学習コラム
正しく学ぶ方法や成績の伸ばし方、
不登校に悩まれている方のための
情報を発信しています。
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お子さまが学校でいじめられて不登校になった場合、保護者様はどうすればいいのか悩んでしまいますよね。「まさか、自分の子どもがいじめられていたなんて!」「このまま不登校が続いたらどうしよう…」と不安になっていませんか。
この記事では、いじめによる不登校の実態をお伝えするとともにいじめがきっかけで不登校になった子どもの気持ちを解説します。お子さまが不登校になったとき、親ができる対応についてもくわしく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
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もくじ
全国の小中学校において、いじめが原因で不登校になる児童生徒の数は年々増加の傾向にあります。2023年10月に発表された文部科学省の調査によると、2022年の小・中・高等学校及び特別支援学級におけるいじめの認知件数は681,948件あり、前年度に比べて10.8%増加しました。
いじめの認知件数が増えているのと同時に、不登校の児童生徒も年々増加しています。文部科学省の調査結果では、不登校のなかでも、いじめがきっかけで不登校になった割合は少ないとされています。しかし、この結果に疑問を持つ支援団体等は、実態とかけ離れていると指摘し、いじめに対する子どもと学校の認識に隔たりがあるとの見方を示しました。
いじめの実態は、教員の立場から完全に把握できているとは限りません。子どもはいじめられたと思っているのに対し、教員らはいじめの範囲ではないとしている可能性もあります。いじめられた子どもは「だれも自分の状況をわかってくれない」不安と孤独感に苦しんでいるでしょう。
参考:令和4年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要
お子さまの不登校の原因がいじめだった場合、まずは気持ちに寄り添い心のケアを優先させなければなりません。保護者様は、お子さまが安心安全に過ごせる環境を整えたうえで、以下の対応を検討します。
近年、小中学生にもスマホが普及しインターネット上のSNSによるいじめも多くなっています。目に見える嫌がらせやいじめではないことから、親や先生が気づかないうちに事態が深刻化してしまうケースもあるでしょう。
お子さまがいじめられていると知ったら、学校へ無理に行かせるのはやめましょう。傷ついた心と身体を休ませてあげるのが最優先です。「どんなことがあっても味方でいる」という保護者様の気持ちが伝わるように寄り添ってください。
ここでは、いじめで不登校になったお子さまがどのような気持ちでいるのか説明します。お子さまの立場になって共感し、心の声を聴いてあげましょう。
「いじめさえなくなれば、学校に通いたい」という気持ちがあるのなら、担任や学年主任、校長先生らに相談してみましょう。教室に入れない場合は別室登校を検討するなど、お子さまが安心して学校に通えるように環境を整えていかなければなりません。
教員以外の専門スタッフから協力を得られるようにしたり、学年が変わるタイミングであれば、クラス替えに配慮してもらったりもできるでしょう。
今の学校に通いたくないのであれば、無理に通い続ける必要はありません。転校や引越しといった手段があります。公立学校の場合は、引っ越しをしなくても学区外の学校へ転校が可能です。文部科学省は「通学区域制度の弾圧的運用について」の文書で、いじめを理由に転校できると明記しています。
学校には戻りたくないけれど「外に出たい」「社会とつながりたい」という気持ちがあれば、フリースクールなど学校以外の場所で学ぶ選択肢もあります。お子さまにあった環境で、勉強したり友人と過ごしたりする居場所を検討するのもいいでしょう。
お子さま自身も、どうしたいのかわからない場合があります。無気力な状況でいるときは、まだ活動するエネルギーは貯まっていません。適切な対応で見守り、無理に学校へ行かせず休ませてあげましょう。
