学習コラム
正しく学ぶ方法や成績の伸ばし方、
不登校に悩まれている方のための
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「不登校」と呼ぶほどではないものの、小中学生のお子さまの欠席が多いことが悩みの種だという保護者様は珍しくありません。
実はこれは、「五月雨登校」といわれているもので、放置しておくと完全不登校に繋がってしまう可能性があります。五月雨登校とは具体的にどのような状態を指すのでしょうか。
今回は、小中学生の五月雨登校について詳しくご紹介するとともに、保護者様に求められる対応について解説します。
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もくじ
五月雨登校とは、学校に行けたり行けなかったりする状態を指します。週に1~3日程度ポツポツと登校できるため、不登校(完全に登校できない状態)とは異なります。
一度五月雨登校になってしまうと安定登校を再開させるのは難しく、多くのお子さまがその登校状態を長期化させてしまう傾向にあります。また、五月雨登校をきっかけに完全不登校になるケースもあります。
五月雨登校は安易に放置せず、周囲の積極的な対応・介入が求められます。
不登校の状態については以下の記事でくわしく解説していますので参考にしてください。
▶不登校の定義は欠席何日?最新の法律をもとに定義や実態を紹介します
お子さまの五月雨登校には、いくつかのタイプがあります。それぞれのタイプによって原因や対応が異なるため、注意が必要です。
また近年、発達障がいが世間で大きな関心を集めていることもあってか、お子さまが毎日登校できない、いわゆる“普通”とは異なる状態になると、「その背景に発達障がいが関係しているのでは?」と考える方が多くいるようです。
そこで以下では、五月雨登校のタイプをご紹介するとともに、近年関心が集まっている発達障がいとの関連について詳しく解説します。
五月雨登校のタイプ1つ目は、欠席の理由が明確に存在するタイプです。このタイプのお子さまの多くは、特定の曜日に欠席する傾向があります。
たとえば、苦手な科目がある場合、その授業がある日(曜日)は欠席してしまいます。反対に、苦手な科目や授業がない日は通常通り登校することが可能です。
このような理由で学校を欠席してしまうと、苦手な授業を一切受けることがないため、当然ながら成績不良の原因となります。苦手を回避して成績が悪化すれば、ますますその科目への苦手意識が強まり、登校を回避するようになります。
ただしこのケースでは、お子さまがその科目・授業を避ける理由は何なのか?という点に注意が必要です。
授業がわからない、ついていけないといった理由であれば、塾やサブスタのような通信教育を利用することで改善の余地があります。
しかし、「ペアでの作業やグループ学習があるから嫌だ」、「他の生徒と上手く交流できない」といった理由であれば、別の角度からの対応が求められます。場合によっては、教員と連携を図りながら、人間関係の改善やお子さまの心のケアに努めていくこととなるでしょう。
五月雨登校のタイプ2つ目は、欠席の理由が明確になかったりお子さま本人にもわからなかったりするタイプです。
上記と異なり、その日の気分でなんとなく休むため、怠け心が徐々に加速していくのが特徴です。悪化すると五月雨登校から完全不登校になる可能性も高まるため、早期の具体的な対応や介入が求められます。
このタイプのお子さまの多くには、「学校へ行くのが面倒」「行く意味が分からない」といった思いがあり、登校することへの意欲が著しく低い傾向にあります。ちょっとした気分の高低差ですぐに欠席を選択し、そもそも学校を休むことへの抵抗感をあまり持っていないお子さまも多いようです。
その背景には、保護者様もお子さま同様に欠席することへの抵抗が少なかったり、家庭内でのお子さまの力が強すぎたりするケースもあります。
特に、休み明けの月曜日や、疲れがたまり始める水曜日(週の半ば)に休むお子さまが目立ちます。
しかしこのような姿勢では、将来社会に出たときにお子さま自身が困ってしまうでしょう。学校は「なんとなく」で休む場所ではないことをきちんと認識し、徐々に意識を変えていく必要があります。
明確に理由がなく、ただなんとなく学校に行きたくない場合は、後々に無気力型不登校になる可能性があります。以下の記事でくわしく解説していますので参考にしてください。
