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不登校の子どもが学校へ突然行くようになる理由とは?再登校したときの親の心構え

不登校

2024/08/06

不登校のお子さまが、突然「学校に行く!」と言い出したら?保護者様は、嬉しさと戸惑いが入り混じった複雑な心境になるのではないでしょうか。不登校のお子さまが学校へ突然行くのは、実は珍しいことではありません。何かのきっかけで、お子さま自身が学校へ行く選択をする場合もあるでしょう。

しかし、お子さまの急な変化に保護者様がうまく対応できなければ、お子さまが再び学校へ行けなくなる可能性もあります。この記事では、不登校から突然行くようになる理由を解説するとともに、保護者様の心構えについてもお伝えします。ぜひ、参考にしてください。

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不登校の子どもが学校へ突然行く理由

不登校の子どもが学校へ突然行く理由

不登校のお子さまが突然行くようになるのは、お子さまの内的要因の変化や外的要因の改善が考えられます。ここでは、それぞれの変化についてくわしく解説します。

内的要因

内的要因とは、お子さまの心理面や内面的な変化に関するものです。主に以下の3つの要素が挙げられるでしょう。

①自己肯定感の向上

不登校になり始めのころ、多くのお子さまは自分自身に対して否定的な感情を持っているものです。しかし、家族や周囲から理解され少しずつ回復していく過程で、自己肯定感は高まっていきます。

例えば、趣味や特技を通じて自分に自信を持てたり、達成感を味わえたりすると「自分にもできる」感覚を得られるでしょう。この自己肯定感の向上が、学校へ突然行く原動力になっている場合もあります。

②学校に対する不安の軽減

不登校の主な原因の1つに、学校への強い不安や恐怖心があります。不安や恐怖心は、時間の経過とともに和らいでいき、登校への抵抗感が薄れていく場合があります。また、時間の経過以外にも保護者様の理解やカウンセリングなどの専門的なサポートによって軽減されるケースもあるでしょう。

③目標や興味の発見

不登校の期間中に新たな目標や興味を見つけられると、登校への意欲につながる場合があります。就きたい職業を見つけ具体的な目標が持てると「こんなことを学びたい」といった意欲が芽生え、登校への動機づけとなるでしょう。

外的要因

外的要因は、お子さまを取り巻く環境の変化に関するものです。主に以下の3つの要素が考えられます。

①友人関係の変化

友人関係は、お子さまの学校生活に大きな影響を与えます。不登校の原因が友人関係のトラブルだった場合、和解や新しい友人の出現が登校のきっかけとなる場合が考えられます。友人からの「学校に来てほしい」や「一緒に頑張ろう」などの言葉が、お子さまの心を動かす場合もあるでしょう。

②学校環境の改善

学校側の取り組みや環境の変化が、お子さまの登校を促す場合もあります。いじめ対策の強化をはじめ不登校に対する理解や支援体制が整えば、お子さまの不安が軽減され登校への意欲が高まるケースもあるでしょう。

③家庭環境の変化

家庭環境の変化も、お子さまの登校に影響を与える重要な要因です。なにより、家庭が安心安全の場所になっていれば、お子さまの疲れた心と身体は回復していきます。家族から理解され良好なコミュニケーションができていれば、お子さまの心は安定し学校に突然行くケースもあります。

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不登校の子どもが突然行くときの親の対応

不登校の子どもが突然行くときの親の対応

不登校だったお子さまが突然行くとなると、保護者様は喜びと同時に戸惑いや不安を感じるかもしれません。しかし、お子さまの変化に対して適切な対応ができれば、お子さまは安定した学校生活を送れます。ここでは、保護者様の心構えと具体的な対応についてくわしく説明します。

親の心構え

お子さまの再登校は、確かに喜ばしい出来事です。しかし、過度に喜んだり「やっと学校に行ってくれた」という安堵感が強く態度に出たりすると、圧力を感じさせてしまいかねません。