心理的なダメージが大きい場合は、専門家のサポートも必要です。いじめられたお子さまの心の傷を癒すためには、保護者様が思う以上に時間がかかるものです。
いじめられている子どもの多くは、いじめを親に相談できません。なぜなら「親の前ではいい子でいたい」「親に心配かけたくない」と思っているからです。いじめを親に相談したことがバレたら、もっとひどくいじめられるかもしれないと恐怖感を抱いているかもしれません。
一方で、精神的に強くなっていじめを克服したい気持ちも持ち合わせています。いじめを克服するには、信頼できる大人の協力が必要です。近くにいる保護者様が味方になって安心させてあげなければ、お子さまの勇気の一歩は踏み出せません。
そもそも、なぜいじめは起こるのでしょうか。文部科学省の「いじめ対策Q&A」によると、いじめは「不満やストレスのはけ口として起こりがち」とあります。子どもたちは、不満やストレスを我慢し続けて自分の感情のコントロールができなくなり、八つ当たりや不満を発散する行動をとります。
ここでは、いじめる側といじめられる側、それぞれの視点からなぜいじめが起こるのか解説します。
いじめる理由には、相手の態度や様子にいらだったり憤りを感じたりなどが挙げられます。いじめる側は、特定の相手を標的にしてストレスを解消しています。相手の痛みや苦しみを理解せず、自分の言動に対する責任感や周囲への配慮もありません。
いじめや嫌がらせをするのは、承認欲求が強いからと考えられます。自分の力を誇示してまわりから認められたい承認欲求の強さから、いじめが始まるケースもあります。
また、自分の意に反して、いじめに加担してしまうケースもあるでしょう。仲間外れの恐怖や、まわりの雰囲気に流されていじめる側になっている可能性もあります。
いじめられる側には、内向的な性格でコミュニケーションが苦手なタイプが多いでしょう。反対に、自分の意見を主張しすぎるタイプもいじめの対象になる場合があります。性格や行動がまわりと違って目立ってしまうといじめの対象になりやすい傾向があります。
しかし、いじめられやすい傾向があるかといって必ずしもいじめの対象になるわけではありません。いじめはどんな子どもにも起こりうる可能性があります。ちょっとしたコミュニケーションの行き違いからいじめられる側になってしまう場合もあるでしょう。
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いじめがきっかけで不登校になったお子さまは「先生やまわりの大人は誰も自分の辛さを理解してくれない」と感じ、孤立している状態です。保護者様は、お子さまの心のケアを最優先し、安心できる環境を整えなければなりません。ここでは、お子さまが不登校になったときの保護者様の対応についてお伝えしていきます。
1日の大半を過ごす学校でいじめられている状態だと、お子さまにとっての学校は辛い場所でしかありません。家のなかを安心して過ごせる環境に整え、心と身体を休められる場所を確保してあげましょう。
いじめが解決したとしても、お子さまの心の傷はすぐに癒せません。焦って学校へ戻そうとせず、家を安心安全の場所にして心のエネルギーが貯まるまで見守る姿勢が大切です。
お子さまがこのように感じられるようになると、自己肯定感が上がり心の傷は回復していきます。家が安心安全の場所になりエネルギーが貯まれば「外に出たい」「社会と関わりたい」欲求が出てくるでしょう。
不登校は、さまざまな要因が絡み合って学校へ行けない状態になっています。いじめが原因で学校へ行けなくなったとしても、不登校の根本原因はほかにあるかもしれません。なぜなら、学校でトラブルがあっても不登校にならない子どももいるからです。
不登校になるかならないかは、子どもの自己否定感の強さに関係しています。「いじめられる自分はだめな人間だ」「誰も自分の気持ちをわかってくれない」と否定する感情が強いままだと学校へ行く意欲は湧いてきません。お子さまの自己否定感が強い状態である限り、不登校が継続する場合もあります。