▶無気力型不登校は学校行くのがめんどくさいだけ?回復までの対応とステップを解説
近年、発達障がいへの注目・関心が高まっています。中には、「大人の発達障がい」といったインパクトのあるワードでこのテーマが語られることもありますよね。
五月雨登校に関しても例外ではなく、その原因が発達障がいによるものではないかと考える人は多く存在します。
これには、発達障がいという存在そのものが世間に知れ渡り、当事者が声を上げることが多くなったことも関係しています。
しかし、発達障がいが多くの人に認知されるのは好ましいことであると同時に、多くの人が考える「普通」から逸脱した人をすぐに「発達障がいではないか?」と決めつける風潮も目立ちます。
そのような流れから、五月雨登校という毎日登校できないお子さまを「普通ではない」とみなし、その原因は発達障がいであろうと考える人が増えたと考えられます。
発達障がいが、五月雨登校の直接的な原因であると断定することは難しいものです。
どちらかというと、場の空気を読み取れなかったり学習についていけなかったりするといった、発達障がいの特性によって周囲から孤立し、そのつらさから登校を避けるようになると考える方が自然でしょう。
なお、このように発達障がいによって引き起こされた新たな困りごとを、二次障がいと呼びます。
五月雨登校や不登校の原因に発達障がいの可能性がある場合は、以下の記事でくわしく解説していますので参考にしてください。
▶不登校児の発達障害を抱えている割合は?支援方法について解説します
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では、お子さまの五月雨登校にはどのようなリスクがあるのでしょうか。
五月雨登校が続くことによって起きる問題を親子ともに理解できていれば、危機感を持って対応に動き出すきっかけに繋がるかもしれません。
以下では、五月雨登校が引き起こす問題について解説します。
五月雨登校によって学校を休むことへのハードルが下がってしまうと、徐々に欠席日数が増え、最終的に完全不登校になる可能性があります。
おそらく最初に休むという選択をした際は、お子さまの中に罪悪感や抵抗感があったはずです。しかしそれも、繰り返すうちに次第に慣れてしまうものです。「週2日休んでいたところを3日休んでも何も変わらないだろう」と休みがちになってしまうのです。
完全不登校になると学校との繋がりが薄れ、人とかかわる機会が減るため、ますます孤立しやすくなってしまいます。そこから再度完全登校を目指すには、お子さまも保護者様も多大な労力が必要となります。
五月雨登校の時点で早期対応、解決を目指すことが完全不登校を防ぐポイントです。
その日の気分次第で学校に行ったり行かなかったりという五月雨登校が続いてしまうと、次第にストレスへの耐性がなくなってしまいます。
人は多かれ少なかれストレスと向き合いながら、日々学校生活や仕事に取り組んでいるものですが、すぐに「休めばいい」という選択をとってしまうと、嫌なことと向き合う機会を失います。
しかしこのような考え方や姿勢は、将来仕事をする上では通用しません。その日の気分次第で働くかどうか選ぶことはそうそうできませんし、他者への迷惑にも繋がりかねません。
五月雨登校によって学生のうちから休み癖・逃げ癖がついてしまうと、大人になったときに苦労してしまうのです。
もちろん、逃げること全てが悪いというわけではありません。過度なストレスによって心身に支障をきたしてしまう前に、自発的にストレス源から距離をとるという判断は大切です。
しかし、最低限社会生活に支障をきたさないような、小さなストレスを乗り越えられるだけの力を身につけておくことは必要でしょう。
ストレスを溜めすぎてしまうと心や身体に様々な症状が現れることがあるので注意が必要です。以下の記事でくわしく解説していますので参考にしてください。
▶学校のストレスを溜めすぎるどうなる?取り除く方法について解説します
お子さまが五月雨登校になったとき、周囲の大人や保護者様はどのように対応すればよいのでしょうか。
上記でも少し触れたように、五月雨登校は早期の対応が鍵となり、その対応によって完全不登校となってしまうかどうかが決まるといっても過言ではありません。
以下では、保護者様にぜひ行っていただきたい五月雨登校への具体的な対応についてご紹介します。