「どうして学校に行こうと思ったの?」と無理に理由を知ろうとせず、お子さまが話したいときに話せる雰囲気を作っておくといいでしょう。穏やかな態度で「学校に行けてよかったね」と伝え、冷静さを保つのが大切です。

また、学校へ突然行くようになっても再び学校へ行けなくなるのは想定内にしておきましょう。なぜなら、再登校したからといってすべての問題が解決したわけではないからです。お子さまには、少なからず不安や葛藤が残っていると理解しておくのが大切です。保護者様は、焦らず長期的な視点で見守り、お子さまの勇気ある行動を認めてあげましょう。

具体的な対応

不登校から突然行き始めたお子さまには、慎重かつ柔軟なサポートが必要です。なぜなら、お子さまの気持ちが行動に追いつかない場合があり、無理をすると再び不登校に戻る可能性があるためです。

再登校したからといって安心しすぎず、お子さまの体調や帰宅後の様子は注意しておく必要があります。定期的に担任の先生やスクールカウンセラーと情報交換し、学校側とも連携して無理のない範囲で登校を続けられるようにするといいかもしれません

また、家庭においては、生活リズムを整えたり睡眠時間を確保したりするなど基本的な生活習慣を整えていくサポートが大切です。学校から帰宅したらリラックスタイムを設けたり、趣味や運動などストレス解消になる活動を取り入れたりするのもいいでしょう。

「今日はどんな出来事があった?」「楽しかったことや困ったことはある?」など、オープンな質問を投げかけお子さまの気持ちに寄り添いながら、徐々に学校生活に慣れていけるようなサポートが重要です。適度な距離をおいて、焦らず長期的な視点でお子さまの成長を見守りサポートしていけば、安定した登校につながります。

再び不登校にならない注意点

お子さまが不登校から学校へ突然行くのは、保護者様にとっては喜ばしい出来事でしょう。しかし、安堵感とともに、再び不登校になるのではないかと心配されている方も多いのではないでしょうか。保護者様は、具体的に以下の点を心がけてください。

  • お子さまの気持ちに共感し理解を示す
  • 否定的な言葉は避ける
  • 家族で過ごす時間を大切にする
  • 保護者様も自分自身を大切にしてストレスを抱え込まない
  • 担任の先生やスクールカウンセラーと定期的に面談する

学校生活への再適応は、決して簡単なものではありません。友人関係が変化していたり授業についていくのが難しかったり、さまざまな不安がお子さまを再び学校から遠ざけてしまう可能性も考えられます。お子さまが、不安やストレスを溜め込んでしまわないように注意が必要です。

不登校の再発防止については、こちらの記事でもくわしくお伝えしています。ぜひ、併せて読んでください。

参考:不登校から復帰後また休む理由は?再発防止のために親ができる6つの対応を解説

まとめ

不登校のお子さまが学校へ突然行くようになる背景には、自己肯定感の向上や学校に対する不安の軽減、新たな目標の発見といった内的要因の変化が考えられます。また、友人関係の改善や学校環境の変化といった外的要因の改善もあるでしょう。

お子さまが突然行くようになると、戸惑いはあるものの安堵感と喜びでいっぱいになるかもしれません。しかし、再登校に対して保護者様は過度に喜ばず、お子さまが無理のないペースで学校生活を送れるようにサポートしていきましょう。

お子さまは、学校での生活に慣れていく過程で、さまざまな不安や葛藤を抱える場合もあります。再び不登校になる可能性も想定内としつつ、お子さまを温かく見守ってあげてください。

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監修

サブスタ代表

森岡峻平

もりおか・しゅんぺい。株式会社lean earns代表取締役。学習アドバイザー、不登校カウンセラー。
2011年、家庭教師派遣事業を展開する教育系グループの営業責任者に就任し、3年間従事。2015年に教育ベンチャーを起業して以来、一貫して小・中学生向けICT教材の企画・開発に携わり、無学年式のオンライン学習教材「サブスタ」を開発。
また、昨今不登校生が増え続ける中、全国の通信制高校と連携し、サブスタを通じて出席扱い制度普及の活動を行っている。

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