうまく取り入れることで、学習効果をより高めることが期待できますよ。

③楽しい気持ちで勉強できる

音楽を取り入れることで、勉強に楽しい気持ちで取り組みやすくなります。日常生活でも好きな音楽を聴きながら勉強すると、自然と気分も上がりますよね。

リズミカルな音楽はモチベーションを高める効果があり、勉強に対する抵抗感を減らす助けになります。好きな曲を流しながら勉強に取り組むことで、ポジティブな気持ちで過ごせるでしょう。

④集中力・記憶力が上がる

音楽を聴きながら学習することで、集中力と記憶力の向上にも効果があります。音楽には脳の働きを活性化する効果があるとされているため、学習の質を高められるのです。

実際に、モーツァルトの音楽を聴いた後に空間認識能力が一時的に向上するモーツァルト効果という現象も報告されています。​

音楽を学習にうまく取り入れることで、集中力を高めて効率的に学習を進められるようになりますよ。
(参考:https://www.fun.ac.jp/~hanada/kokoronokagaku/program14.html

勉強中に音楽を聴く3つのデメリット

勉強中に音楽を聴く3つのデメリット

勉強中に音楽を聴くことにはメリットがある一方、デメリットも存在します。音楽を取り入れて効果的に勉強に取り組むためには、デメリットも知ったうえで上手に活用することが大切です。

ここでは、音楽を聴きながら勉強する際に気をつけたいポイントについて解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。

①音楽に気を取られてしまう

音楽を聴きながら勉強すると、知らず知らずのうちに音楽に意識が集中してしまうことがあります。特に自分の好きな曲や歌詞のある音楽は夢中になりやすく、結果として勉強の妨げになることもあるのです。

実際に「音楽の歌詞が文章の理解度に与える影響」についての研究では、言語を伴う音楽を聴きながら文章を読んだ場合、理解度が低下することが報告されています。新しい知識を学ぶときや暗記が必要な勉強では、音楽が集中力を奪ってしまうことがあるので注意が必要です。

(出典:https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0278262615000750

②深く思考する勉強では集中力が阻まれる

問題やテーマを深く考えるような学習では、音楽が集中を妨げてしまうことがあります。たとえば数学の問題を解くときや論理的に考える場面では、音楽を聴きながら取り組むのに向いていません。

「Frontiers in Psychology(2020)」 に掲載された論文では、複雑な思考を伴う作業をするとき、音楽の有無によって作業効率が変わることが報告されています。集中力が求められる勉強では、静かな環境のほうが効果的です。

さらに、特定のリズムやメロディがあると、脳が無意識にパターンを追おうとするため、思考の妨げになることがわかっています。

お子さまが取り組む課題のタイプに合わせて音楽の有無を決められると、より効果的な学習環境を作れるでしょう。
(出典:https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fpsyg.2020.575988/full

③音楽なしで勉強できなくなる

音楽を聴きながら勉強することが習慣になると、音楽なしでは集中できなくなることがあります。

集中すべきタイミングで勉強できなくなる可能性があるので注意が必要です。特に試験や学校の授業などでは音楽を聴けないため、音楽がない環境でも学習に取り組むことに慣れておくよう心掛けてください。せっかく勉強していても、試験本番で実量を出せなくてはもったいないので気を付けましょう。

時には静かな環境で勉強し、集中する力を養っておくことも大切です。

勉強しながら聴くのにぴったりな音楽の選び方

勉強しながら聴くのにぴったりな音楽の選び方

音楽を聴きながら勉強をすることで学習効果を高めることが期待できますが、どの音楽でもいいというわけではありません。では、しながら聴くのに適している音楽とは具体的にどのようなものなのでしょうか。

ここからは、勉強中に最適な音楽の選び方を紹介します。お子さまが集中して勉強に取り組めるヒントになりますので、ぜひ参考にしてください。

①歌詞がない曲

勉強中に流す音楽を選ぶなら、歌詞がない曲を選ぶのがおすすめです。歌詞のある音楽は、無意識のうちに言葉を追ってしまい、勉強に集中しづらくなることがあります。特に、暗記や読解など言葉を扱う学習では、脳が音楽の言葉と勉強の言葉を同時処理しようとしまるため理解力が下がる可能性が高いです。

「Perham & Currie(2014)」の研究では、歌詞のある音楽を聴きながら読解問題を解くと、正答率が下がることが報告されています。そのため、歌がなく楽器だけで演奏されたクラシック音楽や、環境音などの音楽を選ぶのがおすすめです。

(出典:https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0278262615000750

②落ち着いたテンポの曲

勉強中の音楽を選ぶときには、テンポの速さにも注意しましょう。アップテンポの曲は気持ちを高揚させてくれますが、リラックスしながら学習するのには向いていません。

リラックスした状態で学ぶと、ストレスが軽減され、記憶の定着が促進されることは「Frontiers in Psychology(2020)」 に掲載された論文でも報告されています。60~80BPM(1分間の拍数)のテンポの音楽は、脳波を落ち着かせ、集中力を高める効果が認められています