自己否定感を和らげるには、親子の信頼関係の構築が必要です。家が安心安全の場所になり、自分の存在が認められて親は必ず味方になってくれる実感が持てると、自分の考えや行動に自信を持てるようになります。
不登校から抜け出すには「親子の良好な関係」が必須です。思春期や反抗期にいる不登校のお子さまと、良好なコミュニケーションを取るのは難しいかもしれません。しかし、保護者様が「いつでも話を聴くよ」という姿勢でいれば、その想いは言葉ではなく態度や様子で伝わります。
お子さまがいじめられていることを話してきたとき、アドバイスや解決策を伝えても意味がありません。お子さまの言葉の奥にあるメッセージを理解して受け止めてあげる必要があります。余計なアドバイスや正論ばかりを返していても、良好な親子関係は築けないでしょう。
お子さまを心から信頼し本当の気持ちに共感できれば、お子さまは精神的に満たされて行動する意欲が湧いてきます。
いじめで不登校になったとき、サポートを受けられるいくつかの相談窓口があります。最も身近で気軽に相談できるのはスクールカウンセラーではないでしょうか。スクールカウンセラーは、不登校の専門的な知識と実務経験を持ち、秘密厳守が義務付けられているので安心して相談できます。
スクールカウンセラーについては、以下の記事でもくわしく解説していますので、併せて読んでください。
参考:スクールカウンセラーとは?よくある相談内容と相談する4つのメリット
また、スクールカウンセラー以外に頼れる専門家は、スクールソーシャルワーカーです。スクールカウンセラーは、いじめられたお子さまとその保護者様の心にフォーカスしてカウンセリングし、ケアや支援を行います。一方、スクールソーシャルワーカーはいじめを受けたお子さまを取り巻く環境に働きかけ、いじめ解決のための計画を立てたり支援したりします。
学校に相談へ行くこと自体が負担になる場合や、学校側がいじめの問題を把握せず十分な対応をとってもらえないケースがあるかもしれません。そういった場合は、いじめ問題に対してより強力な指導や調査が可能な教育委員会へ相談する方法もあります。
また、NPO法人などの民間機関が運営する相談窓口への問い合わせも検討するといいでしょう。学校や教育委員会とは独立した立場で客観的な視点から相談に乗ってもらえます。
学校に相談するのか、学校以外の機関に相談してサポートを受けるかは状況によって異なります。お子さまの状態を見ながら、保護者様が1人で抱え込まずにまわりの助けを求めることが大切です。
いじめにはいくつかの種類があります。いじめられたお子さまにとってはどれも深刻な悩みであり、心身に苦痛がともなうものです。場合によっては、いじめがトラウマになり社会とのつながりを求められず自立が遅れることも考えられるでしょう。
いじめの種類 | 内容 |
暴力を振るう | ・殴る、蹴る、髪を引っ張るなどの身体的暴力・ものをぶつける、壊す・脅迫、威嚇 |
強要する | ・金銭を脅し取る・万引きなどの犯罪を強要する・いやがることをさせる・無理やり付き合わせる |
言葉の暴力 | ・悪口、暴言を浴びせる・仲間外れにする・身体的特徴や容姿、家柄などを揶揄する・うわさ、悪口を流す |
無視する | ・仲間外れにする・話しかけない、返事しない・一緒に遊ばない |
物を隠すなど | ・持ち物を隠す、捨てる、壊す・机や衣服を汚す・金銭を盗む |
ネットを使う | ・SNSでの悪口、誹謗中傷・画像や動画の拡散・なりすまし・ネット上の仲間外れ |
近年では、ネットを使った「ネットいじめ」が深刻化しています。ネットいじめには、SNSで悪口を投稿したり、仲間はずれにしたりするいじめがあります。時間や場所に関係なく嫌がらせを受けるため、いじめられる側は精神的に追い詰められます。
もし、お子さまからSNSによるいじめについて相談されたり、保護者様がいじめに気づいたりしたら、スマホの画面をスクリーンショット機能で保存し証拠を残しておきましょう。事実を認定させる資料となる証拠があると、学校や警察は対応してくれます。
不登校の原因は、いじめだけではありません。2021年度の文部科学省の調査結果では、いじめが原因の不登校は0.2%でした。いじめ以外の不登校の原因は以下が挙げられます。