お子さまの五月雨登校には、積極的に働きかける必要があります。
これは、五月雨登校に向き合う際の姿勢とも言えるものですが、お子さまの気分に任せたり、いつまでも様子見をしたりする必要はありません。
むしろ、何も言わず見守ることによって、お子さまの「なんとなく休む」を助長してしまう可能性もあります。
繰り返しになりますが、五月雨登校には早期対応が必要です。お子さまに合わせて、具体的には以下のように積極的に働きかけていきましょう。
五月雨登校によって学校に行く日・行かない日とバラつきがある場合でも、生活リズムは一定に保っておきましょう。既に生活リズムが整っている場合は、それが維持できるよう、特に起床・就寝時間は守れるとよいですね。
学校を欠席する日は、朝ダラダラと寝てしまったり、日中疲れるような活動をしなかったために夜更かししたりしてしまいがちです。しかし、そのように夜更かしをすると翌朝の起床がよりつらくなってしまいます。
特に、上記でご紹介したような「なんとなく休むタイプ」のお子さまの場合、「起きるのがしんどい、面倒だから」といった理由でさらなる欠席に繋がりかねません。
学校に行かない日でも朝はきちんと起きること、さらに可能であれば、きちんと学習時間を設けることを親子で話し合い、ルールとして設定できるとよいでしょう。
「学校」に対する共通認識を親子で持つよう努めましょう。
近年は、自宅で学習する手段や選択肢が充実しているため、極端に言えば学校に行かなくても勉強をすることは可能です。さまざまな事情があって不登校を選択するお子さまが決して悪いわけではありませんし、学校は心身ともにつらい思いをしてまで行かなければならない場所ではない、との考えも徐々に浸透しています。
しかしだからといって、「なんとなく休む」ことをはじめから許容してもよいのかというと、それはよい選択とは言えません。
それは、「なんとなく休む」ことを、同じように保護者様が「なんとなく」許した結果、引き起こされる問題やリスクが上記でご紹介したように大きすぎるためです。
保護者様がはじめから「学校は行かなくてよい場所」という認識を持ってしまうと、お子さまもそれに流されてしまいやすくなります。
お子さまが保護者様の認識によって欠席への抵抗感が下がることがないよう、「登校することが前提」という共通認識を持てるとよいでしょう。
上記のように登校を蔑ろにしない姿勢はもちろん大切ですが、それと同じくらい、お子さまの気持ちも常に尊重していく必要があります。
お子さまの五月雨登校がなんとなく起きているものなのか、保護者様がそれをお子さまの様子や雰囲気だけで判断するのは難しいものです。保護者様は常にお子さまの本心に耳を傾け、叱らず受け止めていけるとよいですね。
大人から見れば単に怠けていたり嫌なことから逃げているだけに見える欠席も、実はお子さまにとっては言葉にできない悩みが潜んでいる可能性もあります。たとえば、五月雨登校の裏に友人関係のトラブルが潜んでいる場合、たとえそれを知らなかったとしても保護者様が「怠けだ」と決めつけてしまうと、お子さまは保護者様に頼ったり相談したりすることができなくなってしまいます。
五月雨登校のお子さまを目の前にして、保護者様には焦りや不安もあるかと思います。
しかしそのようなときこそ、お子さまの本心に向き合おうとする姿勢が重要です。
五月雨登校をするお子さまの中には、自信の無さが欠席につながっているケースもあります。
たとえば、苦手な授業があるために特定の曜日だけ休んでいるお子さまの場合、その苦手意識を改善できれば欠席する必要がなくなるかもしれません。
勉強に関する苦手意識を克服する手段はいくつかあります。
塾や家庭教師のほか、サブスタのような家庭でできる通信教育も選択肢の一つです。
特にサブスタの場合、動画を用いてくり返し、お子さまが納得いくまで学習できるという点で、苦手を克服しやすい環境が整っています。
自宅で勉強しながら自信を取り戻すことで、登校への意欲が高まることも期待できるでしょう。
今回は、五月雨登校について詳しくご紹介しました。
五月雨登校にはタイプがありますが、いずれも完全不登校を防ぐ上で早期の対応が重要となります。
保護者様が積極的に働きかけ、お子さまが安定登校できるようサポートしていきましょう。
こんなお悩みありませんか?
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