せっかく音楽を聴くなら落ち着いたテンポの曲を選び、心を安定させて集中が持続できるように意識しましょう。

(出典:https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fpsyg.2020.575988/full

③日本語以外の歌詞の曲

自分が知らない言語の歌詞の曲も勉強中に聴くのに適しています。理解できない言語の歌詞であれば、意味を追うことなくBGMとして聞き流すことができます。音楽のリズムや雰囲気を楽しみながら、勉強の邪魔にならない環境を作ることができるでしょう。

「American Psychological Association(APA, 2011)」の研究では、言語を処理する際には母国語の影響が大きく、理解できない言語の音声は脳が無視しやすいことが報告されています。クラシックの外国語オペラなど、歌詞の意味を気にせず聴けるワールドミュージックもおすすめです。適度に楽しみながら、集中しやすい環境を作りましょう。

(出典:https://www.apa.org/news/press/releases/2011/08/music

④自然の音などの音楽以外のBGM

音楽以外にも、勉強中に役立つBGMがあります。たとえば、焚き火の音や川のせせらぎ、雨音などの自然音は、環境音として集中力を高める効果があるといわれています。静かすぎる環境では逆に小さな物音がするだけで気になってしまうという人にもおすすめです。

「National Center for Biotechnology Information(NCBI, 2018)」の研究によると、自然音を聴くことでリラックス効果が高まり、ストレスを軽減させる効果があることがわかっています。自然音は音の変化が少なく、注意を引きすぎないため、学習の妨げになりにくいのが特徴です。好みのBGMを取り入れることで、より快適な学習空間を作ることができますよ。

(出典:https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5936110/

勉強に集中しながら音楽を聴くときのコツ

勉強に集中しながら音楽を聴くときのコツ

勉強中に音楽を聴くことで学習に良い効果が期待できることを紹介してきました。ここからは、さらに学習効果を高めるための工夫を紹介していきます。

すぐに取り入れられるものばかりなので、ぜひ有意義な時間にできるように実践してみてください。

①スマホでは音楽以外の機能を使用しない

スマホで音楽を流しながら勉強する場合には使用方法に注意が必要です。音楽以外の機能を使わないように気を付けましょう。スマホを使用していると、つい通知をチェックしたり、SNSを開いたりしてしまいがちです。

せっかく集中していたのに、気づけば別のことをしてしまい、「全然進まなかった…」という経験をしてしまったお子さまも多いでしょう。まずは機内モードやおやすみモードを活用し、通知をオフにするのが効果的です。ぜひ試してみてくださいね。

②プレイリストを活用する

あらかじめプレイリストを作成して音楽を流すのもおすすめの方法です。一つの音楽が終わるたびに次の音楽を探してしまうと、その都度集中を妨げてしまいます。プレイリストが用意されていれば、曲を選ぶ手間が省け、その分すぐに学習に集中できるでしょう。

また、プレイリストの時間を「勉強1セットの長さ」として設定しておけば、曲が終わるタイミングが休憩を取る目安にもなるのでリズムよく勉強に取り組むことも可能です。自分だけのプレイリストを作成し、学習に役立てましょう。

③学習計画を明確にする

勉強中に音楽を聴く場合には、ぜひ学習計画を明確にしてから取り組むようにしてください。なんとなくで勉強を始めてしまうと、曲に気を取られてしまったり、だらだらと続けてしまったりすることがあります。学習のペースを整えるために、事前にしっかり計画を立てておきましょう。

たとえば、「1時間勉強したら5分休憩」「英単語30個覚えたら次の科目へ進む」などの短期的な目標を設定しておくこと、学習のリズムが整いやすくなります。事前に計画を立て、音楽を聴きながらでも効率的に勉強を進められるよう準備を整えてみてください。

勉強中に音楽を聴きながら学習効果を高めるならサブスタがおすすめ

勉強中に音楽を聴きながら学習効果を高めるならサブスタがおすすめ

この記事では、勉強中に音楽を聴くメリットや活用方法を紹介しました。音楽を上手に取り入れることで、集中しやすくなったり、リラックスしながら学習をすることができます。

逆に、工夫しながら音楽を流さなければ気が散る原因となる可能性もあるので注意が必要です。何を勉強するのかを明確にすることは学習効果が高めるためには不可欠です。

そこでおすすめなのが自宅で利用できるオンライン教材の「サブスタです。サブスタなら、自分に必要な学習内容に絞って効率的に学習することができます。お子さまに合った学習サポートが受けられるので、ぜひサブスタを活用して勉強の質を高めてみてください!

監修

サブスタ代表

森岡峻平

もりおか・しゅんぺい。株式会社lean earns代表取締役。学習アドバイザー、不登校カウンセラー。
2011年、家庭教師派遣事業を展開する教育系グループの営業責任者に就任し、3年間従事。2015年に教育ベンチャーを起業して以来、一貫して小・中学生向けICT教材の企画・開発に携わり、無学年式のオンライン学習教材「サブスタ」を開発。
また、昨今不登校生が増え続ける中、全国の通信制高校と連携し、サブスタを通じて出席扱い制度普及の活動を行っている。

この記事を読んでいる人は
こちらの記事も読んでいます

ブログ一覧へ戻る