不登校の原因で1番多いのは「無気力・不安」といった本人にかかわるものです。「無気力・不安」な状態のお子さまは、学校へ行けないはっきりした理由を言葉で説明できません。
学校へ行けない理由にはさまざまな要因が絡み合っていると考えられ、きっかけがいじめだった可能性もあります。保護者様はいじめ以外にも目を向け、不登校の根本原因を探ることが重要でしょう。
参考:令和4年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要
いじめを受けていたお子さまが不登校から学校へ復帰するのは、お子さまにとっても保護者様にとっても大きなチャレンジです。ここでは、復帰をスムーズに進めるために保護者が気をつけるべきポイントをお伝えします。
お子さまが学校に行きたい気持ちになるまでは、無理に学校へ行かせようとせず、お子さまの気持ちに寄り添い見守りましょう。最初は短時間登校にしてみたり別室登校を検討したりして、段階的に進めるといいかもしれません。
いじめが原因の不登校の復帰には時間がかかります。保護者様は、必要な休息期間だととらえて焦らず見守ることが大切です。
学校に現在のお子さまの状態を伝え、いじめが再発しないように担任やスクールカウンセラーから協力を得る必要があります。学校側との連携をしながら復帰に向けた準備を進めるようにしましょう。
不登校から学校に行けるようになるきっかけは、お子さまによって異なります。いじめが解決したからといって、次の日からすぐに登校できるわけではありません。学校と連携して、お子さまの負担が大きくならないようにステップを踏みながら学校復帰を目指しましょう。
いじめが原因で不登校になった場合、元の学校に戻るにはハードルが高いかもしれません。いじめが解決したとしても、いじめていた相手がいると恐怖心はなかなか消えないでしょう。お子さまによっては学校というコミュニティーに戻ること自体が難しい場合もあります。
元の学校に戻らなくても、お子さまのエネルギーが貯まり社会とつながりたい意欲が出てきたらフリースクールなどの選択肢もあります。学校復帰に限らず、自分にあった環境を見つけるのは大切です。
勉強する意欲があれば、家庭教師や塾に通うのもいいかもしれません。進学を検討している場合は、家庭教師やインターネット上で配信されるオンライン学習が有効です。オンラインで学習できるサブスタは、学習アドバイザーがつきます。お子さまの意欲を導きながら学習が進められるでしょう。
参考:【サブスタ】オンライン学習のサブスク|不登校のお子さま向け
いじめで不登校になったお子さまを支えるには、保護者様自身が心身ともに健康でなければ適切なサポートはできません。いじめられて不登校になったお子さまが、元気を取り戻すのには時間がかかります。不登校はお子さまにとって必要な休息期間と捉えて、焦らずに過ごすようにしましょう。
不登校は、保護者様にとっても辛い経験です。しかし、どんな子どもにも必ず人生を切り拓いていく力はあります。お子さまにもその力があると信じて、保護者様は過度な心配をせずストレスを溜めないように過ごしましょう。必要に応じて、保護者様自身がカウンセリングなどの専門的な支援を受けるのも大切です。
いじめが原因で不登校になった子どもは「いじめがなくなれば学校へ行きたい」「今の学校へは行きたくない」などの気持ちを持っています。保護者様は、心に大きな傷を負ったお子さまに寄り添いながら、いじめの実態を把握して不登校の解決を目指しましょう。
いじめが原因で不登校になった場合、1番身近で相談しやすいのが担任やスクールカウンセラーかもしれません。しかし、学校側の対応が十分でなければ教育委員会や外部の機関に相談するなども必要です。
いじめられて不登校になったお子さまが、エネルギーを貯めて元気に動き出すには時間がかかるかもしれません。しかし、いじめられたお子さまの心に寄り添い適切なサポートがあれば、不登校は必ず乗り越えられます。
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